
米Appleは3月24日(現地時間)、同社の地図アプリ「Apple Maps」に広告機能を導入すると発表した。まずは2026年夏からアメリカとカナダで開始し、今後は対象地域の拡大を見込んでいる。
Apple Mapsに「広告」が導入。検索結果に1件表示
新たに導入される広告は、Apple Mapsで検索した際の結果画面に表示される仕組みだ。ユーザーが店舗やサービスを検索すると、関連性の高い広告が「Suggested Places」内に表示される。地図上ではピンに青いハイライトが付くため、広告であることも分かりやすい。
表示される広告は、1回の検索につき1件に限定される。過度な広告表示を避け、ユーザー体験への影響を抑える狙いだ。仕組みとしてはGoogle Mapsに近いが、表示数を絞る点が特徴といえる。
広告を出稿するには、Apple Maps上にビジネス情報を登録しておく必要がある。事業者は写真やプロモーション文を設定し、予算に応じて広告を配信できる。広告は検索キーワードに応じて自動的に表示され、必要に応じて開始や停止も可能だ。
料金はオークション形式で、広告の表示やタップといった成果に応じて課金される。大規模事業者向けには、配信時間の指定や地域ごとのターゲティングなど、より細かな設定にも対応する。
またAppleは、プライバシー保護にも配慮していると強調。広告関連のデータはAppleアカウントと紐づけられず、個人情報は端末内に留まり、外部と共有されないとしている。
企業向けサービスを統合した「Apple Business」

上記の発表にあわせて、Appleは法人向けサービスを統合した新プラットフォーム「Apple Business」を発表した。従来の「Apple Business Connect」「Apple Business Essentials」「Apple Business Manager」などを一本化したもので、2026年4月14日から200以上の国と地域で提供される予定だ。
Apple Businessでは、MDM(モバイルデバイス管理)に加え、メールやカレンダー、従業員ディレクトリといった業務ツールをまとめて利用できる。従業員アカウントには5GBのiCloudストレージが付属し、アメリカでは月額0.99ドルから最大2TBまで拡張可能となっている。さらに、「AppleCare+ for Business」によるサポートも用意され、ユーザー単位またはデバイス単位で月額6.99ドルから利用できる。
中小企業向けには、あらかじめ設定された「ブループリント」が用意されており、必要なアプリや設定を選ぶだけで、専門知識がなくても従業員用デバイスを一括でセットアップできる。一方、大企業向けにはAPIを通じたアプリ配布管理にも対応する。これまで有料だったMDM機能も無料化され、企業規模を問わず導入しやすい構成へと見直された。
今回の発表により、Appleは広告事業の拡大と法人向けサービスの再編を同時に進める。とくにApple Mapsへの広告導入は、新たな収益源としての成長が期待される分野であり、同社のサービス戦略における重要なポイントとなりそうだ。
情報ソース
(画像:Apple)






