Sonos Arc 先行レビュー | リッチな音楽体験ができるネットワークサウンドバー

自宅のリビングのホームシアター化。「Sonos Arc」 ならそれを簡単に成し遂げられる。しかも、そのホームシアターは驚くほど本格的だ。

米オーディオメーカーSonosが発表した新製品 「Sonos Arc」 は、ワイヤレスネットワークに対応したサウンドバー。テレビやディスプレイの下に配置することで、自宅のシアター環境をひとつ上のグレードにあげることができる。

今回筆者は、発売前の 「Sonos Arc」 を先行でテストする機会に恵まれたため、実際に 「Sonos Arc」 を使ってみた感想をレビューとしてお伝えしたい。ご自宅のシアター環境をアップグレードしたい方は、大迫力の音楽体験ができる 「Sonos Arc」 の導入をぜひご検討いただきたい。

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Sonos Arcのデザイン

Sonos Arcは、テレビやディスプレイの手前に置いて使用するタイプのオーディオシステム。一般的には 「サウンドバー」 と呼ばれる製品になる。

サイズは87×1141.7×115.7mmで、40インチ以上のテレビに使用することを前提にしたかのようなサイズ感になっている。上記写真は50インチクラスのテレビの下に置いた際に撮影したものだが、それなりの存在感を放っていることがお分かりいただけるのではないだろうか。

とはいえ、実際に置いて数日使ってみるとSonos Arcが邪魔に感じることは一切なかった。ポート類はすべて裏側に集約されているほか、本体は上部に搭載されたタッチパネルで操作する仕組みになっているため余計なボタン類が存在せず、正面から見たときのデザインはとてもスマート。丸みを帯びたフォルムも異物感を感じにくくなっていてとてもグッドだ。

上記画像は背面のポート部分。正面から撮影したので少し分かりづらいかもしれないが、右から出ているケーブルが電源ケーブルになっていて、左側にはHDMIポート(eARC対応)が搭載されている。正面の 「∞」 のようなマークはSonosシステムに接続する際に押す接続ボタンで、その隣にあるのがネットワーク接続用のイーサネットポートだ。

HDMIケーブルは本体に同梱されてくるため、別途購入する必要はない。また、ARC非対応のHDMIポートしかないテレビでも接続できるよう、光オーディオアダプターも付属する。

本体上部のタッチパネルでは音量調節や音楽の再生・一時停止、音量調節、マイクのミュートなどがタップで操作できる。さらにスワイプ操作も可能になっていて、右にスワイプで曲送り、左にスワイプで曲戻しをすることが可能だ。

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Sonos Arcができること

Sonos Arcは一体どんなことができるのだろうか。

まずあらかじめ言っておきたいのは、Sonos Arcは単なるテレビの音を増強するためのサウンドバーではないということ。

テレビやディスプレイに接続することで本格的なホームシアター環境を作れるだけでなく、自宅のネットワークを使った各種インターネット向けサービスを楽しめる点が魅力。

たとえば人工音声アシスタント。Sonos ArcはAmazon AlexaとGoogleアシスタント(2020年内に対応予定)のふたつの音声アシスタントをサポートしているため、「アレクサ、音量を下げて」 などのように声だけで操作することが可能だ。

搭載されている人工音声アシスタントは一般的なスマートスピーカーとほとんど同じ受け答えができるため、Sonos Arcを購入すればスマートスピーカーを別途購入しなくても良いというメリットもある。

また、もしあなたがiPhoneやiPadなどのApple製品をお持ちなのであれば、Sonos Arcに対して簡単に音楽をAirPlayでキャストすることが可能だ。Sonos ArcはAirPlay 2に対応しているため、HomePodや他のSonosスマートスピーカーと同時に音楽を再生することもできる。Sonos Arc単体でもパワフルな音を楽しむことができるが、ほかのAirPlay 2対応スピーカーと合わせることでまるでスタジオやライブ会場にいるかのようなリッチな環境で音楽を聴くことが可能だ。

Sonos Arcはネットワークを介して本体のアップデートを行うことが可能だ。ネットワークに繋いでいれば自動でアップデートされる仕組みがあるのでユーザー側でアップデートを行う必要はないが、もし必要であればアプリで手動アップデートをすることができる。

アップデートによって新機能が追加されることはほとんどないものの、各OSとの連携を適切にするために必要だったりするため、常に最新になるよう自動アップデートをONにすることを推奨する。

音質

Sonos Arcには音響構造に合わせて完璧にチューニングされた11基のハイパフォーマンスドライバーが搭載されているほか、8つの楕円形ウーファーと3基のシルクドームツイーターが搭載されている。

また、Sonosにとって初めてのDolby Atmos再生にも対応していて、対応コンテンツなら立体的な3Dサウンドで再生することが可能。ライブ映像や映画などをより臨場感あふれるサウンドで楽しむことができる。

これらを組み合わせたSonos Arcの音は一体どうなっているのか。実際のサウンドをチェックすべく、筆者のお気に入りの音楽や海外ドラマ・映画などをいくつか視聴してみた。

聴き始めてすぐに気づいたのが、一台のサウンドバーだけで実現しているとは思えないくらい音に広がりがあること。Dolby Atmos非対応のコンテンツでも部屋全体に響き渡るように音が広がっていて、とてもリッチな音楽体験ができた。

また、音に広がりがあるだけでなく、ひとつひとつの音がとても鮮明に聴こえるのも大きな特徴だ。普段何気なく聴き流している音楽でも 「こんな音があったんだ」 と再発見させてくれる。特定の音域が強調されるような “クセ” もほとんどなく、どんな楽曲でも違和感なく楽しむことができる。もし好みのサウンドがあるなら、アプリを介してイコライザーで調整することも可能だ。

ドラマや映画などの映像コンテンツの再生時には、BGMの素晴らしさはもちろんなのだが、爆発音などの大きな音は迫力があり、人の囁き声などの小さな音は聴こえやすくなっているなど、すべてがほどよく調整されている印象を受けた。正直、サウンドバーでここまでの音が楽しめるのは期待以上で、音の確認のために映画の冒頭を少し視聴するつもりが、一本まるまる楽しんでしまったほどだ。

ちなみに、さらに没入感を高めたい場合は、Sonos Subと2台のSonos One SLを組み合わせてシステムを拡張することもできる。予算に余裕があるのであれば、ぜひとも導入を検討してみていただきたい。

まとめ

今回はSonosのサウンドバー 「Sonos Arc」 を紹介した。サウンドバーは接続するだけで手軽にテレビのオーディオをアップグレードできるアイテムという印象が強いと思うが、Sonos Arcはスマートなデザインや機能、音質のどれを取っても 「サウンドバー」 という括りに入れてしまうのがもったいないレベルの品質の高さを実現している。

また、Sonos Arcはテレビとの接続をケーブル1本で済ませることができ、ケーブル類でごちゃごちゃになりやすいテレビ周りをスッキリさせることができるというメリットもある。見た目にも音にもこだわったサウンドバーが欲しい方はぜひ購入してみてはどうだろうか。

「Sonos Arc」 は日本では108,800円(税別)で販売される。発売時期は一部限定店舗が9月末、そのほかの店舗では10月末を予定しているとのこと。販売店舗などの詳細については情報が入り次第追記する予定だ。

追記①2020/09/30 11:05
Sonos Arcが国内で発売。Sonos公式サイトおよびヨドバシカメラマルチメディアAkibaのSonos特設スペース、ヨドバシドットコムにて購入することが可能になった。

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