Shokz『OpenDots 2』『OpenDots Air』を2台同時レビュー。「ながら聴きの快適さ」と「音質」を両立した新型イヤーカフ型イヤホン

オープンイヤーイヤホンの代表的ブランドとして知られるShokzから、新たな選択肢となるイヤーカフ型イヤホン「Shokz OpenDots 2」と「Shokz OpenDots Air」が登場した。

「OpenDots」シリーズは、オープンイヤーの快適さとアクセサリーのような装着感を両立させたイヤホンだ。空気伝導式を採用し、耳を塞がず周囲の音を聞きながら音楽や通話を楽しめるというオープンイヤーの魅力はそのままに、より幅広いユーザー層を狙った製品になっている。

今回は両モデルを実際に試す機会を得た。結論から言えば、音質や通話品質に妥協したくないなら「OpenDots 2」、わずかに機能は劣るが、コストパフォーマンスを重視するなら「OpenDots Air」がオススメだ。

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音質と機能を突き詰めたフラッグシップ「Shokz OpenDots 2」

まず紹介するのは、上位モデルの「Shokz OpenDots 2」だ。本製品は耳に軽く挟んで装着するイヤーカフ型(クリップオン形状)を採用したオープンイヤーイヤホン。耳の穴を塞がないため周囲の音を自然に聞き取りながら音楽や通話を楽しめるのが特徴で、通勤・通学やオフィスワーク、家事中など「ながら聴き」との相性が良い。

本体には、Shokz独自の「JointArc™」設計を採用。柔軟性に優れたニッケルチタンプレートとソフトなシリコン素材を組み合わせることで、さまざまな耳の形状にフィットする装着感を実現している。装着時の安定感もあり、多少首を振ってもイヤホンが外れそうになることはない。

本体はコンパクトで、重量は片耳約6.4g。実際に装着してみると圧迫感はほとんど感じず、長時間使用していても疲れにくい。イヤーカフ型は耳との相性が気になるカテゴリーだが、「OpenDots 2」は比較的幅広いユーザーにフィットしそうだと感じた。

上記が実際に装着してみたイメージ。一般的なイヤホンよりもイヤリングのようなアクセサリー感があり、耳元をオシャレに演出しつつ音楽を楽しめる。本体は上下左右が同じデザインで、装着時に自動で左右を判別する機能が備わっているため、左右を気にせず装着できるというユニークな特徴もある。

今回試用したカラーはパールホワイト。柔らかなホワイトをベースにゴールドのアクセントがあしらわれており、アクセサリーに近い上品な雰囲気を持つ。主張しすぎないデザインのため、ビジネスシーンでも使いやすいだろう。

また、本体はIP57、充電ケースもIP54の防塵・防水性能を備えており、日常使いはもちろん、ランニングやワークアウト用途でも安心して利用できる。

本体には感圧センサーを搭載。本体を指でタップする操作に加え、バッテリー搭載部分(耳の裏側に当たる部分)の上下を指でつまむようなピンチ操作も利用できる。反応精度はかなり高く、実際に使っていて操作がうまくできずイライラする場面はほとんどなかった。

対応するジェスチャー操作は以下。「Shokz」アプリを使うことで、それぞれ左耳と右耳に別々の機能を当てがうことができ、合計で10個の操作を設定しておける。

▼ ピンチ操作

  • 1回押し
  • 2回押し
  • 長押し

▼ タップ操作

  • 2回タップ
  • 3回タップ
各ジェスチャー操作に当てがう機能はアプリから設定可能

イヤーカフ型イヤホンは近年さまざまなメーカーから登場しているが、音質については「便利だけれど、音はそれなり」という印象を受ける製品も少なくない。その点、「OpenDots 2」は音質にかなり力を入れていることがよく伝わってくる。

実際に音楽を再生してみると、オープンイヤー型らしい開放感を維持しながらも、ボーカルの輪郭はしっかりしている。高音域も耳に刺さるような印象はなく、長時間聴いていても疲れにくい。

特に良かったのが低音表現だ。OpenDots 2は独自の球面音響設計「Shokz Bassphere™ 2.0」と11.8mmのデュアルドライバーを採用しており、イヤーカフ型やオープンイヤー型にありがちな低音不足を感じにくい。

独自の「MirrorPitch」技術によって低域の再現性も高められているとのことで、ポップスやロック、EDMなどを聞いてみたところ、ベースラインやバスドラムの存在感をしっかりと味わうことができた。

また、大きめの音量で再生したときに音が破綻しにくい点も筆者のお気に入りポイントのひとつ。Shokzによると、振動板構造の見直しによって音の歪みを従来比で70%低減したとしており、実際にロックやライブ音源を再生してもボーカルや各楽器の分離感は良好。オープンイヤー型ながら、音楽鑑賞そのものを楽しめる完成度に仕上がっている。

Dolby Audioにも対応しているため、映画や動画コンテンツでは音場の広さや立体感を感じやすい。通勤中の動画視聴はもちろん、自宅で映像コンテンツを楽しむ用途にも向いたイヤホンと言えるだろう。

音を聞くだけでなく、通話品質も良好だ。4基の空気伝導マイクに加え、2基の骨伝導マイクを搭載。骨伝導マイクは顎の振動を検知することで話者の声を抽出する仕組みで、周囲の雑音が多い環境でも自分の声を相手に届けやすい。

実際に駅周辺や交通量の多い道路沿いで通話を試したところ、相手からは「声が聞き取りやすい」という反応が多かった。

リモートワークやオンライン会議が日常になった今、イヤホンには音楽再生だけでなく通話品質も求められる。「OpenDots 2」はそうしたニーズにしっかり応えてくれる製品だと感じた。

バッテリー駆動時間は充電ケース込みで最大40時間。充電ケース本体はUSB Type-Cケーブルで充電できるほか、ワイヤレス充電(Qi)にも対応する。デスクやベッドサイドに充電パッドを置いているなら手軽に充電できて便利だ。

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より手軽に使える「Shokz OpenDots Air」

もう一方の「Shokz OpenDots Air」は、「OpenDots 2」と同じくイヤーカフ型のイヤホンではあるが、音質や通話性能を追求したフラッグシップモデルではなく、軽快さや日常使いのしやすさを重視したモデルという位置付けの製品だ。

上下左右対称デザイン&左右自動判別機能による柔軟な装着や、片耳約6.3gと軽量で長時間の装着が苦にならないなど、「OpenDots 2」と似た特徴を持っており、使い勝手はほとんど変わらない。

IP55の防塵・防水性能も備えており、雨の中での利用も安心だ。ただし防塵・防水に対応するのはイヤホン本体のみで、充電ケースは非対応なので注意していただきたい。

今回試用したカラーはデイブレイクパープル。ベースはパープルなのだが、光に当てると表面に貝殻のような光沢が現れる不思議なカラーだ。「OpenDots 2」の高級感には一歩及ばないが、安っぽさはない。

上記が装着イメージで、装着方法や装着感は「OpenDots 2」とほとんど同じ。デザインの違いを挙げるなら、「OpenDots 2」は耳の裏に当たるセンサー部分が平らなのに対し、「OpenDots Air」はわずかに丸みを帯びている。ただし、この違いによって上下のピンチ操作のしやすさが変わることはないので安心していただきたい。

左:OpenDots Air/右:OpenDots 2

音質については、全体的に「OpenDots 2」に近い傾向を持ちながらも、音の厚みや表現力では上位モデルに一歩譲る印象を受けた。とはいえ、ながら聴きを主な用途とするイヤーカフ型イヤホンとして考えれば、十分満足できるクオリティに仕上がっている。

低音についても「OpenDots 2」ほどの厚みや迫力はないものの、想像以上に存在感がある。「OpenDots Air」は11.8mmのデュアルドライバーと独自のBassphere™テクノロジーを採用しており、コンパクトな筐体ながらしっかりとした低域を再生する。動画視聴や音楽再生で物足りなさを覚える場面は少なかった。

サウンドは低音・中音・高音のバランスが良く、特定の帯域を強く主張するタイプではない。そのため音楽だけでなく、YouTubeやポッドキャスト、映画やドラマの視聴にも向いていると感じた。専用アプリからEQ設定を変更できるため、好みに合わせて音の傾向を調整できるのも嬉しいポイントだ。

通話品質については、デュアルマイクに加え、AIによる通話ノイズリダクション機能を搭載。実際に駅などの雑音の多い環境で通話して相手に音質をチェックしてもらったところ、ノイズはかなり抑制できていたとのことだ。

音質重視なら「OpenDots 2」、多少機能を落としてもコスパをとるなら「OpenDots Air」

今回発表された「OpenDots」シリーズ2機種は、Shokzがこれまで培ってきたオープンイヤー技術を新しいフォームファクターに落とし込んだ意欲作と言える。

特に上位モデルの「OpenDots 2」は、音質、通話品質、装着感、機能性のいずれも、イヤーカフ型とは思えないほど高水準にまとまっていた。オシャレなデザインを求めつつも、音質や通話品質に妥協したくないユーザーにオススメのイヤホンと言えるだろう。

一方の「OpenDots Air」は、「OpenDots 2」とほとんど変わらないデザインや装着性を実現しつつ、1万円も安く購入することができる。充電ケースが防塵・防水やワイヤレス充電に非対応だったり、Dolby Audioに非対応だったりと機能はわずかに劣るが、これらの機能にこだわらないなら「OpenDots Air」を選ぶのがオススメだ。

価格は「OpenDots 2」が29,880円、「OpenDots Air」が19,880円(どちらも税込)。2026年6月4日より家電量販店やAmazonなどのストアで販売中だ。

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