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NVIDIA、「DLSS 4.5 Ray Reconstruction」提供開始。画質を高める第2世代トランスフォーマーモデルを導入

NVIDIAは8月25日、ドイツ・ケルンで開催される欧州最大のゲーム見本市「Gamescom 2026」に合わせ、GeForce RTX向けの最新技術や対応ゲームを発表した。

今回の発表の中心となるのが、「DLSS 4.5 Ray Reconstruction」の提供開始だ。レイトレーシングやパストレーシングを利用するゲームの画質を高める技術で、従来のノイズ除去処理に代わってAIを利用して映像を再構築する。新たに第2世代トランスフォーマーモデルを採用し、よりシャープで安定した映像を目指している。

同時に、『007 First Light』『CONTROL Resonant』『Gears of War: E-Day』など、今後発売される大型タイトルのRTX対応も発表。NVIDIAの新しいAI・レイトレーシング技術をゲームへ広げる動きが一段と進んでいる。

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DLSS 4.5 Ray Reconstructionとは?第2世代モデルでレイトレーシング映像を改善

DLSS Ray Reconstructionは、GeForce RTXシリーズで利用できるニューラルレンダリング技術だ。レイトレーシングでは、画面内のすべての部分に十分な数の光線を飛ばして映像を作るのは難しく、足りない部分を補う「デノイザー」と呼ばれる処理が必要になる。従来はゲームごとに調整したデノイザーを使っていたが、Ray ReconstructionではNVIDIAのスーパーコンピューターで学習したAIモデルを使い、サンプリングされていない部分の画素を再構築する。

DLSS Super Resolutionと組み合わせて、ゲームエンジンから得られる時間方向・空間方向の情報を分析しながら映像を生成する仕組みだ。レイトレーシングやパストレーシングで発生しやすいちらつきやぼやけを抑え、より細部の見える映像を狙っている。

今回の「DLSS 4.5 Ray Reconstruction」では、第2世代のトランスフォーマーモデルを導入した。新モデルは従来モデルとほぼ同程度のパフォーマンスを維持しながら、演算能力を35%増やし、処理するパラメーター数も20%増加したという。シーンの空間的な情報をより深く理解できるようになり、ゲームエンジンから取得した画素情報やモーションデータの利用方法も改善した。

光の表現をより正確にし、時間方向の安定性を高めたほか、レイトレーシングやパストレーシングによる映像の動きもより鮮明にできるとしている。

学習データも拡張されている。より大規模なデータセットを使って学習することで、シーンを再構築する際にどのゲームエンジンのデータを利用すべきかを判断する能力を高めた。

ゲーム開発者向けには、時間方向のデータを蓄積する処理を細かく調整できるようになった。タイトルごとにモデルの反応を調整し、画質を追い込める。対応はすでに始まっており、NVIDIAアプリのアップデートから利用できる。現時点ではEarly Accessとして提供され、正式版は9月にリリースされる予定だ。

利用するには、NVIDIAアプリの「設定」→「概要」からEarly Accessリリースを有効にする。その後、「グラフィックス」で対応ゲームを選び、「ドライバー設定」→「DLSS Override – Model Presets」→「Custom」と進み、「Ray Reconstruction」で「Recommended」または「Preset F」を選択して適用する。

今回のNVIDIAアプリ更新では、ゲームやアプリごとにResizable BARを設定できる機能も追加された。G-SYNC Pulsarの設定は「システム」→「ディスプレイ」から変更できるほか、ボーダーレスウィンドウモードが「最適なプレイ可能設定」に対応するなど、細かな改善も行われている。

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「CONTROL Resonant」「Gears of War: E-Day」などRTX対応を拡大

Gamescomでは、DLSS 4.5やレイトレーシングに対応する新作タイトルも相次いで発表された。

『007 First Light』では9月15日にパストレーシングとDLSS 4.5 Ray Reconstructionのアップデートを配信する。すでにDLSS 4.5 Super ResolutionとDynamic Multi Frame Generationへの対応が発表されており、今回の追加でRTX向け機能がさらに充実する。

『CONTROL Resonant』は9月24日に発売予定。初代『CONTROL』で採用されたレイトレーシングをさらに発展させ、パストレーシングによる表現を取り入れる。発売時点でDLSS 4.5の各種機能に対応し、Ray Reconstructionによる画質向上とDynamic Multi Frame Generationによるフレームレート向上を利用できる。

また、対象のGeForce RTX GPU、ノートPC、デスクトップPCには『CONTROL Resonant』が付属するバンドルキャンペーンも開始した。

『Gears of War: E-Day』には「RTX Mega Geometry」を導入する。GeForce RTX GPUでのレイトレーシング表現を強化する技術で、同作はDLSS 4.5にもフル対応する。

このほか、『AION 2』は9月30日の欧米発売に向けてDLSS 4.5対応を発表。『ANANTA』はDLSS 4.5とレイトレーシング、『Aniimo』はDLSS 4.5に対応し、後からNVIDIA ACEも追加する予定だ。

『Beautiful Light』はDLSS 4.5とレイトレーシング、『Black State』はDLSS 4.5とレイトレーシング、『CINDER CITY』はDLSS 4.5とレイトレーシングに対応。『Fragmentary Order』はDLSS 4.5 Ray Reconstructionとレイトレーシングに対応する。『Silver Palace』ではレイトレーシング対応が発表された。

RTX Remixで旧作ゲームも最新グラフィックスに対応

NVIDIA RTX RemixにもDLSS 4.5 Ray ReconstructionとMulti Frame Generationが追加され、RTX対応のMODで利用できるようになる。

RTX Remixは、古いPCゲームにパストレーシングなどの最新グラフィックス技術を導入するためのMOD制作プラットフォームだ。今回、「Painkiller RTX」の新アップデートが公開されたほか、「The Elder Scrolls III: Morrowind RTX」の開発も発表された。いずれもコミュニティによって制作されているMODで、DLSSによる高速化やパストレーシングを利用できる。

NVIDIAはゲーム以外でもRTXの展開を進めている。今秋の発売を予定する「NVIDIA RTX Spark」については、Electronic Arts、Embark Studios、Ubisoftが新たに対応を表明した。5月のCOMPUTEXではKRAFTON、NetEase、Riot Games、Xboxが対応を発表しており、対応企業が増えている。

RTX Sparkは、AIエージェントやコンテンツ制作、高性能なPCゲームを1台のWindows PCで扱うためのプラットフォームとしてNVIDIAが展開するもの。ゲームではDLSSやReflexなどのRTX技術を利用できる。

対応タイトルとして、『EA SPORTS F1 25』『Apex Legends』、Ubisoftの『Anno 117: Pax Romana』、Embark Studiosの『ARC Raiders』『THE FINALS』などが挙げられている。

オンラインゲームで重要になるアンチチートについても、EAと協力して「EA Javelin Anticheat」のネイティブ対応を進める。EA SPORTS F1 25をはじめとするEAの大規模マルチプレイヤーゲームでの利用を想定している。

GeForce NOWもDLSS 4.5対応を拡大

クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」もDLSS 4.5対応を拡大する。今後、対応ゲームではDLSS Super Resolution、Dynamic Frame Generation、Ray Reconstructionを個別に設定できるようになる。

Steam MachineとSteam Controllerへの対応も年内に予定する。Steam Deckでは後に対応し、WindowsとmacOSにも対応を広げる。GOGのシングルサインオンはすでに利用可能で、GOGアカウントを一度連携すれば、対応ゲームをライブラリから同期してワンクリックで起動できる。

Firefoxについても正式対応し、ブラウザーからGeForce NOWを利用できるようになった。年内には新しいFire TV Stick 4K Selectを含む、より多くのFire TV Stickにも対応する。Fire TVではAmazonのアカウントからGeForce NOWのメンバーシップを直接購入できるようになる予定だ。

今年発売される『CONTROL Resonant』『Gears of War: E-Day』『鬼武者 Way of the Sword』『The Blood of Dawnwalker』『STAR WARS Zero Company』は、発売初日からGeForce NOWでストリーミングできる予定だ。

5K・144Hzや最大1100Hz、次世代ゲーミングモニターも登場

ディスプレイ関連では、AGON by AOCが世界初をうたう5K対応のG-SYNC Pulsarゲーミングモニター「AGP327KG」を発表した。31.5インチ、5120×2880ドットで、リフレッシュレートは144Hz。G-SYNC Pulsarによる高いモーションの視認性と、5K解像度による細かな描写を両立する。

G-SYNC Pulsarはバックライトを可変周波数で点滅させることで、動いている映像をより鮮明に見せる技術だ。従来のG-SYNC Pulsar対応ディスプレイは27インチ、2560×1440ドットが中心だったが、今回のAGP327KGでは画面サイズと解像度を引き上げた。

AGP327KGには、周囲の明るさを検知して色温度や明るさを自動調整できる「G-SYNC Ambient Adaptive Technology」も搭載する。Gamescom 2026のAGON by AOCブースで実機を体験できる。

G-SYNC Pulsarの設定は、これまで対応モニター側のOSDから行っていたが、最新のNVIDIAアプリEarly Access版から変更できるようになった。正式版は9月に提供予定だ。

さらにASUSとLGからもG-SYNC Compatible対応モニターが登場する。ASUS ROGは「ROG Swift OLED PG259QWS Ace」「ROG Strix OLED XG259QDPG Ace」「ROG Strix OLED XG259QDNS Ace」を発表。「PG259QWS Ace」はTandem WOLEDパネルで1920×1080ドット、最大700Hzを実現する。「XG259QDPG Ace」は24.5インチのQD-OLEDで最大540Hz、「XG259QDNS Ace」は24.5インチのQD-OLEDで最大360Hzに対応する。

LGの「25G590B-B」は24.5インチ、1920×1080ドットのIPS液晶で、最大1000Hzのリフレッシュレートを実現するモデル。DisplayPort 2.1経由では最大1100Hzまでオーバークロックできる。米国では9月上旬から出荷を開始する予定で、価格は999ドル。

NVIDIAはGamescom会場でRTX対応ゲームを実際にプレイできる展示も行っている。GeForce RTX 50シリーズFounders Editionの欧州向け希望小売価格での販売、GeForce Trading Cardsの配布なども実施する。

会場に足を運べないユーザー向けには「#RTXPowersPlay」キャンペーンも展開。GeForce RTX 50シリーズGPUやゲーミングPC、GeForce RTXノートPC、Steamの利用額などをプレゼントする企画を実施している。

(画像提供:NVIDIA)