今月3日から世界的に大きな話題になっている、Intelプロセッサのセキュリティ脆弱性「Meltdown」および「Spectre」。同問題は過去10~15年以内に製造されたIntel製プロセッサに影響することが判明しているが、同問題の影響はiPhoneやiPadなどのiOSデバイス、そしてApple TVにも影響する可能性があることがわかった。海外メディアの9to5Macが指摘している。
一部のiPhoneやiPadなどにも影響
そもそも同問題は、Intel製のプロセッサの設計上の欠陥と言われている。過去10年~15年以内に製造されたデバイス全てに影響する可能性があるため、脆弱性に関して危機感を抱いているユーザーも多いだろう。
ただし幸いなことに、各OSをアップデートすることによって脆弱性は回避することができることが分かっており、すでに最新バージョンのOSではほぼ修正されているという。
しかし、Intel曰く、この問題は同社だけのものではなく、ARMやAMDのプロセッサなどでも共通の問題を抱えているとのこと。
これを受けて、英ARMは開発者向けにプロセッサの提供に関する声明を発表。声明内で、同問題の影響を受けるプロセッサが明らかにされており、その中に「Cortex-A8」「Cortex-A9」「Cortex-A15」が含まれていることが判明している。
iPhoneやiPadなど、Apple製品に搭載されているプロセッサ「A」シリーズは、ベースはARMアーキテクチャで、実際に過去のApple製品には上記のプロセッサが搭載されている。つまり、これらを搭載したiPhoneやiPad、そしてiPod touchやApple TVの一部製品は同問題の影響を受ける可能性がある。
影響を受ける可能性があるApple製品は以下の通り。
- iPhone 4
- iPhone 4S
- iPhone 5
- iPhone 5C
- iPad (1st gen)
- iPad 2
- iPad (3rd gen)
- Apple TV (2nd gen)
- Apple TV (3rd gen)
- iPod Touch (4th gen)
- iPod Touch (5th gen)
現在、脆弱性に関する欠陥は全てを明示されているわけではないため、今後の発表次第ではさらに多くのデバイスが影響を受ける可能性がある。
ちなみに、これらのプロセッサの欠陥を修正するためには前述の通りOSのアップデートが必要な上に、修正の結果、プロセッサのパフォーマンスが落ちる可能性があるというが、Intelプロセッサを搭載したMacの場合は、脆弱性の修正によってパフォーマンスが劇的に落ちるといった報告は挙がっていない。しかしながら、iOSデバイスも同様にパフォーマンスに影響が出ないかどうかは不明だ。
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