
Appleは8月25日に新型「Mac mini」や「Mac Studio」を発表したタイミングで、その裏でひっそりと「とある新製品」を発売し、思わぬ注目を集めていた。その新製品とは、いわゆる「信者の布」とも言われる磨き布「ポリッシングクロス」だ。
注目された理由のひとつが価格。従来モデルは日本で2,980円だったが、新モデルは1,580円と大幅に安くなった。米国でも19ドルから9ドルへと値下げされている。
価格だけを見ると「従来モデルが安くなったのかな」と思ってしまうが、今回は新モデル。Apple公式サイトの販売ページにも「New」の表示が付いている。
しかも、実物を手に取ったユーザーからは、従来モデルとは手触りが違うという声も出ている。価格が下がっただけなのか、それとも中身にも変更があるのか、気になるところだ。
そこで今回は、発売後すぐに新しいポリッシングクロスを入手した方 (Karagana氏 @Karagana) から写真を提供してもらい、パッケージやクロス本体をチェックしてみた。
写真から分かる外観の違いに加え、実際に触った本人の感想も交えながら、新しいポリッシングクロスがどのように変わったのかを見ていこう。
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「Appleの布」として話題になった純正クロス。今回は大幅値下げ
Appleの「ポリッシングクロス」について知らない人もいると思うので、すこし解説をしておきたい。
本製品は、Apple製品のディスプレイや本体表面を拭くための純正クロスだ。「表面を傷つけない柔らかな素材」を使用しているため、Nano-textureディスプレイを含むApple製品のディスプレイを安全かつ効率良くキレイにできるとしている。iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Studio Display、Pro Display XDRなど、対応製品も幅広い。
もともとは、Pro Display XDRや27インチiMacのNano-textureガラス仕様などに付属していたクロスが、2021年10月に単体販売されたのが始まりだ。日本では1,980円(税込)で販売され、当時から「布1枚で1,980円」と主に価格面で話題になり、「信者の布」などと揶揄されたものの、発売直後には品薄になるほど注目された。
その後、価格は2,480円、2,780円と上がり、2026年7月には2,980円になっていた。それが今回の新モデルでは1,580円まで下がった。2021年の発売時価格と比べても400円安い(価格はいずれも税込)。米国でも従来の19ドルから9ドルへ値下げされており、価格だけを見ればかなり大きな変更だ。
一方、Appleの商品ページに記載されている用途や説明は従来モデルとほぼ同じ。新しい素材の名称や具体的な変更点について、Appleから詳しい説明は出ていない。
ここで気になるのが、「単純に安くなっただけなのか」という点だ。筆者のXのフォロワーであるKaragana氏がさっそく新モデルを購入し、旧モデルと比較したところ、どうやら価格以外にも変更があるようだ。
パッケージはほぼ同じ。でもクロスは明らかに柔らかくなった
まずはパッケージは従来モデルとほぼ同じ。シンプルな箱にクロスが収められており、外観だけで新旧モデルを見分けるのは難しそうだ。
今回の個体は2026年7月製造。発売が8月25日ごろなので、それなりに早い段階で製造されたものとみられる。
クロス本体も、従来モデルと同じオフホワイト系の色合い。右下にはAppleロゴのエンボス加工が入っている。サイズについては、旧モデルと大きな違いはなさそうだ。
ただし、手に取ったときの印象はかなり違うという。Karagana氏によると、新モデルは従来モデルより明らかに薄く、表面も滑らかになっている。手で撫でたときの引っ掛かりがほとんどなく、かなりサラサラした感触だという。本人の表現を借りるなら、「てろてろ」とした質感に近い。
従来モデルはもう少し厚みがあり、手で触ったときに軽い抵抗を感じるタイプだった。それに対して新モデルは柔らかく、薄く、表面を滑らせたときの抵抗が少ない。
海外ユーザーからも同様の報告が上がっており、新モデルは旧モデルより硬さがなく、Nano-textureディスプレイに付属するクロスやApple Vision Proに付属するクロスに近い感触になったという。
今回の実物チェックから整理すると、変更点は次のようになる。
- パッケージ:大きな変更は確認できず
- 素材:変更された可能性が高い
- サイズ:旧モデルとほぼ同じ
- 厚さ:旧モデルより薄い
- 手触り:より滑らかで、サラサラした感触
- Appleロゴ:従来どおりエンボス加工
つまり、外から見た印象はほぼ変わらないが、実際に触ると違いが分かるタイプのアップデートだ。
ただし、Appleは現時点で素材変更について具体的に説明していない。そのため「○○という素材に変わった」とまでは断定できない。価格が下がった理由についても公式には説明されておらず、薄型化や素材変更との因果関係は不明だ。それでも実物を見る限り、今回は価格だけを変更したモデルチェンジとは考えにくい。
もう一つ押さえておきたいのが、このクロスが特に重要になるNano-textureガラスの存在だ。
Nano-textureディスプレイは表面に特殊な加工が施されているため、Appleは清掃方法をかなり限定している。埃や指紋を拭く際には付属のポリッシングクロスを使うよう案内しており、汚れが落ちにくい場合に限って70%のイソプロピルアルコール(IPA)溶液でクロスを湿らせて使えるとしている。
そしてクロス自体は使い捨てではなく、汚れた場合は食器用洗剤と水で手洗いし、よくすすいだうえで24時間以上自然乾燥させれば再利用できる。
そのため、Nano-texture仕様のStudio DisplayやPro Display XDR、対応するMacBook ProやiPad Proなどを使っている人にとっては、今回の新モデルも実用品として意味がある。
一方、通常のガラスディスプレイやiPhoneの画面を拭くことだけが目的なら、純正品にこだわる必要性はそれほど高くない。Apple自身も標準ガラスについては、柔らかいマイクロファイバークロスなどを使った清掃方法を案内している。
今回の新しいポリッシングクロスは、価格だけを見ると「Appleの布が1,580円になった」という話に見える。ところが実物を旧モデルと比較すると、薄さや手触りに変化があることが分かった。
パッケージとサイズはほぼそのまま。そこに、薄くて滑らかな新しいクロスが入っている。Appleから変更内容の詳細が明かされていないだけに、旧モデルを持っている人なら新旧を並べて触り比べてみたくなる製品だ。
ちなみに、今回写真を提供してくださったKaragana氏は自身のブログにおいて、本製品のレビュー記事を掲出している。ぜひそちらもご覧いただけたら幸いだ。
関連リンク
▶︎ Apple公式サイトで「ポリッシングクロス」を購入する
(画像提供:Karagana)
