Jaybird、元公務員ランナーの川内優輝選手とスポンサー契約 鮮輝選手の活動も引き続き支援

4月4日、ロジクールのスポーツ向けイヤホンブランド 「Jaybird」 は都内で会見を開き、今月1日にプロ転向した元公務員ランナーの川内優輝(ゆうき)選手とスポンサー契約を締結したことを発表した。

優輝選手はJaybirdのスポンサーランナーとして、同社のロゴが入ったユニフォームなどを着用して世界各地のレースに出走するほか、同社のプロモーションや広告宣伝に協力していくこととなる。

さらに同日、2017年11月から契約していた優輝選手の弟である川内鮮輝(よしき)選手との契約更新も発表。今年からは、優輝選手と鮮輝選手の2人をサポートしていく。

スポンサーリンク

Jaybirdが新たに川内優輝選手とスポンサー契約を締結

この日の会見には優輝選手と鮮輝選手、そして母の美加さんと三男の鴻輝(こうき)選手も出席し、川内家4人が勢揃い。全員が首からJaybirdの人気ワイヤレスイヤホン 「TARAH PRO」 を下げて登壇した。

Jaybirdはこれまで川内鮮輝選手とスポンサー契約を結び支援してきたが、今年からは兄である優輝選手ともスポンサー契約を締結し、さらに鮮輝選手との契約も更新することで、2人を全面的にサポートしていく姿勢だ。

次男の川内鮮輝選手

まずは優輝選手の紹介に先立ち、すでにスポンサーランナーとして活躍している弟の鮮輝選手がJaybirdとの契約について語った。鮮輝選手は “スポンサー” というと距離があるように感じられるが、Jaybirdとの距離はとても近いように感じているという。

2018年6月に開催されたサロマ湖100kmウルトラマラソンでは日本代表になれる4位に惜しくも入ることができず悔しい思いをしたが、そのときにJaybirdの方から労いの言葉をかけてもらって報われた気がした、と涙ぐむシーンもあった。

今後の目標に関しては、まずは6月のサロマ湖100kmウルトラマラソンで去年なれなかった日本代表を目指し、さらに10月に開催される四万十川ウルトラマラソンにも出場して頑張りたいとのことだった。

元公務員ランナーの川内優輝選手

鮮輝選手の次は、今回新たにJaybirdと契約を締結することになった優輝選手の話へ。

これまで埼玉県庁に勤務する傍らでトレーニングを続け、市民ランナーとして数々の大会に出場してきた川内優輝選手。しかし、2017年8月の世界陸上ロンドン大会・男子マラソンで8位入賞をわずか3秒差で逃したことをきっかけに、このまま公務員を続けるかプロになるかどうか葛藤を抱えていた。

その葛藤の最中、弟の鮮輝選手が2017年12月に開催された福岡国際マラソンで5年ぶりに自己ベストを更新。これが最大のきっかけとなりプロに転向することを決めたという。

優輝選手は今回のスポンサー契約締結の理由として、まずはJaybirdが弟の鮮輝選手のことを真剣に考えて1年半サポートしてきた実績から強い信頼を感じていること、そしてJaybirdが提供するワイヤレスイヤホンの性能が優れていることの2点を挙げていた。

優輝選手はロングマラソンなどの長距離レースや日々の練習時、本番前に気分を落ち着かせる時などあらゆる場面で音楽を聴くことが多いという。この時にバッテリー持ちが良く、音質やフィット感に優れたJaybirdのイヤホンは心強いパートナーになってくれると話していた。

ちなみに、優輝選手は音楽を “メンタルコンディショニング” に利用しているとのこと。ーー日々のジョギングで変わらない景色ばかりを見ながら走っていると気分が滅入ってしまうこともあるが、そのようなときにも音楽を聴くとモチベーションが上がって 「走ろう」 と思えるようになる。優輝選手が走り続ける上で、音楽は重要な役割を果たしているようだ。

今後について、優輝選手は 「プロに転向したことで練習のほかにも様々な面でケアが必要になると思う」 と発言。Jaybirdのサポートを信頼しつつ、兄弟で日本代表になれるよう頑張りたいと話した。

会見では記者から好きな音楽について質問される場面があり、長男の優輝選手は、メタルやハードロックなどアップテンポの曲が好きで最近はBABY METALを聴いている、と話していた。次男の鮮輝選手は邦楽が好きで、Mr.Childrenが特にお気に入り。三男の鴻輝選手は優輝選手と同様に激しい曲が好きで、同選手の雰囲気からはややイメージしづらい(?)マキシマムザホルモンをよく聴くと言い、会場に笑いを提供していた。

川内三兄弟の母:美加さん

話は変わって3兄弟の幼少期の教育方針について。3人全員をプロランナーに育て上げた母の美加さんは、「毎日タイムトライアルをやり、走らないと一日が終わらないくらいの生活にしていた」 と語った。当時美加さんは直近行われる大会で良い結果を出すためとしか考えていなかったようだが、3人全員がプロレベルの大会で走るようになるとは思わなかったとも話していた。

三男の鴻輝選手

この教育方針について 「結構きつかったです」 と三男の鴻輝選手。毎日隣町まで車で行きタイムトライアルをするのだが、結果が悪いと罰ゲームが発生。その罰ゲームをクリアできないとさらに罰ゲームが待っており、どんどん罰ゲームが溜まっていく。最後まで罰ゲームが終わらないと隣町に置いていかれ、走って家に帰ることを半ば強制されたこともあったそうだ。迷って警察に保護されたこともあるんです、と驚きのエピソードも飛び出していたが、こうした厳しいトレーニングにより最後まで粘って全力を出すというメンタルが培われたとも話してくれた。

また、今回の会見では話題になっている結婚に関する話も少し聞くことができた。

川内3兄弟は全員がこの1年で結婚する予定であることが明らかになっており、これに対し母の美加さんは 「みんなが一気に独立すると寂しい」 と胸の内を語った。本当は祝福しないといけないが寂しいのが先行してしまい、ここ数ヶ月は葛藤もあったようだが、今はもう覚悟を決めており、相手のご家族も含めて仲良くしたいと話していた。

次男の鮮輝選手はすでに相手の方と同居しており、お互いに家事を分担しながら暮らしているという。今日も洗濯機を回してから会見に来ましたと幸せそうに報告する様子が印象的だった。

長男の優輝選手は元実業団デンソーの水口侑子さんと結婚することが明らかになっていたが、まだ鮮輝選手のように同居しているわけではなく、一緒に家事をしたり食事を作るなどの体験はしていない様子。まだどうなるかは未知数なので、すでに結婚している先輩方からの経験を聞き、仲良くやっていきたいとのこと。

そして三男の鴻輝選手は2018ミスユニバース埼玉代表で、久喜市くき親善大使の岡嶋彩さんと来年2月に結婚する。今年1月には長男の優輝選手にそのことを伝えたところ、優輝選手からも結婚の報告があり、その場でお互いにハグしたと笑顔で話してくれた。

Jaybird製品担当:黄 佑仁氏

時折笑いが起こるなど、終始和やかな雰囲気で終わりを迎えた今回の記者会見。トップランナーとして厳しい世界に身を置く優輝選手、鮮輝選手、そして鴻輝選手の3人の今後のレースにおける活躍はもちろんだが、私生活の報告にも注目していきたいところだ。

最後にJaybirdの製品担当である黄 佑仁(ファン・ユージン)氏は、優輝選手と鮮輝選手の2人を全力でサポートし、2人が目標に向けて前に向かっていけるように努めたいと語っていた。

Jaybird
ランナー向けの高品質イヤホンを開発する米国のオーディオ機器ブランド。同ブランドの製品は大手テクノロジーメディアから高い評価を受けている。2016年にLogitech International によって買収され、日本では日本法人である株式会社ロジクールが販売している。

関連記事:「Jaybird RUN XT」 レビュー | 丸洗いできるランナーのための完全ワイヤレスイヤホン
関連記事:Jaybird Tarah Pro レビュー|過酷なスポーツにも使えるアスリート向けワイヤレスイヤホン、雪山でも使えるのか試してみた
関連記事:ロジクール、「サロマ湖100kmウルトラマラソン」チャレンジランナー募集 抽選5名に出場権、平山光典コーチのトレーニングや合同練習会、Jaybirdイヤホン提供 (募集終了)

Jaybird取材
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました