以前、当サイトではAndroid端末内のデータを効率よく管理・転送できるMac/PC用Androidマネージャー 「AnyTrans for Android」 を紹介した。
同ソフトではAndroid端末に保存されているデータをMac/PCに転送したり、逆にMac/PC側から音楽や写真などのコンテンツをAndroid端末に転送することができるほか、iOSからAndroidへのデータ移行機能やAndroid端末同士のデータ移行機能といった便利機能も多数搭載されているのが特徴だ。
同ソフトは先日、最新バージョンにあたる 「バージョン7」 の配信が開始され、新機能が複数追加。さらにこれまでリリースされていたデスクトップ版とは別にWeb版の提供が開始され、デスクトップ版・Web版の両方の機能をサポートするアプリ版の配信も開始されている。
今回、最新アップデートによりさらなる進化を遂げた 「AnyTrans for Android」 を実際に使ってみたので、Androidユーザーの方、これからAndroidへの移行を考えている方は同ソフトの詳細を確認していただければと思う。
バージョン7での新機能・変更点
本題に入る前に、まずは 「AnyTrans for Android」 の最新バージョンの変更点や新機能について簡単に紹介しよう。
バージョン7ではUIが一新され、全体的に見やすく分かりやすいデザインに。新機能としてはiTunesやiCloudのバックアップからデータをAndroidスマホに復元する機能が新たに追加された。
そして注目していただきたいのがアプリを利用したWi-Fiデータ転送に対応したこと。一般的なデータ転送ソフトではUSBケーブルを利用してMac/PCに直接Android端末を繋いでデータを転送することが多いが、「AnyTrans for Android」 のバージョン 7ではアプリを使うことで自宅のWi-Fiを経由してケーブルレスでデータを転送することができるようになった。
また、Mac/PCにインストールすることなく即座に使い始めることができるWeb版の提供も開始。こちらはデスクトップ版の簡易版のようなもので、先述したアプリと一緒に使うことでWi-Fi経由でのデータ転送も利用可能だ。
以上がバージョン7の新機能や変更点となる。今回はこれらの機能を実際に使ってみた様子をレビューとしてお伝えしていきたいと思う。
アプリ利用でWi-Fi経由でデータ転送できるなど便利機能が複数搭載
こちらがバージョン7になった 「AnyTrans for Android」 デスクトップ版の画面。以前に比べてメニューの1つ1つの項目がシンプルに表示されるようになり、自分が今どの項目で作業すべきなのかがとても分かりやすくなった。
「デバイスマネージャー」 セクションでできることは以前のバージョンから特に変わっておらず、写真や動画、連絡先、ドキュメントなどをMac/PCにエクスポートしたり、逆にMac/PCからAndroid端末にインポートできる。
変更が加わったのは 「Androidへ引っ越し」 セクション。同セクションにはiOS・Android端末からデータを移行する機能が集約されているが、この中にiCloudやiTunesのバックアップからデータを移行できる機能が新たに追加されている。
実際に同機能を使ってみたところ、ただ移行したいバックアップデータを選択するだけで簡単にデータ移行が完了。iOS端末からiOS端末にデータを移行するのと同じような要領でAndroid端末にデータを移行することができた。しかもiCloudとiTunesの両方に対応しているため、どちらでバックアップを取っていても利用できるのが嬉しいところだ。
そして、今回のバージョン7で最も注目していただきたいのが、Androidアプリを利用したWi-Fiデータ転送が利用できるようになったこと。同機能を使うことで、Mac/PCとAndroid端末をケーブルで繋ぐことなくケーブルレスでデータを転送可能だ。
右上のアイコンからQRコードリーダーを起動
同機能を利用するには、今回から新たに提供が開始されたアプリ版 「AnyTrans for Android」 が必要だ。Google Playからアプリを入手したら、Mac/PCと同じWi-Fiに接続した状態でアプリを開き、画面右上のアイコンからQRコードリーダーを起動、デスクトップ版に表示されているQRコードを読み取ることで、デスクトップ版とアプリ版でデータのやり取りができるようになる。
QRコードによる認証で簡単にデスクトップ版とアプリ版をつなぐことができ、転送にはWi-Fiを使うため転送速度も申し分ない。Mac/PCとスマートフォン間でデータをやり取りできるソフトは数多く存在するが、AnyTransは使いやすさの面ではかなり上位のソフトになることができたのではないだろうか。
また、今回のアップデートに合わせてWeb版 「AnyTrans for Android」 の提供も開始されている。こちらはデスクトップ版ほどできることは多くはないのだが、写真や動画、音楽など各種データのインポート・エクスポートが可能。インストール不要で即座に利用できるため、すぐにデータを転送したいときに利用できそうだ。
バージョン7で追加された新機能により、格段にパワーアップした 「AnyTrans for Android」 。新たに提供が始まったアプリ版・Web版も含め動作はかなり安定しているため、安心して利用できるデータ転送ソフトだ。
デスクトップ版 「AnyTrans for Android」 は、1台のMac/PCで利用できるシングルライセンスが3,980円、最大5台のMac/PCで利用できるマルチライセンスは5,980円となっている (いずれも税別)。無料体験が可能なので、まずはこちらからダウンロードして使ってみてはどうだろうか。今回から提供が始まったWeb版・アプリ版は無料で利用可能だ。
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