
ノルウェー・オスロのVivaldi Technologiesは9月3日、デスクトップ向けWebブラウザ「Vivaldi」の最新版「Vivaldi 8.2」をリリースした。Windows、macOS、Linuxに対応し、無料で利用できる。
今回のアップデートでは、アドレスバーに電卓機能を内蔵。Webを閲覧しながら、別の電卓アプリやタブを開かずに計算できるようになった。また、PWA(プログレッシブ・ウェブ・アプリ)をインストールできるWebサイトをアドレスバーから見分けられるようになったほか、法人や公共機関、学校などを対象とした「法人向けVivaldi」の開発開始も発表している。
アドレスバーでちょっとした計算を済ませられるように
Vivaldiは、Web閲覧だけでなく、ブラウザにさまざまな機能を組み込むことで、日々の操作をブラウザ内で完結させる方向を打ち出してきたWebブラウザだ。PC向けだけでなく、スマートフォンや自動車向けにも展開している。
今回の「Vivaldi 8.2」でも、ブラウジング中に発生するちょっとした作業をブラウザから済ませられるようにする機能が追加された。そのひとつが、アドレスバーに組み込まれた電卓だ。計算式をアドレスバーへ直接入力すると、計算結果を表示できる。
たとえば、買い物をしていて商品の単価を比較したり、友人との割り勘の金額を計算したり、レシピの分量を人数に合わせて変更したりといった用途に使える。電卓アプリを起動したり、新しいタブを開いたりする必要はない。計算後にEnterキーを押すと結果がクリップボードへコピーされ、そのまま別のアプリやWebページなどへ貼り付けられる。
なお、計算は端末上でローカルに処理される。アドレスバーで入力した計算内容は履歴を含めて保存されず、プライバシーにも配慮した仕様になっている。
Vivaldiには以前から、クイックコマンドメニューからローカルで計算できる機能が用意されていた。8.2では、より手軽に使える方法としてアドレスバーからの計算にも対応した形だ。アドレスバーの電卓を使わない場合は、「設定」→「アドレスバー」→「アドレスフィールドの候補」から「ローカルの電卓機能」のチェックを外せる。
Webサイトを端末にインストールし、独立したアプリのように利用できる「PWA」の扱いも分かりやすくなった。インストールすると、独自のアプリアイコンが表示されたり、タスクスイッチャーに個別のアプリとして表示されたりする。
「Vivaldi 8.2」では、閲覧中のWebサイトがPWAを提供している場合、アドレスバーに「インストール」アイコンが表示されるようになった。これまでPWAのインストール操作はコンテキストメニューの奥にあり、対応サイトを見つけてもインストール方法が分かりにくかった。
インストール時に端末へ保存されるのは、小さなマニフェストファイルとアイコン。アプリ本体はWebサーバー上で動作する。開発者がオフラインで動作するように設計している場合は、ブラウザ内で実行される。
インストール済みのPWAは「vivaldi://apps」から一覧で確認でき、設定も管理できる。以前インストールしたPWAを忘れていた場合でも、そのWebページを再び開けばアドレスバーにアイコンが表示され、アプリとして開くよう案内される。
法人向けVivaldiの開発を開始
Vivaldi Technologiesは今回、法人や組織での利用を想定した「法人向けVivaldi」の開発を開始したことも明らかにした。
Vivaldiはこれまで、さまざまなプラットフォームで利用できる環境を広げてきた。一方、企業などの職場で新しいブラウザを利用するには、組織側から許可を得る必要がある場合も多い。Vivaldi Technologiesは、こうした導入時の課題を踏まえ、法人向けの開発に着手したとしている。
対象は企業や公共機関、政府機関、学校など、規模を問わない組織。現在は、組織がブラウザの設定をまとめて管理できるポリシー管理機能や、組織に合わせてブラウザをカスタマイズする機能の実装を進めている。
法人向けVivaldiのテクニカルプレビューも公開しており、今後の開発に向けてユーザーからの意見を募集している。意見や要望は「enterprise@vivaldi.com」で受け付ける。
Vivaldi 8.2は9月3日からWindows、macOS、Linux向けに提供を開始した。公式サイトからダウンロードできる。
(画像:Vivaldi)
