
VAIO株式会社は4月23日、14.0型モバイルノートPCの新フラッグシップモデル「VAIO SX14-R」および法人向けモデル「VAIO Pro PK-R」を発表した。
MicrosoftのAI PC規格「Copilot+ PC」に準拠する同社初の製品で、AI処理を前提とした設計を全面的に取り入れている。個人向けモデルの受注は本日4月23日より開始し、最短出荷は5月22日を予定。価格は269,500円(税込)から。
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AI時代の本命ノート「SX14-R」発売。NPU性能は最大50TOPS、Gen5 SSDとLPDDR5XでAI処理を底上げ
「SX14-R」は、個人向けラインアップの最上位に位置付けられるモバイルノートだ。今回の刷新の背景には、テレワークやモバイルワークの定着がある。
従来のように「作業をこなすための端末」としてではなく、「AIを活用しながら調べものや資料作成、判断をサポートするツール」としての使い方を見据えて進化したモデルで、ローカル環境でAI機能を活用することを前提に、ハードウェア全体が設計されているのが特徴だ。
その根幹を担うのが、最新世代CPUであるインテルCore Ultra シリーズ3を搭載したことで、NPU性能は最大50TOPSに到達。前世代の最大11TOPSから約4.5倍の向上を実現している。GPU性能も約70%向上し、画像生成や動画処理といったAIワークロードの実用性を高めた。CPU性能もCinebenchで約23%、業務系指標で約10%向上している。
こうした性能を安定して発揮するため、設計面でも大きな改良が施された。冷却機構はヒートパイプを2本から3本に増設し、フィン構造も刷新。排気口付近の温度は約2度、キーボード面は約1度低減され、高負荷時でも表面温度は体温以下に抑えられる。また、一定以上のファン騒音が発生する時間を従来の約半分に短縮。電源供給と熱設計を最適化する独自技術「VAIO TruePerformance」も継承している。
ストレージはPCIe Gen5 SSDに対応し、読み込み速度はGen4比で約77%向上。実測では従来比177%のスコアを記録している。高速化に伴う発熱についても、CPUと共通の熱設計内で処理する構造とし、長時間の高負荷でも性能低下を抑える設計となっている。メモリはLPDDR5Xを採用し、16GB/32GB/64GBを用意。オンボードのデュアルチャネル構成で、増設には対応しない。
本体はカーボン素材を採用し、約948gからの軽量設計を実現。14型16:10ディスプレイは従来のアンチグレアに加え、通常モデルでもグレア仕様の「フラッシュサーフェス」を選択できるようになった。通信機能はWi-Fi 7とBluetooth 5.4に対応する。
インターフェースはHDMI、有線LAN、Thunderbolt 4対応USB-C×2、USB-A×2を備え、ハブを使わずに運用できる構成を維持している。
カメラは最大9.2MP仕様を選択でき、人感センサーによるユーザーセンシングに対応。3マイクによるAIノイズキャンセリングは「会議室モード」が強化され、複数人環境での音声分離性能が向上している。なお、スピーカーはDolby Atmosに対応する。
バッテリー駆動時間は最大で約30%向上。フレームレートを下げて負荷を軽減し、オンライン会議時の消費電力を抑える「エコ撮影モード」も新たに追加された。さらに、蓄電容量の低下も保証対象とするバッテリー総合保証を用意し、3年以内に容量が80%以下になった場合は無償交換が受けられる。
カスタマイズについては、通常モデルと特別仕様モデルで明確な差が設けられている。「ALL BLACK EDITION」と「勝色特別仕様」では、最上位CPUのCore Ultra X7 358HとArc B390 GPUが選択可能となり、通常モデルでは選べない高性能構成に対応する。また、専用の「隠し刻印キーボード」も用意され、外観と実用性の両立を図っている。
外装デザインも差別化されており、ALL BLACK EDITIONはロゴやヒンジまで黒で統一。勝色特別仕様は濃紺に金のアクセントを施した10周年記念モデルとなる。価格はそれぞれ308,000円〜、313,500円〜となる(どちらも税込)。
カラーラインアップは以下。
▼ VAIO SX14-R(個人向け)
- ファインブラック
- ブライトシルバー
- ディープエメラルド
- アーバンブロンズ
- ファインレッド(VAIOストア限定)
- ALL BLACK EDITION
- 勝色特別仕様
▼ VAIO Pro PK-R(法人向け)
- ファインブラック
- ブライトシルバー
- ディープエメラルド
- アーバンブロンズ
ちなみに、VAIOは店頭で専門スタッフによる提案が受けられる体制を整えるため、ノジマグループとの連携による「VAIOマイスター制度」を開始している。
「VAIOマイスター」は、VAIO製品に関する専門知識に加え、所定の試験や販売実績などの基準を満たした販売員を認定する制度。ノジマが掲げる「コンサルティングセールス」の考え方と、VAIOの製品価値を掛け合わせることで、顧客一人ひとりの利用目的や使用環境に応じた最適な提案を行う点が特徴だ。
認定を受けた販売員は「VAIOマイスター」として専用バッジを着用し、専門知識を持つスタッフであることを明示。来店客が相談しやすい環境を整えるとともに、製品選びから具体的な活用方法まで、より踏み込んだ提案を受けられる体制を構築している。
