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健康管理は「頑張らなくてもいい」。摂取カロリーも水分も自動で記録する「からだメイト Watch」2週間レビュー

腕につけているだけで、食事から摂取したカロリーや水分バランスまで自動で記録してくれる。シャープ初のスマートウォッチ「からだメイト Watch」は、これまでのスマートウォッチとは少し違った方向から健康管理にアプローチする製品だ。

スマートウォッチといえば、歩数や心拍数、睡眠時間などを測るものというイメージが強い。ところが「からだメイト Watch」は、そこに「食事」という要素を持ち込んでいる。しかも、食べたものを毎回アプリへ入力する必要がないというのが便利なポイントだ。

ダイエットや健康管理のためにカロリー計算や食事記録を始めても、途中で面倒になって結局続かないという経験がある人は少なくないだろう。筆者自身もそのひとりだ。

そこで今回は、シャープから「からだメイト Watch」の実機を借りて約2週間使ってみた。カロリー計測の結果だけを見るのではなく、睡眠や運動、水分補給まで含めて、「これを毎日着けていたら、健康管理は本当にラクになるのか?」という視点から使い勝手をチェックした。

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健康管理を無理なく続けるために作られたスマートウォッチ

「からだメイト Watch」は、シャープが新たに立ち上げたウェアラブルブランド「からだメイト」シリーズの第1弾となる製品。価格は5万9400円(税込)だ。

約1.32インチの円形OLEDディスプレイを搭載し、重量は約33g。厚さは最も厚い部分でも11.9mmとなっている。腕に着けてみると、円形ディスプレイのおかげで一般的な腕時計に近い感覚で使える。ケースにはステンレス素材を採用しており、安っぽさも感じにくい。

バンドはさらっとした触り心地で、汗をかいてもベタつきにくい。35度を超える暑い日に外で使う機会もあったが、長時間着けていても大きなストレスはなかった。

防水・防塵性能は5ATM、IPX8/IP6Xに対応。家庭用の泡ハンドソープによる洗浄にも対応しているため、汗をかいてもそのまま洗っていつも清潔に使うことができる。

充電は専用のクレードルによるワイヤレス充電を利用する。クレードルにはType-Cポートで給電でき、スマートフォンやイヤホンなどの充電ケーブルをそのまま使いまわせるのが嬉しいところ。

ここまでを見ると、普通のスマートウォッチにも見えるかもしれない。ただ、「からだメイト Watch」が他のスマートウォッチと少し違うところは、健康管理のためにユーザーが何かを入力することを極力減らそうとしているところだ。

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食事内容を入力しなくても摂取カロリーを自動で記録

健康管理を始めるとき、やはり面倒なのが食事の記録。何を食べたのか、どれくらい食べたのかを毎回入力する必要があり、最初の数日は続いても、仕事が忙しくなったり外食が増えたりしてくると、だんだん記録が面倒になってくる。

「からだメイト Watch」は、それを自動化してくれる。米HEALBE社の「FLOWテクノロジー」で身体の生体データから食事によって吸収されたカロリーを推定する。シャープによれば、摂取カロリーの推定精度は約89%だ。

仕組みとしては、食べ物や飲み物が消化器官を通過して栄養素に分解されると、体内の細胞がブドウ糖などを取り込む一方で、水分が細胞の外へ移動する。このときに生じる細胞外液の変化を、生体インピーダンスセンサーで測定する。そこから得られたデータに、心拍数や歩数などの情報も組み合わせて、体に吸収されたカロリーを推定するという。

つまり、カメラで食べ物を認識したり、食事の内容をデータベースと照合したりしているわけではなく、食後に体内で起こる変化を腕から捉え、そのデータをもとに摂取カロリーを算出しているのが「からだメイト Watch」の特徴だ。

そのため、食べてすぐに「○○kcal」と表示されるわけではない。一般的には食後5〜9時間ほどかけて栄養が体内に取り込まれるため、摂取カロリーの記録も時間をかけて少しずつ反映される。食事の内容によっては10時間以上かかる場合もあるという。

また、食べたものそのものを認識しているわけではないので、表示された数字を厳密なカロリー計算として扱うのは難しい。それでも、「今日はどのくらい食べたのか」という傾向を、自分で入力せずに把握できるのは便利だ。

実際に「からだメイト Watch」を装着して生活してみると、食事の直後ではなく、数時間かけて摂取カロリーが記録されていくのが確認できた。

たとえば7月31日は朝にトースト、昼に冷やし中華、夕方に軽食を食べ、夜は飲み会に参加してお酒や比較的高カロリーな食事を食べ飲みした。すると、食事をしたタイミングから少し遅れてグラフが動き始め、飲み会のあとには摂取カロリーが大きく増えていた。

カロリー計測で面白いのは、1食ごとの数字よりも1日の生活を振り返れることだ。例えば飲み会があった7月31日は、普段より食事量が多くなったことがグラフから分かる。

その日は22時頃に帰宅してシャワーを浴び、すぐに就寝したのだが、寝ている間(0〜2時頃)にも摂取カロリーの記録が続いていた。これは、食べたものをその場でカウントしているのではなく、身体へ吸収される過程を捉えているためだ。

この記録の仕方を見る限り、やはり「夕食を食べたからすぐに○○kcal増えた」という見方には向かない。むしろ、1日を終えたあとに「今日は結構食べたな」「昨日より摂取量が多いな」と生活を振り返るためのデータとして見るほうが使いやすい。

筆者はこれまでカロリー管理アプリを何度か使ったものの、食事のたびに写真を撮影したり、入力するのが面倒で長続きしなかった。そう考えると、「正確なカロリーを自分で管理する」のではなく、ざっくりした傾向を自動で記録するという考え方は、自分には合っていると感じた。

食事以外に「ちゃんと眠れた?」「水分足りてる?」も自動で分かる

「からだメイト Watch」は摂取カロリーだけではなく、消費カロリー、睡眠、心拍数、ストレスレベル、皮膚温度、水分バランスなども自動で記録する。実際に記録した数値を普段使っているスマートウォッチやスマートリングと比較してみると、概ね近い結果になっていた。

消費カロリーについては、基礎代謝と活動カロリーの2種類が自動で計測される。運動を記録するエクササイズ機能には自動検出機能があり、筆者が家から駅まで歩いていると「運動していますか?」という通知が画面に表示され、そのままワンタップでエクササイズの記録を開始できる。しかも通知が表示された時点ではなく、歩き始めたところまで遡って記録してくれるのが地味ながら便利だ。

さらに、PC作業などで長時間座りっぱなしになっていると、「立ち上がって軽く体を動かしましょう」と通知してくれる機能もあり、作業に集中しているときに一度立ち上がるきっかけを作ってくれる。

睡眠については、実際の行動と照らし合わせると分かりやすい。8月1日の夜は途中でトイレに起きたり、水を飲みに起きたりしたのだが、そのタイミングで睡眠が途切れた記録になっていた。そして、翌8月2日は朝にアラームで一度起きたあと二度寝してしまったところ、この分は通常の睡眠ではなく「仮眠」として記録されていた。

実際にその日の行動を振り返ってみると、夜中に起きた時間や二度寝した時間まで記録とほぼ一致していたことから、睡眠時間の長さだけでなく、途中で起きたことや二度寝まで含めて、自分の睡眠状態を後から確認できるのは便利だと感じた。

そして、筆者がカロリー計測の次に助かったのが水分量の通知だ。体内の水分バランスを自動で確認し、水分が不足していると「水分をとりましょう」と通知してくれる。水分を摂るたびに自分で記録する必要はなく、普段どおり生活しているだけで自動で水分状態をチェックしてくれる。

実際に暑い日に外出した際には、水分補給を促す通知が表示された。夏場は喉が渇いてから水を飲むことが多く、仕事中に集中していると水分補給そのものを忘れてしまうこともある。そんなときに腕元から知らせてくれるので、「そういえば今日はあまり水を飲んでいないかも」と気付くきっかけになった。

カロリー計測と同じく、水分量についても体内の状態をセンサーから推定しているため、表示される数値を絶対的なものとして見る必要はない。ただ、「今日は水分が足りていないかもしれない」と気付かせてくれるだけでも、日々の体調管理には役立つ機能だと感じた。

特に夏場は汗をかく機会が増えるため、外出やデスクワーク中の水分補給を忘れがちな人には、こうした自動通知があるだけでも安心感がある。

記録データは「からだメイト」アプリで確認できる

「からだメイト Watch」で記録したデータは、スマートフォンの「からだメイト」アプリに集約される。

アプリでは食事、睡眠、運動、体調などをまとめて確認でき、健康データをスコアとして表示する機能も用意されている。シャープは、1日の活動をタイムラインで振り返る機能も提供している。

また、アプリでは食べた食事の詳細について具体的に登録する「食事記録」という機能も用意されている。「おにぎり」「バナナ」などの名称で検索して登録することで、カロリーだけでなく、たんぱく質や脂質、炭水化物、糖質などの大まかな摂取量を登録しておける。筋トレをしていたり、糖質制限をしている人は、これについても入力しておくと日々の摂取量の目安になりそうだ。

ここまで使ってみて感じたのは、「からだメイト Watch」は単体で完結するスマートウォッチではないということ。本体で身体のデータを集め、アプリがそれを整理する。そして、そのデータを見ながら「次に何をするか」を考える。この流れまで含めて、ひとつの健康管理サービスになっている。

さらに「からだメイト」には、無料のフリープランに加えて月額600円(税込)の「からだメイト Plusプラン」が用意されている。

Plusでは、専門家監修のアドバイス、食事記録の画像認識、食事メニューの提案などが利用できる。無料版でも健康データの表示やスコア、歩数・消費カロリー、睡眠の質スコアなどは利用できるため、Plusは「記録する」から「改善する」ための機能を追加するイメージだ。

アプリには有料の「からだメイト Plusプラン」が用意(右2つが有料プラン)

たとえば、食事記録では料理をスマートフォンで撮影するとAIが画像から食事を認識して記録してくれる。さらに、管理栄養士が監修した400種類以上のメニューから、1日3メニューを提案する「今日の栄養バランス献立」も利用できる。

個人的には、すでに食事や運動を自分で管理できている人なら無料版でも十分。一方、「健康に気をつけたいけれど、何をすればいいのか分からない」という人なら、Plusのアドバイス機能が役立つかもしれない。

なお、現在シャープは「からだメイト Watch」の発売を記念して、Plusプランが無料になるキャンペーンを実施中だ。キャンペーンは2026年7月9日から実施しており、9月30日までは登録日から6ヶ月、10月1日から12月31日までは登録日から3ヶ月無料になる。年内に「からだメイト Watch」を購入する予定があるなら、試しに使ってみてはどうだろうか。

「健康管理を始める」より「健康管理を意識しなくなる」ほうが近い

今回「からだメイト Watch」を2週間使ってみて、このスマートウォッチは「健康管理を頑張るためのデバイス」というより、「健康管理を意識する回数を減らすためのデバイス」だと感じた。

食事を入力しなくてもカロリーが記録され、運動や睡眠もほぼ自動で記録してくれる。長時間座り続ければ立つよう促し、水分が不足すれば知らせてくれる。ユーザーがいちいち「記録しなきゃ」と思わなくても、普段の生活からデータが少しずつ蓄積されていくのはかなり便利だった。

もちろん、5万9400円(税込)という価格はスマートウォッチとしては安くない金額だ。さらに食事のアドバイスなどを利用するなら月額600円のPlusプランも選択肢に入ってくる。

それでも、健康管理アプリを何度も試しては記録が面倒になって続かずにやめてしまう人なら、この「自動で記録される」ことに価値を感じるかもしれない。

「健康に気を使うぞ」「ダイエットを始めるぞ」と気合いを入れて使うのではなく、いつもの生活を続けながら、少しずつ自分の生活を見直していく。「からだメイト Watch」は、そんな使い方に向いているスマートウォッチだと言えそうだ。

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