2011年11月に正式リリースされてから世界中のプレイヤーに遊ばれているサンドボックスゲーム『Minecraft (マインクラフト)』の精神的後継作の開発がはじまるようだ。『Minecraft』の生みの親であるNotch (Markus Alexej Persson) 氏がXで言及した。
件のポストは以下。同氏は “マインクラフト2を発表したようなもの” とし、『Minecraft』の実質的な後継作品を開発する方針であることを明らかにした。
拙訳：
基本的にマインクラフト2を発表したようなものです。
もしかすると、人々は本当に最初のゲームとすごく似た別のゲームを作ってほしいと思っているのかもしれないと考えました。そして、またゲームを作ることを楽しんでいます。
どのゲームを最初に作るか (あるいは本当に作るのか) にはそれほどこだわっていませんが、少なくとも何かを作るつもりです。だから、マインクラフトの精神的後継作として正直に取り組むつもりで、そのことについて投票を行いました。
私の意図はこれについて明確かつ正直であることです。精神的後継作というのは普通、なんというか… くたびれているものです。悲惨なものです。次に作るゲームがそうなるのではと恐れていますが、それを避けるよう自分を駆り立てようとしています。だったら、人々が実際に求めていて、なぜかさらにお金を払ってくれることをやったほうがいいのではないかと思いました。
稼いだお金は良いことに使うつもりですが、失敗することが多いと学びました。成功するには、失敗し続けて自分を成功へと導くしかありません。
それから、自分の言葉に責任を持つことも非常に大事にしています。だから、マイクロソフトがマイクロソフトらしいやり方で成功させているモヤンの素晴らしい仕事をこっそり侵害することがないようにするつもりです。私は彼らを尊敬しています。それが彼らの仕事です。そして、私が理解している限りでは、彼らはスタジオが自分たちのやり方で進めることを許していて、それはとても公平だと感じます。
長くなってごめん。新年の抱負は、大事なことに関して嘘をつかないようにすることだったんだ。理由はわからないけど、他人を傷つけないようにするために、つい嘘をついてしまうことってよくあるよね。
上記の投稿は、今月2日に同氏がX上で行ったアンケートに関連したものだ。
同氏はXのユーザーに対して、自らが着手している新たなゲームについて伝統的なローグライクと、タイルベースの一人称視点ダンジョンクローラーの要素をミックスしたものであると前置きしながら、同氏の新作を楽しみにしてくれている人がいる一方で、『Minecraft』の精神的後継作品を作って欲しいと考えているかもしれない、と言及。『Minecraft 2』を作って欲しいか、あるいは今開発しているもののような作品を作って欲しいか、を問いた。
その結果、77%以上のユーザーが『Minecraft 2』の登場に期待していることが判明。冒頭の投稿はこのアンケートに対するアンサーということになるだろう。
また、冒頭の投稿に対してユーザーからは「精神的後継作ではなく、『Minecraft』のリマスターのような感じで『Minecraft 2』を作ってほしい。そして、Notch氏が『Minecraft』から離れた頃をベースに開発して欲しい。」というコメントも付いたが、これについてNotch氏は「NO」の回答を突きつけている。これは、『Minecraft』は現在Microsoftが所有する作品であるため、Notch氏が勝手に続編を作ることはできないからというのが理由のひとつだ。
Notch氏は、スウェーデンのストックホルム出身のゲーム開発者で、『Minecraft』の開発者として広く知られている。
彼はWEBデザイナーとしてキャリアをスタートさせたが、そのあとGame Federationに就職し、仕事の片手間でMMORPG『Wurm Online』を開発した。
その後、Notch氏は独立して『Minecraft』を開発。2009年にアルファ版をリリースし、2010年に正式リリースした。彼は、Mojangというゲーム会社を設立しMinecraftの開発と運営を続けたが、MojangがMicrosoftに買収され、Notch氏はMinecraftの開発から退いていた。
Notch氏が進める「実質的『Minecraft 2』」が、具体的にどのようなゲームになるのかは現時点では明らかにされていない。しかし、Notch氏自身が「どのゲームを最初に作るかにはこだわらない」としつつも、「何かを作るつもりだ」と明言していることから、『Minecraft』の精神的後継作がいずれ世に出る可能性は十分に期待できるだろう。
(画像：Microsoft)
