家電・IT見本市「IFA 2026」9月4日〜8日に開催。今年はAIが主役、スマートホームからロボットまで最新トレンドを披露

独ベルリンで9月4日〜8日に開催される世界最大級の家電・IT見本市「IFA 2026」に向けたキックオフイベントが、7月9日にオンラインで開催された。

イベントには、IFA Management GmbHのCEOを務めるライフ・リンドナー氏が登壇。今年のテーマや見どころを紹介した。今年のテーマは「The Future is Now(未来は今)」。AIやロボティクス、スマートホームなど、すでに日常生活へ浸透し始めている技術を中心に据えたイベントになることを明らかにした。

スポンサーリンク

AIやロボットを中心に、「暮らしの中の技術」を提案

IFA Management GmbH CEOのライフ・リンドナー氏 (一昨年、来日した際に筆者が撮影)

IFAは1924年に始まり、100年以上の歴史を持つ世界有数の家電・IT見本市だ。毎年9月にドイツ・ベルリンで開催され、世界中のメーカーが新製品や新技術を披露する場として知られている。近年はスマートフォンやPCに加え、AI、ウェアラブル、ロボット、スマートホームなど展示分野が広がり、業界の最新トレンドを占うイベントとして存在感を高めている。

2026年も世界100カ国以上から小売事業者や業界関係者が集まり、来場者の約7割を海外からの参加者が占める見込み。昨年は新製品の発表数が前年比38%増となり、今年も数多くのワールドプレミアが予定されている。リンドナー氏は、AIやロボットを未来の技術として語るのではなく、すでに暮らしの中で使われ始めている技術として紹介したい考えを示した。

展示や講演では、AIがスマートホームやデジタルヘルス、モビリティ、クリエイティブ分野でどのような役割を果たすのかを具体的な製品やサービスを通じて紹介する。モビリティ分野では、ドイツの自動車メーカー・フォルクスワーゲンが初めて本格的にプログラムへ参加。コネクテッドカーや家庭との連携など、自動車を生活空間の一部として捉える新しい取り組みを紹介する予定だ。

ロボティクスでは、ドイツのNEURA Robotics創業者兼CEOのデイビッド・レーガー氏が講演を行うほか、20種類以上のロボットがパフォーマンスを披露する「Robot on a Runway」も開催される。人と協働するヒューマノイドロボットや認知ロボットなど、実用化が進むロボット技術を来場者が体験できる内容になるという。

ステージプログラムも例年以上に充実する。Innovation Stage、Dream Stage、Creator Stageの3つを中心に、AIやデザイン、消費者トレンド、リテール、政治などをテーマにした講演を実施する。

たとえば、TCLとトレンド分析企業WGSNは、AIとデザインが融合した次世代スマートホームについて講演するほか、2030年のキッチンをテーマにしたセッションでは、住空間や食、AIがどのように結び付いていくのかを展望する。また、小売とAIをテーマにしたパネルディスカッションでは、販売チャネルや消費行動の変化についても議論される予定だ。

スポンサーリンク

展示会から「街全体のイベント」へ進化

IFAは近年、製品を展示するだけの見本市からベルリンの街全体を舞台にしたイベントへと進化を進めている。

2026年は、その象徴となる取り組みとして、歴史的建造物「ICC Berlin」を約10年ぶりに一般公開し、ガライベントの会場として活用する。サマーガーデンではコンサートも開催され、来場者だけでなく市民も参加できる催しを増やすことで、テクノロジーとカルチャーが交わるイベントを目指す。

情報発信の手法も広げる方針だ。新たに「Podcast Days」を設け、開発者や専門家が製品や技術についてじっくり語る場を用意するほか、クリエイター向けプログラムも拡充し、製品発表だけでは伝えきれない背景や考え方を発信する。

スタートアップ支援にも力を入れる。スタートアップ向けエリア「IFA Next」では、ドイツスタートアップ協会と連携し、若い企業向けのステージプログラムを共同で企画。プレゼン大会「Pitch Battles」では、今年からIFAへ出展していないスタートアップも参加できるようになり、新しい技術やビジネスアイデアを発信する機会を広げる。

リンドナー氏は、今年のIFAを「イノベーション」「コネクション」「エクスペリエンス」の3つの言葉で表現する。家電やITの新製品を発表する場という従来の役割に加え、メーカー、小売、スタートアップ、クリエイター、メディア、そして一般消費者が同じ場所で新しい技術を体験し、議論する場としての役割をさらに強めていく考えだと語った。

「IFA 2026」は9月4日〜8日までベルリンで開催される。今後は追加の講演プログラムや出展企業、製品発表などが順次明らかになる予定だ。

関連リンク

IT家電
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました