HomePod、予約開始から3日経過も未だに在庫は豊富 過大な需要見積もりが原因か

Appleは今月26日、スマートスピーカー「HomePod」の予約受付をアメリカ、イギリス、オーストラリアで開始した。

同デバイスは以前から注目が高く、多くのユーザーが興味を示していたことから、予約開始と同時に売り切れになる可能性が指摘されていたが、実際に予約がスタートしてから3日が経過した現在も、「HomePod」は在庫が残っている状況。

スペースグレイ、ホワイトのどちらを選んでも、今から注文すれば発売日の2月9日に手に入れることは容易いようだ。

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「HomePod」の需要を大きく見積もりすぎたか

「HomePod」の売れ行きは現段階では不明。もしかすると、Appleは大量に売れることを想定し、需要以上の数を生産した可能性もある。ただし、ここ最近のAppleの新製品は発売から数時間で初回出荷分が完売することがほとんどで、「HomePod」のように在庫が残っていることは稀だ。つまり、Appleは需要を大きく見積もり過ぎた可能性があるということだ。

「HomePod」は数あるスピーカーの中でも音質にこだわった製品だと言われている。実際、現地のジャーナリストや先行レビュワーからの評価は高い。

ただし、「HomePod」の価格は他スマートスピーカーより高く、お試しで購入できる「Amazon Echo Dot」と比べると2万円以上の差が開いている。

筆者の場合は、普段からスマートスピーカーを多用しているため「HomePod」も魅力的に感じているが、スマートスピーカーに触れたことのない一般ユーザーからすれば、349ドルの値段は少々ハードルが高い。

ましてや、スマートスピーカーは複数のプラットフォームで利用するよりも単一のプラットフォームで利用する方が利便性が高い。すでに、AmazonやGoogleのスマートスピーカーを購入したユーザーの自宅には、AppleのHomePodが入り込む余地は少ないと考えられる。

つまり、スマートスピーカー市場で後手に回ったAppleは、今後も苦戦する可能性が高い。以前から著名アナリストからは同様の指摘がされており、実際に初回生産分が売れていない現状を見ると、これらの予想通りなのではないかと感じてしまう。

ちなみに、「HomePod」はマルチルームオーディオ機能に対応することが発表されているが、同機能のアンロックは今年の秋に順延されている。また当初は米英豪の3か国のみでの発売となっており、今年の春にはドイツとフランスでも販売が開始される予定。日本での発売に関しては、現段階では未定のままとなっている。

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