
Canvaは9月3日、ドキュメント、プレゼンテーション、シート、ホワイトボード、動画などをまとめて扱える「ビジュアルツールキット」について、2026年初頭から100項目を超える新機能を投入したと発表した。
同社はデザインツールとして知られてきたが、近年は仕事で使う生産性ツールとしての機能を拡充している。現在、Canvaでは毎月10億件以上のデザインが作成されており、1分間あたりでは約1,000件のドキュメント、約3,000件のプレゼンテーション、約5,000件のSNS投稿が作成されているという。
プレゼンテーション機能は毎月1億人以上が利用しており、プレゼンテーション作成ツールとして世界トップ3に入る規模に成長した。Canvaドキュメントの利用者数も過去3年間で3倍以上に増えている。
Canvaは2026年初頭から、ほぼ1日おきのペースで新機能を投入。高度な分析やデータの可視化、ビジュアルドキュメント、プレゼンテーション、ホワイトボード、動画作成など、仕事で使う場面を意識した機能を幅広く追加している。
Canvaの共同創業者兼最高製品責任者(CPO)であるキャメロン・アダムス氏は、「ビジュアルツールキットをローンチした当時、私たちはまったく新しい働き方の種を蒔いていた」と説明。「人々が日々の業務をますますCanvaに取り入れる中、Canvaが世界で最も広く利用される生産性向上ツールキットの一つになったことを、私たちは非常に誇りに思っている」とコメントしている。
ドキュメント、シート、プレゼンなどを強化
今回のアップデートでは、日々の業務で使う各機能が強化された。
Canvaドキュメントは、概要書や報告書、提案書などに利用できるよう機能を拡張。より自由なビジュアルレイアウトや書式設定に対応したほか、新たにフルページデザインを導入し、ページ端まで広がるビジュアルを使った文書を作成できるようになった。自動ページ分割やスタイル設定も強化され、作成したドキュメントをプレゼンテーションなど別の用途にも利用しやすくしている。
Canvaシートでは、10項目を超えるアップデートを実施。書式設定やカスタマイズの機能を増やしたほか、AIを使ったデータ分析機能も強化した。データからグラフや表を作成し、プレゼンテーションやDocsですぐに利用できる形に変換できる。公開フィルター、列の非表示、行のグループ化など、データを細かく整理・管理するための機能も追加された。
ホワイトボードでは、共同作業をより行いやすくした。モバイル端末からコンテンツを貼り付けられるほか、「共同編集者の追跡機能」を使えば、ほかのメンバーが作業している場所へ直接移動できる。リアクションもワンクリックで追加でき、チーム内でのフィードバックや意思決定を進めやすくした。ホワイトボード上でまとめたアイデアは、ワンクリックでプレゼンテーションやドキュメントに変換できる。
プレゼンテーションでは、発表までの準備を支援する機能を追加。推定発表時間を確認できるほか、ワンクリックでプレゼンテーションを開始できるようになった。完成した資料から発表者向けのトーキングポイントを自動生成する発表者ノートにも対応する。
Webサイト作成機能も強化している。Canvaでは現在、毎月約100万件のWebサイトが公開されているという。新しいナビゲーション機能により、最大20セクションのWebサイトを作成できるようになった。
SEOやドメイン管理、ボタン機能も拡張しており、チームによるWebサイトの運用を支援する。さらに「Canvaコード」によって、コードを含むWebサイトの作成にも対応。これまでに600万件を超えるコード付きWebサイトが作成されている。
Canvaは、こうした機能を別々のサービスとして提供するのではなく、1つの「ビジュアルツールキット」にまとめている。ホワイトボードでアイデアを出し、ドキュメントで企画書を作り、Canvaシートでデータを整理し、その内容をプレゼンテーションにまとめるといった作業を、同じ環境の中で進められる仕組みだ。
昨年、新しいCanvaフォーマットが登場して以降、複数のフォーマットを組み合わせた「マルチフォーマットデザイン」は2億5,000万件以上作成されている。企業でも、デザインだけでなく、業務の計画、整理、評価、成果物の納品までCanvaを使うケースが増えている。
Canvaによると、Fortune 500企業の98%以上がCanvaを業務に利用しており、法人利用は前年比で2倍以上に増加した。
実際の利用企業の一つであるDocusignでは、Canvaをセルフサービス型のデザインシステムの基盤として利用しているという。Docusignのブランド&クリエイティブオペレーション担当シニアディレクター、コーリー・ポムコスキ氏は、Canvaを使うことでマーケター自身が電子出版物やSNS広告、イベントプロモーションなどのコンテンツを作れるようになり、デザインチームは細かな制作作業ではなく、デザインシステムの構築や改善に集中できるようになったと説明している。
モバイル利用も拡大。東アジアではプレゼンの約3割がスマホなどから作成
Canvaの生産性ツールとしての利用拡大を支えているのが、モバイル端末からの利用だ。ビジュアルツールキット全体では、ユーザーの半数以上がモバイル端末で作業している。特にCanva Webサイトのモバイル利用が急速に増えており、前年比で20%増加した。
プレゼンテーションの作成にもモバイル端末が使われている。日本を含む東アジア地域では、Canvaで作成されるプレゼンテーションの約30%がモバイル端末から作成されている。APAC地域全体では50%以上に達するという。
Canvaは、パソコンを中心とした従来の仕事環境から、スマートフォンやタブレットを含む複数の端末を使って仕事を進めるスタイルへの変化を捉え、ビジュアルツールキットの機能を拡充している。
2026年初頭から100項目を超える新機能を投入したことで、Canvaはデザイン制作だけでなく、文書作成、データ整理、プレゼンテーション、企画、共同作業、Webサイト制作までカバーするサービスへと領域を広げている。
今回発表された最新機能は、世界中のCanvaユーザーが利用できる。
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(画像:Canva)
