
Adobe Fireflyに、新たな制作支援機能が加わった。Adobeは、「Adobe Firefly AI アシスタント」のパブリックベータ版を公開し、グローバルで提供を開始した。
対象はAdobe Creative Cloud ProプランおよびFirefly有料プラン(Pro/Pro Plus/プレミアム)ユーザーで、ベータ期間中は専用の生成AIクレジットを毎日無料で付与する。
クリエイティブエージェント構想の第一歩として登場。PhotoshopやPremiereをまたいで処理を自動化

同機能は、アドビが掲げる「クリエイティブエージェント」構想を具体化する最初のプロダクトにあたる。ユーザーが作りたい内容を言葉で伝えると、AIアシスタントが複数のアプリを横断しながら制作工程を組み立て、実行まで担う仕組みだ。
これまで個別に操作していたアプリ間の作業をまとめて処理できる点が特徴で、制作フローの効率化を狙う。
ベータ版では、チャット形式のインターフェースを採用。ユーザーは成果物のイメージや用途を文章で入力するだけで、Adobe Photoshop、Adobe Lightroom、Adobe Premiere Proなどを横断した処理が自動で進む。アシスタントは適切なツールを選択しながら、複数ステップの作業を順に実行する。

利用できる機能は60種類以上に及び、自動トーン補正や生成塗りつぶし、背景削除、ベクター化、各種プリセットなど、既存のプロ向け機能を組み合わせて成果物を生成する。
さらに「クリエイティブスキル」と呼ばれるプリセットワークフローも用意されており、写真の一括編集やムードボード作成、人物レタッチ、SNS向け素材生成、製品モックアップ制作といった定番作業をすぐに実行できる。
写真・動画・デザインといった複数のメディア形式に対応し、アイデア段階から最終成果物まで一連の流れを同一環境で進められる点もポイントだ。作業中の各ステップは可視化され、途中で内容の修正や方向転換も可能。必要に応じて手動編集へ切り替えることもできる。
SNS素材生成やモックアップ制作を短時間で実行
具体的な活用例として、イベント写真をもとにSNS投稿用素材を複数フォーマットで生成するケースが挙げられている。画像をアップロードし、トリミングやバリエーション生成を指示すると、InstagramやTikTokなど各プラットフォームに適した比率・レイアウトへ自動調整される。短時間で統一感のある投稿素材一式を用意できる。
また、ロゴとパッケージ画像を組み合わせたモックアップ制作にも対応する。AIがサイズや配置、ライティング、遠近感を調整し、自然な仕上がりに整える。細部は追加の指示で詰めることができ、そのまま提案用データとして活用できる。
生成したアセットはCreative Cloudのストレージに保存され、各アプリからすぐに呼び出せる。作業履歴やプロセスも管理されるため、継続的な編集やチームでの共有にも対応しやすい。
あわせて、Firefly本体の機能強化も進めている。OpenAIの「GPT Image 2」をはじめ、GoogleのNano Banana 2やVeo 3.1、RunwayのGen-4.5、ElevenLabsのMultilingual v2、Kling 3.0など、外部の生成AIモデルにも対応。さらに「Precision Flow」や「AIマークアップ」といった新しい画像編集機能も追加している。
今後はAnthropicのClaudeなど外部AIからアドビの制作ツールを直接呼び出す仕組みの拡張も進める方針だ。ユーザーの作業環境に依存せず、アドビの機能を利用できる体験を目指すとしている。

(画像提供:Adobe)



