
アドビは4月15日、映像制作ワークフローを支える「Adobe After Effects」「Frame.io」「Adobe Firefly」について大規模な機能拡張を発表した。
今回のアップデートは、AIによる作業の自動化と、クラウドとローカルの垣根を取り払うインフラの構築が大きなテーマとなっている。
AIが被写体の切り抜きを自動化。クラウド上のプロジェクトをローカルのように扱う新アプリも

Adobe After Effectsの最新版(バージョン26.2)では、AIを搭載した「オブジェクトマットツール」が導入された。
これは、動く被写体にカーソルを合わせてクリックするだけで正確なマスクを作成できる機能で、手間のかかるロトスコープ作業を劇的に高速化する。髪の毛のような複雑な境界線も「エッジを調整ツール」で精密に仕上げることができ、作成したマットは「フリーズ」機能でキャッシュとして固定・共有が可能だ。

共有ワークフローの要となるFrame.ioでは、新アプリケーション「Frame.io Drive」がリリースされた。これはクラウド上のプロジェクトをPCに直接マウントし、あたかもローカルストレージにあるかのように扱える技術だ。
大容量ファイルのダウンロードを待つ必要がなく、リアルタイムでストリーミングしながら編集を開始できる。まずはエンタープライズ版から提供を開始し、順次個人版やチーム版にも拡大する計画だ。
「Adobe Firefly 動画エディター」に音声編集機能が統合

ブラウザベースの「Adobe Firefly 動画エディター」も大幅な強化を遂げた。新たに音声編集機能が統合され、AIがノイズを除去して音声をクリアにする「スピーチを強調」などが利用可能に。
また、Adobe Stockとの統合により、8億点を超えるライセンス済みアセットにエディター内から直接アクセスし、生成したクリップと組み合わせて即座にストーリーを構築できる。
生成モデルのラインナップには、新たに「Kling 3.0」および「Kling 3.0 Omni」が加わった。これらは映像と音声の同期精度が高く、カメラアングルやキャラクターの動きをプロレベルで制御できるのが特徴だ。
さらに、将来的な展望として「Adobe Firefly AI アシスタント」も発表された。言葉で指示を出すだけで、Premiere ProやPhotoshopなど複数のアプリを横断して複雑な編集工程を自動実行する、次世代の制作環境を目指している。
(画像提供:Adobe)



