
XREALは10月8日、Android XRを採用した空間コンピューティングデバイス「XREAL AURA」の国内価格を発表した。
価格は12GBメモリ+256GBストレージモデルが22万9800円、16GBメモリ+512GBストレージモデルが26万9800円。いずれも税込価格で、グラス部分は瞳孔間距離(IPD)に合わせてMサイズ(60~66mm)とLサイズ(66~72mm)から選べる。
すでに各種予約パスを購入しているユーザーを対象に、製品代金の残額支払いも始まっている。一般向けの注文受付は今後数週間以内に開始する予定で、製品は年内の出荷を予定している。
12GB+256GBと16GB+512GBを用意、M/Lの2サイズから選択可能
XREAL AURAは、GoogleがXRグラスやヘッドセットなどに向けて開発する「Android XR」を搭載した空間コンピューティングデバイスだ。
XREAL、Google、Qualcomm Technologiesの協業によって開発されており、XREALがこれまで培ってきたARグラスの光学・ハードウェア技術に、Android XR、GoogleのAIアシスタント「Gemini」、QualcommのXR向けプラットフォーム「Snapdragon Reality Elite」を組み合わせている。
Googleは2025年12月、XRグラスの新カテゴリー「Wired XR Glasses」を紹介した際、その第1弾として「Project Aura」を披露していた。XREAL AURAは、このプロジェクトとして紹介されていた製品が具体的な製品名と価格を伴って登場したものと位置付けられる。
一般的なVRヘッドセットのように頭部全体を覆うのではなく、メガネ型のグラスと、ケーブルで接続するコンピューティングパックに機能を分けた構成もAURAのポイントだ。グラス部分は光学シースルー方式を採用しており、レンズ越しに現実の風景を見ながら、その上にデジタル情報やアプリの画面を重ねて表示できる。
グラス本体の重量は95g未満。最大70度の視野角を備え、映画やゲームを大画面で楽しんだり、複数のアプリやウィンドウを空間上に配置して作業したりといった使い方を想定している。現実の視界を保ったままデジタル情報を重ねられるため、従来のディスプレイを見る感覚とは異なる空間コンピューティングを、メガネに近い形で利用できる。
一方、Android XRを動かすための処理性能やバッテリーなどはグラス側にすべて詰め込まず、外付けのコンピューティングパックに分離した。XREALはこの構成を「スプリット・コンピューティング・アーキテクチャ」と呼んでいる。グラスを軽量に保ちながら、空間コンピューティングに必要な処理能力を確保するための設計だ。
コンピューティングパックにはSnapdragon Reality Eliteを搭載し、Android XRを動作させる。Google Playにも対応しており、Android XR向けのアプリを利用できる。パック自体にはトラックパッドも備えており、グラスを装着した状態で画面やアプリを操作できる。付属のストラップを使って持ち運べるほか、ポケットクリップなどを利用して携帯することも可能だ。
操作方法としては、コンピューティングパックのトラックパッドに加え、グラスに搭載したカメラを利用するハンドトラッキングにも対応する。さらにAndroid XRに組み込まれたGeminiを使った音声操作にも対応し、手を使わずにAIアシスタントへ指示を出すといった利用方法も想定される。
オーディオについては、Boseによる「Sound by Bose」のスピーカーを採用する。映像を見るだけでなく、音声やAIとのやり取りまで含めて、グラスを身につけた状態で利用することを意識した構成になっている。
AURAが採用する光学シースルー方式は、外界をカメラで撮影し、その映像をディスプレイに表示するビデオパススルー方式とは仕組みが異なる。Apple Vision Proなどのビデオパススルー型デバイスでは、カメラで捉えた映像をディスプレイに表示するため、カメラの画角や解像度、映像処理、遅延などが現実の見え方に影響する。
AURAでは、レンズを通して現実の風景を直接見ながら、必要な部分にデジタル情報を重ねて表示する。XREALは、こうした光学シースルーの利点と70度という広い視野角を組み合わせることで、周辺の現実空間を意識しながらデジタルコンテンツを利用できるデバイスとしてAURAを位置付けている。
ただし、光学シースルー方式でもグラスを装着する以上、視界への影響が完全になくなるわけではない。プリズム光学系による見え方やフレームの存在、表示内容を見やすくするための電子調光など、一般的なメガネとは異なる部分もある。そのうえで、95g未満という軽量なグラス部分に空間コンピューティングの機能をまとめ、処理系を外部のパックに分けたことがAURAの設計上の大きなポイントとなる。
価格は、12GBメモリ+256GBストレージモデルが22万9800円、16GBメモリ+512GBストレージモデルが26万9800円。グラスのサイズはM(60~66mm)とL(66~72mm)から選択できる。
AURAは2026年6月、AWE 2026に合わせて早期予約が始まった。当時は最終価格が公表されておらず、ベースモデルについて「1500ドル(税別)を超えない」ことが案内されていた。その後、今回の発表で国内価格が確定した。米国価格は12GB+256GBモデルが1279ドル、16GB+512GBモデルが1499ドルとなる。
国内ではこれまで、「XREAL AURA 特典プログラム」が1万5000円、「XREAL AURA 初回限定パス」が4万5000円で販売されていたほか、「XREAL AURA 予約パス」も3万円で用意されていた。これらのパスを購入済みのユーザーは、パス購入時の金額を製品代金に充当できる。
このうち特典プログラムは1万5000円の支払いに対して3万円分が製品代金に充当されるため、実質的に1万5000円分の割引となる。12GB+256GBモデルを選んだ場合、パス代を含めた総支払額は21万4800円、16GB+512GBモデルなら25万4800円となる。
初回限定パスは4万5000円分がそのまま製品代金に充当され、予約パスは3万円分が充当される。12GB+256GBモデルの場合、初回限定パス購入者の残額は18万4800円、予約パス購入者は19万9800円。16GB+512GBモデルでは、それぞれ22万4800円、23万9800円となる。
現在は、日本、米国、カナダ、韓国で事前に各種パスを購入したユーザーを対象に残額の支払いを受け付けている。初回限定パスにはシリアルナンバー入りの「Founder’s Edition」と最優先配送、特典プログラムと予約パスには優先配送の特典が用意されている。各パスには残額決済の期限が設定されており、初回限定パスは10月17日23時59分、特典プログラムと予約パスは10月31日23時59分までとなっている。
パスを持っていないユーザー向けにも予約パスの販売は続いている。10月7日以降に予約パスを購入したユーザーの残額決済や、パスを持たないユーザーによる全額前払いの予約受付は10月29日から開始される予定だ。
製品の出荷は日本、米国、カナダ、韓国から始まり、年内を予定している。そのほかの地域については2027年から順次展開する。XREALは各地域で販売準備やサポート体制を整えながら段階的に展開するとしている。
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(画像:XREAL)
