XREAL、Googleと共同開発した次世代ARグラス「XREAL AURA」国内発売。Android XRとGeminiを搭載

XREALは11月2日、GoogleおよびQualcommと共同開発した次世代空間コンピューティングデバイス「XREAL AURA」の国内発売を発表した。

GoogleのXR向けプラットフォーム「Android XR」と生成AI「Google Gemini」を搭載し、空間上に複数のアプリやウィンドウを配置したり、ハンドトラッキングで直感的に操作できるARグラスだ。

国内での発売日は11月27日14時。11月2日からXREAL公式オンラインショップや国内通信キャリア、全国の取扱量販店などで一般予約の受付が始まっている。製品は11月下旬から順次発送される予定だ。

価格は、12GB RAM+256GBストレージモデルが22万9,800円、16GB RAM+512GBストレージモデルが26万9,800円。公式オンラインショップなどで全額前払い予約を行うと、期間限定で2万9,900円引きが適用され、それぞれ19万9,900円、23万9,900円で購入できる(価格はいずれも税込)。

フレームサイズは、瞳孔間距離(IPD)60〜66mmに対応するMサイズと、66〜72mmに対応するLサイズの2種類を用意する。

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Android XRとGeminiで、空間そのものが操作できるコンピューターに

XREAL JAPAN 製品戦略・エコシステム統括 高天夫氏

「XREAL AURA」は、グラス本体と演算処理を担当する専用コンピュートパックを分離した「スプリット・コンピューティング・アーキテクチャ」を採用する。

グラス本体にはディスプレイやスピーカー、センサーなどを搭載し、重量は95g未満。処理性能とバッテリーを担うコンピュートパックは約265gとなっている。頭部に装着する部分から主要な処理装置やバッテリーを切り離すことで、軽量性と処理性能の両立を図った。

コンピュートパックには、Qualcommの「Snapdragon Reality Elite」プラットフォームを採用。グラス側にはXREAL独自開発の「X1S」チップを搭載し、空間表示やセンサー処理などを担う。

OSにはGoogleの「Android XR」を採用する。Google Playストアに対応しており、既存のAndroidアプリを空間上の大画面で利用できるほか、XR専用の没入型アプリケーションも楽しめる。対応するXRコンテンツは150以上とされる。

GoogleのAIアシスタント「Gemini」との連携も大きなポイントだ。視界に入っているものやユーザーの作業状況をAIが理解し、音声で質問したり、必要な情報を調べたりできる。

例えば、目の前にある物について質問したり、ゲームのボスの攻略方法を尋ねたり、作業中のコードについて助言を求めたりといった使い方が想定されている。Gemini Liveによるリアルタイムの音声対話にも対応し、音声指示で空間内のウィンドウを整理することもできる。

ディスプレイにはソニー製のMicro-OLEDを採用。解像度は片眼あたり1,920×1,200ピクセル、リフレッシュレートは最大120Hzで、新開発の光学エンジン「X-Prism optics」により最大70度の視野角を確保した。

光学シースルー方式のため、グラスを装着したまま周囲の現実世界を直接見ることができる。5段階の電子調光レンズも備えており、周囲の明るさや利用シーンに合わせてレンズの遮光レベルを調整できる。

空間トラッキングは6DoFに対応。頭の向きだけでなく、前後・左右・上下といった身体の移動も認識し、仮想ディスプレイやコンテンツを現実空間に固定できる。さらに、ハンドトラッキングにも対応し、指でつまむピンチ操作などでウィンドウの選択や移動、拡大・縮小を行える。

カメラは環境トラッキング用を2基、高解像度AI認識用を1基搭載。AI認識カメラにはプライバシー保護のための表示LEDも備える。

実機体験では、ハンドトラッキングによるウィンドウ操作の滑らかさも印象的だった。手の動きに合わせてウィンドウが自然に追従し、操作してから画面が動くまでの遅延も気になりにくい。コントローラーを持たずに、自分の手で空間上のコンテンツを扱える。

また、広い視野角によって複数のウィンドウを並べても画面が視界から見切れにくく、作業用ディスプレイとしての使い勝手も期待できる。

音響面では「Sound by Bose」の指向性デュアルスピーカーを搭載。耳を塞がずに音声や音楽を楽しめるほか、周囲への音漏れにも配慮した設計となっている。

コンピュートパックのバッテリー容量は4,455mAh(34.84Wh)で、連続駆動時間は約3.5時間。最大57Wの急速充電に対応する。通信規格はWi-Fi 6/6E、Bluetooth 5.3をサポートする。

また、移動中の利用を想定した「Travel Mode」も搭載。電車や車などの乗り物に乗っている際、加減速や旋回によって仮想画面が大きく動いてしまう問題を抑え、移動する車内を基準に画面を安定して表示できるという。

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仕事から映画鑑賞、ゲームまで幅広い用途を提案

XREALは「XREAL AURA」の活用シーンとして、Work、Watch、Play、Createの4つを提案している。

Workでは、有線ミラーリングやマルチウィンドウ機能を使い、空間上に複数の仮想ディスプレイを配置できる。文書やスライド、カレンダー、メールなどを並べれば、ホテルや空港ラウンジ、カフェといった場所でも広い作業スペースを確保できる。

Watchでは、YouTubeなどの動画や映画、スポーツ中継を大画面で鑑賞できる。周囲の明るさに合わせて電子調光レンズの透過率を下げれば、より映像に集中しやすい環境を作れる。

Playでは、Android向けのネイティブゲームに加え、USB Type-Cで接続したPCや携帯型ゲーム機の映像を大画面で表示できる。ゲーム画面の横にDiscordやYouTube、Geminiなどを並べ、攻略情報を確認しながらプレイするといった使い方も想定されている。

Createでは、3Dコンテンツの制作など、現実空間とデジタルコンテンツを組み合わせた作業環境としての利用を提案する。

発表会ではGoogle Mapsを使ったデモも披露された。東京の街並みを立体的に表示し、上空から見渡したり、東京タワーなどの建物に近づいて内部を散策したりできる。Gugenkaの「HoloModels」では、3Dキャラクターを目の前に表示し、周囲を歩きながらさまざまな角度から鑑賞する体験も紹介された。

専用キーボードやゲームコントローラーも発売

本体と同時に、専用アクセサリーも展開する。

「XREAL ワイヤレスキーボード」は、Android XRのシステム操作やGemini Liveを呼び出す専用キーを備えた折りたたみ式Bluetoothキーボード。価格は1万2,980円(税込)。

「XREAL ゲームコントローラー」は、GameSirとの共同設計による製品で、ホールエフェクト式ジョイスティックやトリガーを搭載する。HomeボタンからXRランチャーへの復帰やGemini Liveの呼び出しも行える。価格は1万8,990円(税込)。

本体とアクセサリーを組み合わせたバンドルセットも用意する。

  • プロダクティビティ・バンドル(本体+キーボード):21万2,880円〜
  • ゲーミング・バンドル(本体+ゲームコントローラー):21万8,890円〜
  • オールインワン・バンドル(本体+キーボード+ゲームコントローラー):23万1,870円〜

また、KDDIおよび沖縄セルラーも「XREAL AURA」をau公式アクセサリーブランド「au +1 collection」から発売する。11月27日にau Online Shopで発売予定で、11月2日から予約受付を開始した。予約期間中に予約・購入したユーザーには、2万9,900Pontaポイントを還元するキャンペーンも実施する。

XREALは発売に先立ち、「XREAL AURA プレミアム体験会」を福岡、東京、大阪の3都市で開催する。

会場では、専任スタッフによる瞳孔間距離(IPD)の測定やノーズパッドの調整など、個別のフィッティングを実施。空間マルチタスキングやシアター映像、Geminiと連携した空間AI操作などをマンツーマン形式で体験できる。

開催日程は、福岡が11月14日、東京が12月1日・2日、大阪が12月19日。参加は無料で、事前申し込みによる抽選制となる。

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「XREAL 1 Pro+」も発表。2D映像のリアルタイム3D変換が60fpsに

あわせてXREALは、フラッグシップARグラス「XREAL 1 Pro+」も発表した。

従来モデル「XREAL One Pro」をベースに、ディスプレイ輝度や画質、空間映像変換機能、装着性を改良した後継モデル。ピーク輝度は最大1,200nitsに向上し、新機能「AI HDR」によるトーンマッピングにも対応する。

通常の2D映像をリアルタイムで3D映像に変換する機能も強化され、従来の30fpsから60fpsへと対応フレームレートが倍増した。さらに、新設計のノーズパッドによって鼻梁への圧力を分散し、長時間装着時の安定性も高めている。

価格は単体モデルが8万4,980円。6DoF空間トラッキングに対応する専用アクセサリー「XREAL Eye」とのバンドルセットは9万1,960円。11月9日23時59分までの期間限定で予約を受け付け、11月10日から発売・出荷を開始する(価格はいずれも税込)。

Google、Qualcomm、ソニーとの協業で空間コンピューティングの普及を目指す

11月2日に東京で開催された発表会には、XREAL共同創業者兼CEOのChi Xu氏、GoogleのAndroid XRパートナーシップ担当ディレクターのLucy Jin氏、ソニーセミコンダクタソリューションズの北洋輔氏らが登壇した。

XREAL共同創業者兼CEO Chi Xu氏

Xu氏は「XREAL AURA」を同社がこれまでに開発した中で最も野心的な製品と説明。創業から約10年間掲げてきた「誰もが空間コンピューティングを利用できる世界」というビジョンは変わっていないと語った。

GoogleのAndroid XRパートナーシップ担当ディレクター Lucy Jin氏

GoogleのJin氏は、Android XRをGemini時代に向けた新たなプラットフォームと位置づけ、ヘッドセットやグラスなど多様なデバイスに対応していく考えを示した。AURAについては、処理装置とバッテリーをグラス本体から分離する設計が、軽量性と処理性能の両立につながっていると評価した。

また、ソニーセミコンダクタソリューションズの北氏は、Micro-OLEDの技術進化について紹介。今後の空間コンピューティングの普及に向け、高輝度化、高精細化、広視野角化、省電力化などを進めていく方針を示した。

スマートフォンやPCの画面を目の前に表示する従来型のARグラスから、OSやアプリ、AIを備えた独立したコンピューティングデバイスへと進化した「XREAL AURA」。ハードウェアの完成度に加え、Android XR向けアプリの拡充やGeminiとの連携が、日常の仕事やエンターテインメントにどこまで定着するかが普及の鍵になりそうだ。

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XREAL取材
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