本日、Appleは米カリフォルニアで新製品発表イベント「Let’s meet at our place.」を開催している。
同イベントでは、新型iPhoneの「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」の発表を行なっているが、それと同時に「One more thing」で新フラグシップモデル「iPhone X」を発表している。昨年から噂されていた10周年記念モデル、読み方は「アイフォーン テン」。
ホームボタンが廃止され、顔認証機能「Face ID」が搭載
事前の噂通り、本体からはホームボタンが廃止され、ベゼルも極狭になったことで、ディスプレイは画面全体に広がる仕様に。そしてカメラやセンサー、レシーバーなどは画面上部の食い込み部分に配置されることになる。
「iPhone X」の画面は、iPhoneシリーズとして初めての有機ELディスプレイ。画面サイズは5.8インチ、画面の解像度は2,436×1,125ピクセル。アスペクト比は19.5：9。有機ELディスプレイの搭載からか、「Super Retinaディスプレイ」と表現されていた。
ホームボタンが廃止されたことで、「iPhone X」の操作方法は従来のiPhoneから大きく変更になる。
まずは端末のスリープ解除、これまでは電源ボタンもしくはホームボタンを押すことで出来ていたのが、「iPhone X」ではディスプレイがタッチすることでできるように。また、「iPhone X」を使用中にホームに戻る際は、画面を下から上にスワイプすることで戻ることができるようになっている。
また、ホームボタンが廃止されたことで「Touch ID」が廃止されており、代わりに顔認証機能「Face ID」が搭載される。
この「Face ID」はユーザーの顔を立体的に認識することが可能で、顔写真やマスクをかぶっていたとしても突破することができないほどの精度を持つという。また、メガネや帽子を身につけていても、また髪型を変えたとしても認識できるとのことだ。
「Face ID」は端末のロック解除以外にも「Apple Pay」の決済やサードパーティ製アプリでの認証にも使えるようになっているとのこと。認証はとてもスムーズ、かつセキュリティもとても高いとのこと。
カメラ性能は「iPhone 7」シリーズから大きな変更はなく、1,200万画素の高性能デュアルレンズカメラを搭載。ただし、同時に発表された「iPhone 8」シリーズと同じく、カメラセンサーなどが新しくなり、写真の画質の向上が行われているとのことだ。
また、「iPhone 7 Plus」から利用できたポートレートモードが、インカメラでも利用できるようになっており、セルフィー写真をよく撮る人にとってはとても嬉しい仕様になったはずだ。
また「iPhone X」には面白い機能が搭載される。それは「Animoji（アニモジ）」と呼ばれる絵文字の一種で、ユーザーの顔を3Dセンサーでトラッキングすることによって、3Dキャラクターをベースにした動く絵文字が作成できるというもの。ユーザーの声も一緒に送ることもできるため、話す絵文字を作ることができる。この「Animoji」をメッセージなどで送れるため、使い方によっては面白そう。
搭載されているプロセッサは、「iPhone 8」シリーズと同じく「A11 Bionic」プロセッサ。同プロセッサは高性能コア2コアに、高効率コアが4コアの全6コアで、従来の「A10」プロセッサに比べて、それぞれの処理能力は高性能コアが25%、高効率コアは70%高速化されている。
また、グラフィック性能も従来プロセッサに比べて30%高速化されており、消費電力も50%以下になったとのこと。
省電力化のおかげか、それとも内部の設計を見直したからか、バッテリー持ちも改善。Appleの発表によると、「iPhoone 7」より2時間以上も駆動時間が長くなったとのこと。「iPhone 7 Plus」から比較した時のバッテリー持ちはどれほど改善されたのかは不明だ。
また、「iPhone X」はワイヤレス充電にも対応。ワイヤレス充電の国際標準規格「Qi」に対応するとのこと。同時に発表された純正ワイヤレス充電機「AirPower」で、「AirPods」と「Apple Watch」を全て同時に充電することも可能だ。
「iPhone X」のカラーラインナップは、シルバーとスペースグレイの2種類。ストレージ容量は64GBモデルと256GB。価格は999ドルから（約11万円）。日本国内での販売価格は64GBモデルが112,800円、256GBモデルが129,800円。
予約受付開始は10月27日、発売は11月3日を予定しているとのこと。
