
ソニーマーケティングは6月12日、最新の4K液晶テレビ「BRAVIA 9 II」とホームシアターシステム「BRAVIA Theatre Trio」の性能を最大限に引き出した短編映画『OPTI(オプティ)』の完成発表会を実施した。
主演に俳優の森七菜さん、監督に森義仁氏を迎え、43分間にわたる渾身の一作に仕上げている。本作は6月13日から全国5カ所のソニーストアで順次上映を開始し、7月12日からはAmazon Prime Videoでの独占配信も決定した。
制作現場の「正解」を家庭に届ける、ブラビアの新たな役割

ソニーは、撮影現場から家庭のリビングまでを自社の技術でつなぐ「レンズ to リビングルーム」というビジョンを掲げている。この考えに基づき、今回のフラッグシップモデル「BRAVIA 9 II」は、単に映像を映す装置としてだけでなく、制作者が意図した表現が正しく再現されているかを確認するための「プレビューモニター」としての役割を担っている。実際に森監督は、編集の初期段階からこの製品を導入し、最終的な映像の仕上がりを確認しながら制作を進めたという。
「BRAVIA 9 II」はRGB独立駆動のMini LEDバックライトを搭載した「True RGB」モデルだ。これにより、明るいシーンでも色を飛ばさず、深い色味を再現する力が向上した。

さらに、新開発の低反射技術「イマーシブブラックスクリーンプロ」を採用。画面への映り込みを徹底して抑えたことで、監督は「自宅での視聴でも、暗いシーンで自分の姿が映って興ざめすることがない。演出として暗闇を積極的に攻める勇気をもらえた」と語っている。
音響を支える「BRAVIA Theatre Trio」は、ソニー・ピクチャーズのエンジニアと協力して開発された。仮想的に24基のスピーカーを配置したかのような立体音響を実現し、物語の重要な要素である「静寂」や、空気感を伝える微細な音までも忠実に再現する。
43分間に凝縮された、映像美と音響の実験場

映画『OPTI』は、オンライン化が進む現代の「孤独」をテーマにした日常SF作品だ。
森七菜さん演じる主人公・藤野みのりは、人付き合いを避けてリモートワークに没頭するシステムエンジニアで、話し相手はAIアシスタントの「OPTI」だけという日々を送っている。ある日、画面に現れた奇妙なメッセージをクリックしたことをきっかけに、自分以外の人間が消え去った世界へと迷い込んでいく。

劇中には、最新機の表現力を試すような演出が随所に盛り込まれた。象徴的なのは、主人公の心情を投影した「フクロウのスノードーム」だ。振ると色鮮やかに輝き、置くと寂しく沈んでいく様子を、ブラビアは暗い背景の中にある微妙な光のニュアンスまで描き出した。
また、AIがバグを起こして12本のサイネージ柱が明滅するシーンでは、デジタルの乱れが美しさと不気味さを併せ持つ、緻密な色彩表現がなされている。
音響面でも、ハエが飛び回る羽音や、心を圧迫するような不穏なBGMが360度から迫り、視聴者が主人公の不安定な心理状態をリアルに体感できるよう工夫されている。
制作側が見ている映像と音を、そのままの質で視聴者に届ける。ソニーが目指す「作り手と視聴者の距離を縮める」という挑戦の成果が、この43分間に詰め込まれている。


