Appleは今後、ARもしくはVR関連技術の開発をより一層進める予定のようだ。
海外メディアのMacRumorsは、高いアイトラッキング(指標追跡)技術を持つドイツ企業SensoMotoric Instruments(SMI)をAppleが買収したと報じている。
SMIの技術をAR・VR分野で活用か
SensoMotoric Instrumentsは、先にも述べたように高いアイトラッキング技術を持つ企業。同技術は主に、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)分野で使用することをメインに開発されているもので、特殊なグラスを装着することでユーザーがどこを注視しているのかを計測することができる。
実際に、SMIはVRヘッドセット「HTC Vive」に対してアイトラッキング開発キットを提供しており、同社の技術はVRソフトに大きな貢献をしているようだ。
また、同技術はVRやAR関連のアプリだけでなく、車内のシステムにも応用することができるなど、幅広い分野で活用することができると予想される。
Appleが買収をするには十分な理由がありそうだが、買収に関する事実に関しては一切不明で、買収額などの買収条件、製品にどのように応用させるのかは全く分かっていない。
ちなみに、SMIのオフィスはドイツのベルリン郊外やアメリカのボストンにあり、従業員も60名ほどいるようだが、Appleに全てが吸収されるのか、それとも独立子会社化されるのかについては一切不明となっている。
先日の「WWDC 2017」で、Appleは新しいAPIキット「ARKit」を発表していたように、将来のApple製品にはARもしくはVR技術が搭載されることが決まっている。このSMIの技術は、Appleのソフトウェア開発に重要な役割を担うに違いない。もしかすると、以前から噂されているウェラブルグラスに組み込むことも想定されているのかもしれない。
また、Appleは「iMac」もしくは「iMac Pro」向けにVR開発環境をサポートすることも発表している。VRやARのコンテンツがiOSもしくはmacOSで利用できるようになる日もそう遠くはなさそうだ。