
Nothingは4月15日、新型スマートフォン「Phone (4a)」と、(a)シリーズとしては日本で初めてとなる上位モデル「Phone (4a) Pro」の国内発売を発表した。
両モデルは、ブランド史上最薄となる約7.95mmのスリムな筐体を実現。ミッドレンジながら、両機種ともペリスコープ望遠レンズを搭載し、最大140倍のAIズームに対応するほか、対話形式でミニアプリを生成できる「Essential App(β)」といった新機能も取り入れている。
想定価格は「Phone (4a)」が58,800円からで、公式サイトのほか、au Online ShopやKDDI直営店、au Styleにて公開市場版が販売される。一方、「Phone (4a) Pro」は79,800円で、公式サイトに加え、国内キャリアでは楽天モバイルが取り扱う。いずれも4月15日より予約受付を開始し、4月25日に発売予定だ(価格はいずれも税込)。
今回の発表に先立ち、両モデルを数日間試用する機会を得た。本稿では、外観や使い勝手、そして2機種の違いについてレビューしていく。
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上記が今回の新モデル。左がベースモデルの「Phone (4a)」、右が上位モデルの「Phone (4a) Pro」だ。
背面デザインは、Phone (4a)が従来と同様のシースルーデザインであるのに対し、Phone (4a) Proはマット仕上げのアルミニウム・ユニボディを採用。カメラユニット部分はシースルーデザインではあるが、Nothing Phoneらしい奇抜さは少し抑えられている。
今回の試用機のカラーはどちらもピンク。(4a) は鮮やかなピンク、(4a) Proは高級感のあるピンクといった感じ。個人的には (4a) のピンクが春らしい色で気に入っているが、(4a) Proの方は光の当たり具合によって色味が変わるなど、質感の良さが感じられる。
見た目のインパクトや “らしさ” で選ぶなら(4a)、所有感や仕上げの良さを重視するなら(4a) Pro、という棲み分けが分かりやすい。
背面にはCorning Gorilla Glassを採用し耐久性を高めているほか、(4a) Proは航空機グレードのアルミニウムを採用したことで、曲げ剛性が飛躍的に向上しているとのこと。
背面カメラは両モデルともメイン+超広角+望遠の3眼構成。(4a) Proはカメラユニット部分に「Glyph Matrix」が搭載されている関係でデザインが異なる。
具体的には、Phone (4a)はレンズが中央にコンパクトにまとめられていて、対する(4a) ProはカメラレンズとGlyph Matrixの両方を覆うように大きなユニットにまとめられている。

背面のGlyphは、(4a)は6分割の「Glyph Bar」で情報を整理して表示する方向に寄せているのに対し、(4a) Proはドットを大型化した「Glyph Matrix」を採用し、視認性と表現力が向上。

通知や進捗表示など、従来の光るギミックから一歩進んで、情報を伝えるインターフェースとしての側面が強まった印象だ。とはいえ、実際に使ってみると、使い勝手そのものが劇的に変わるわけではなく、あくまで体験の幅が広がったと捉えるのが自然だろう。
本体はシリーズ最薄となる約7.95mmのボディを実現。数値だけ見るとPhone (3a) の8.35mmからはわずかに薄くなった程度ではあるが、実際にポケットに出し入れしてみると、従来のaシリーズ特有の「少し厚みのある安心感」から、「軽快に扱える薄さ」への変化が感じられる。

ディスプレイには、(4a)が6.78インチ、(4a) Proが6.83インチの有機ELディスプレイを搭載。どちらも1.5K解像度で精細感は十分。画面サイズ以外には、リフレッシュレートとピーク輝度に違いがあり、(4a)が最大120Hz/4500ニト、(4a) Proが最大144Hz/5000ニト。
ベゼルは(4a) Proの方がより細く、画面の没入感は確かにワンランク上がるが、(4a)も日常用途では不足を感じる場面は少なく、あくまで “並べて分かる” レベルの差にとどまる。

背面カメラは先ほども伝えたとおり両モデルとも3眼構成で、Nothingとしてこの価格帯で初めてペリスコープ望遠を搭載し、光学3.5倍、ロスレス7倍ズームに対応。ミッドレンジ帯でこの構成はやはり魅力的で、遠くの被写体をしっかり引き寄せて撮れる安心感がある。
AIを活用したウルトラズームにも対応し、(4a)は最大70倍、(4a) Proは最大140倍のズームが可能。また、従来は手動で切り替えていたマクロモードが、被写体に近づくだけで自動的に切り替わるUIに改善されたことで使い勝手も良くなっている。
(4a)と(4a) Proの違いは、メインカメラに採用しているセンサーが異なること。(4a)はSamsung製の「JN5」センサー、(4a) ProはSony製の「LYT-700」センサーとなっており、(4a) Proの方がより集光力に優れており、暗い場所でも明るくディティール豊かな写真が撮影できる。

実際に撮影してみると、まず印象に残るのは望遠の使いやすさだ。光学3.5倍は「少し遠い被写体を切り取る」用途にちょうどよく、街中の看板や建物のディテール、人物の自然なポートレートまで幅広く対応できる。ロスレス7倍でも画質の破綻は比較的抑えられており、スマートフォンのズームとしては実用域がしっかり確保されていると感じた。
日中の撮影では、(4a)でも十分に解像感のあるクリアな写真が得られる。発色はややナチュラル寄りで、見たままの景色をそのまま切り取ることができる。
一方で(4a) Proは、同じシーンでも細部の描写や階調の出方が安定している。特に明暗差の大きい場面では差が出やすく、白飛びや黒つぶれを抑えつつ、全体をバランスよく仕上げてくる印象だ。

差がより分かりやすいのは暗所だ。夜景や室内の撮影では、(4a)でも十分に明るさは確保されるものの、細部のディテールやノイズの処理では(4a) Proが一歩リードする。
光量が少ないシーンでも被写体の輪郭が崩れにくく、質感の再現も安定しているため、「とりあえず撮る」から一歩踏み込んだ仕上がりを求めるならProの強みが活きてくる。






パフォーマンス面では、両機種ともSnapdragon 7s Gen 4を搭載し、日常操作の快適さに大きな差はない。アプリの切り替えやSNS、動画視聴といった用途ではストレスを感じることはなく、ミッドレンジとしては安定した動作だ。
バッテリーも5080mAhに増量されたことで、そこそこハードに使っていても減りは穏やか。加えて放熱設計も見直されており、長時間の利用でも極端な発熱は発生していなかった。


そのほか、個人的に嬉しかった変化が「Essential Key」の位置変更だ。従来の電源ボタンの下から音量ボタンの下へ移動したことで電源ボタンとの押し間違いが減り、ミニアプリ呼び出しや機能アクセスがより自然に行えるようになった。
「Phone (4a)」「Phone (4a) Pro」はどんな人に向いたモデル?

Phone (4a)は「価格と実用性のバランスに優れたスタンダードモデル」だ。ペリスコープ望遠を含め、日常で使う機能は一通り揃っており、ミッドレンジとしては満足度の高い仕上がりになっている。特に価格を抑えつつ、カメラやデザインにも妥協したくないユーザーにはちょうどいい選択肢だ。

一方のPhone (4a) Proは、「体験の質を一段引き上げた上位モデル」という位置付けになる。ディスプレイの滑らかさや明るさ、カメラの対応力、そして筐体の質感といった要素で確かな差があり、日々触れるたびに違いを実感しやすい。スマートフォンに対して少しでもこだわりを持ちたい人や、長く使う前提で選びたい人にはこちらが向いている。
シンプルに選ぶなら、コストパフォーマンス重視ならPhone (4a)、ディスプレイやカメラ、質感まで含めてワンランク上の体験を求めるならPhone (4a) Pro。両モデルとも方向性は明確で、自分の使い方に合わせて選びやすいシリーズに仕上がっている。
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