
Appleは現地時間10月14日、新世代のAppleシリコン「M5チップ」を搭載した新型iPad Proを発表した。
11インチモデルと13インチモデルの2ラインナップが用意され、価格は11インチモデルが168,800円(税込)から、13インチモデルが218,800円(税込)から。本日より予約受付を開始し、22日に発売される。
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M5でAI性能が3.5倍、GPUも刷新

今回発表された新型iPad Proは、従来のデザインはそのままに新世代シリコン「M5チップ」を搭載したことで主にグラフィックス性能とAI性能を底上げしたことが最大の特徴となる。
M5は、各GPUコアにNeural Acceleratorを組み込んだ新アーキテクチャを採用し、AI処理性能を前世代M4比で最大3.5倍、M1比で最大5.6倍に引き上げた。10コアGPUと最大10コアCPU(うち6つが高効率コア)を備え、AIワークロードから3Dレンダリング、動画編集まで幅広く対応する。

Appleによると、M5搭載iPad Proは「Octane X」での3DレンダリングがM1搭載モデル比で最大6.7倍高速化。Final Cut Proでの動画トランスコード性能も最大6倍に向上している。また、AI画像生成アプリ「Draw Things」では最大4倍の高速化を実現。DaVinci ResolveでのAI動画アップスケーリングも最大3.7倍速い。
さらに、16コアNeural Engineを備え、省電力性を維持しながらオンデバイスAI処理を強化。Apple IntelligenceやImage Playgroundなど、AppleのAIフレームワークとの連携も最適化されている。
メモリ帯域幅は前世代比で約30%増の153GB/s。ストレージの読み書き速度も2倍になり、256GB/512GBモデルは12GB、1TB/2TBモデルは16GBのユニファイドメモリを搭載する。
デザインと表示性能も刷新、Wi-Fi 7とC1Xモデム対応

デザイン面では、11インチモデルが5.3mm、13インチモデルはわずか5.1mmと、シリーズ最薄を実現。Ultra Retina XDRディスプレイは、タンデムOLED技術によりHDRピーク輝度1600ニト、フルスクリーン1000ニトを実現する。ナノテクスチャガラス仕様も選択可能で、反射を抑えながら色精度を維持する。
ネットワーク面では、新設計の「N1」チップを採用し、Wi-Fi 7/Bluetooth 6/Threadに対応。セルラーモデルにはApple設計の「C1X」モデムを搭載し、データ通信速度を最大50%高速化、消費電力を最大30%削減している。
OSには最新の「iPadOS 26」を採用。新しいウィンドウシステムによりアプリ管理が直感的になり、Dock上のフォルダやファイルのデフォルトアプリ設定も可能になった。さらに、Macでおなじみの「プレビュー」アプリがiPadに正式対応し、PDF編集やApple Pencilでの注釈もスムーズに行える。
AI機能群「Apple Intelligence」も統合され、MessagesやFaceTimeでのリアルタイム翻訳(Live Translation)や、ショートカットの自動アクション認識などが利用できる。
対応するApple Pencilは、「Apple Pencil Pro」および「Apple Pencil (USB-C)」。また、iPad Pro用Magic Keyboardもこれまで同様にサポートする。
カラーラインアップは、スペースブラックとシルバーの2色展開。価格は11インチモデルが168,800円(税込)から、13インチモデルが218,800円(税込)から。発売日は10月22日、本日より予約受付を開始する。
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(画像:Apple)