
日本時間2025年4月15日(火)17時15分頃より、AWSの国内リージョンにおいて大規模障害が発生している。
この障害によって、PayPayやMicrosoft Azureなど一部のサービスが利用できない等の問題が発生している。PayPayについてはチャージ・支払いができないといった問題が発生しているようだ。
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AWSの国内リージョンで大規模障害、PayPayやMicrosoft Azureに影響
AWSの公式ステータスページによると、AWS東京リージョン (ap-northeast-1) のEC2インスタンスの一部において接続障害が発生しているという。初期的な回復の兆候は見られているものの、完全復旧には至っておらず、現在監視と復旧作業を続けているようだ。
この障害は、EC2単体だけでなく、主要AWSサービスにも影響が出ている。多くがインフラの中核を担うサービスで、多くのユーザーに影響が出ている可能性が高い。
- AWS CodeCommit(ソースコード管理)
- AWS Systems Manager(インスタンス管理)
- Amazon Elastic Container Service(ECS、コンテナ運用)
- AWS Lambda(サーバーレス実行環境)
- AWS Transit Gateway(ネットワーク接続ハブ)
- Amazon Elastic Load Balancing(負荷分散)
- AWS NAT Gateway(プライベートネットワークの外部通信)
- AWS VPCE PrivateLink(プライベートなVPC通信)
- Amazon Redshift(DWHサービス)
- AWS Network Firewall(ネットワークレベルのセキュリティ)
- Amazon CloudWatch(監視サービス)
- Amazon RDS(リレーショナルDB)
Downdetectorによると、AWSやPayPay、Ameba、Google、Backklog、Amazon、au (KDDI)、NTT東日本、Microsoft 365、Google Driveといった一部サービスで障害が起きているという報告が上がっている。これらのサービスがうまく使えない場合は、時間を置いて障害が収まったころに再度アクセスしてみていただきたい。
なお、Downdetectorは、世界中のオンラインサービスやアプリ、ウェブサイトなどに関する「リアルタイム障害情報」を集約・可視化するウェブサービス。ユーザーの報告をベースに障害情報を集計しているため、各サービスの正式な障害情報ではないことに注意が必要だ。
追記:AWSは、今回の障害が起きた経緯や現在の稼働状況について発表した。AWSによると、2025年4月15日午後4時40分〜午後5時43分にかけて、AWS東京リージョン (ap-northeast-1) の単一のアベイラビリティゾーン (apne1-az4) において、一部のEC2インスタンスで接続障害が発生した。原因は、主電源と予備電源が停止したことによるもの。
この影響により、影響を受けたゾーン内で起動されたインスタンスに対して、エラー率の増加やレイテンシーの上昇が発生したほか、影響を受けたEC2インスタンスを利用する他のAWS APIにおいても問題が発生した可能性があるという。
エンジニアは障害発生から数分以内に対応に着手し、直ちに対策の検討を開始。現在もごく一部のインスタンスが、電源喪失の影響を受けたハードウェア上にホストされており、完全な復旧には時間を要しているため、即時の復旧を希望される場合は、該当するインスタンスやボリュームを置き換えることを推奨している。
(画像:AWS/Downdetector)