Evernoteの日本法人「エバーノート株式会社」が解散。ユーザーからは不安の声、他サービスへの乗り換えを検討するユーザーも多数

オンラインノートツールのEvernoteの日本法人「エバーノート株式会社」 が解散することがわかった。同日付に公開された官報にて、明らかにした。

エバーノート株式会社は、2010年6月23日に設立された。2010年3月にEvernoteの日本語版サービスを開始し、その後法人向けサービス 「Evernote Business」 や、教育機関や自治体など様々なパートナーと連携した取り組みを行っていた。日本のユーザー数は、世界でも米国に次ぐ2位だったこともあり、Evernoteは日本でのユーザー獲得などに力を入れていた。

サービス開始から2020年まではEvernoteにとって成長期だったと言えるが、ユーザーニーズと乖離したサービス開発や大幅な値上げなどが仇となり、2020年以降は一転して下降局面に入る。

まずは、コロナ禍の影響で新規ユーザーの獲得が鈍化。2021年にWeb版の全面刷新などサービス改善への取り組みを行ったが、Notionなど別サービスの台頭も相まって、翌年の2022年にはユーザー数が約20%減少するなど 「Evernote離れ」 が深刻化。

そして2023年5月にEvernoteは経営不振から大幅な値上げを実施。そして、親会社の伊Bending Spoonsの欧州への移管に伴い従業員の9割以上を解雇していたが、依然として経営改善には至っていない状況。また、昨年12月には無料プラン 「Free」 において所有できるノートと、ノートブック数に大幅な制限が加えられるようになり、さらなるユーザー数の減少に繋がったとみられる。

現状の親会社の経営体制や、今回の日本法人の解散の報を受けて、ユーザーからはサービスの継続に関して不安の声が広がっている。解散後もEvernoteのサービス自体は継続されるものとみられるが、今後の日本語サポートの体制は不明となっている。

関連リンクインターネット版官報 (令和6年4月26日 号外105号)

(画像:EVERNOTE/インターネット版官報)

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