iPad ProはWi-Fi 6Eをサポートした初のApple製品に。ただし日本では利用不可

18日に発表された新型11インチ/12.9インチiPad Proは、Apple製品として初めて 「Wi-Fi 6E」 をサポートするデバイスだ。

「Wi-Fi 6E」 は、Wi-Fi 6 (IEEE 802.11ax) の周波数帯域を増やすことで、従来の2.4GHz帯/5GHz帯に加えて、6GHz帯の利用が可能となる拡張規格。

従来の周波数帯では、Wi-Fi電波の混雑や、電子レンジの使用などによる電波干渉、気象・航空レーダーを検知した場合に通信断が発生してしまうことがあるが、新たに混雑/干渉のすくない新しい6GHz帯を利用することで、より高速で安定した通信環境が構築できることが期待される。

なお、160MHz幅のチャネルを最大3チャネル形成することが可能。利用するには、ルーター側だけでなく6GHz帯に対応したデバイスが必要だ。

Wi-Fi 6Eは海外ではすでに利用することが可能だったが、こと日本においては国内の規制法により使用が認められていなかった。しかし、2022年9月2日に 「電波法施行規則等の一部を改正する省令」 が公布され、ついに国内でも6GHz帯を利用した無線LANが利用できるように。

ともなれば、新型iPad ProはWi-Fi 6Eを使用することはできるはずだが、iPad Proを発表したプレスリリースを確認すると日本と中国のみ本機能を利用することができない旨が記載されている。

利用できない理由は不明だが、日本でWi-Fi 6Eが解禁されたのがつい最近であったことが原因かもしれない。少なくとも新型iPad Pro(2022)の数少ない新機能のひとつが利用できないのは残念で仕方ない。

なお、そのほかiPad Pro(2022)の特徴は、内蔵プロセッサをM1チップからM2チップにアップグレードし、先代モデルからCPU性能は35%、GPU性能は35%向上。さらに16コアのNeural Engineは、M1チップから比べて最大40%高速に処理できるようになっている。

また、Apple Pencil (第2世代)を画面から浮かした状態でも認識できるようになり、マークをつける前にマークのプレビューを見ることができるようになる。さらに高い精度でスケッチしたり、イラストを描いたりできるようになる。同機能は画面から12mm以内にApple Pencilを近づけているときに利用できるとのことだ。

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(画像:Apple)

iPad Pro
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