Xbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』レビュー。美麗な大空、忠実な都市景観をコンソールでも実現

現地時間7月27日に、いよいよ人気フライトシミュレーター『Microsoft Flight Simulator』のXbox Series X|S版がリリースされる。

本作は昨年8月に発売したPC版『Microsoft Flight Simulator』をXbox Series X|Sでプレイできるように最適化したものになる。PC版とのクロスプレイやクロスセーブにも対応していて、家族や友人と好きなプラットフォームでフライトを楽しむことが可能だ。

本作のリリースに先立ち、Microsoftからレビュー用としてXbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』を提供いただいた。美麗なグラフィックの中、飛行機を操縦できると話題になった本作。Xbox Series X|Sではどのようにプレイできるのか、詳細をお伝えしたい。

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『Microsoft Flight Simulator』とは

『Microsoft Flight Simulator』は、Microsoftのフライトシミュレータシリーズの14年ぶりの新作タイトル。2020年8月にPC版がリリースされており、2021年7月27日にXbox Series X|S版がリリース予定だ(日本では7月28日午前0時)。

本作は現実に存在する都市や街を自由にフライトできるのが特徴で、2ペタバイトもの衛星・航空写真やBingのマップデータなどをAzure AIで処理し、地形や建物、樹木などの3Dモデルを自動生成することで限りなくリアルに近いグラフィックを実現している。

「東京スカイツリー」 や 「エッフェル塔」 のような特徴的な建物には直接手が加えられているほか、一部の国際空港は細部まで詳細に再現されており、より精巧なグラフィックを楽しめる。

また、現実世界の気象条件がリアルタイムで再現されており、現実のパイロットたちと同じ気象条件のもとでフライトできるという点もユーザーから高評価を得ている。詳しくはPC版『Microsoft Flight Simulator』のレビューでご確認いただきたい。

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Xbox Series X|S版の特徴

東京のレインボーブリッジ

Xbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』の大きな特徴は、PC版とほぼ同じクオリティでフライトを楽しめることだ。

開発のAsobo Studioによると、『Microsoft Flight Simulator』はマルチプラットフォームに対応したひとつのソフトであり、PC版もXbox Series X|S版も、基本的なソースコードは共通であるという。

マーケットプレイスも共通で、Xbox Series X|S版でも追加機体などのサードパーティコンテンツを利用できる。

また、『Microsoft Flight Simulator』はクロスプレイやクロスセーブに対応しており、PC版とXbox Series X|S版でセーブデータを共有したり、家族や友人と好きなプラットフォーム同士でフライトを楽しめるのも特徴だ。

さらにPC版と同じく、マウスやキーボードに加えて、フライトスティックやスロットルもサポートするため、自分の好きなプレイスタイルでフライトを楽しめる。

一部機体は着水も可能

Xbox Series X|S版とPC版の違いは、解像度とリフレッシュレート。

解像度はXbox Series Xでは4K、Xbox Series Sでは1080p。リフレッシュレートはXbox Series XもXbox Series Sも30fpsで固定だが、可変リフレッシュレートに対応したテレビやモニターを使用する場合は30fps以上でも動作するという。

実際にプレイしてみた

実際にXbox Series Xで『Microsoft Flight Simulator』をプレイしてみた。

Xbox Series Xは高性能PCと同じくらいの性能になっていることもあり、グラフィックもPCと変わらないくらい高クオリティ。富士山やグランドキャニオンなどの大自然はもちろん、雲の描写や上空から見た都市などまるで実写そのものだ。この雄大な景色を楽しみながら自由にフライトできるのだから、とても贅沢な話だ。

Xbox Series Xでは最大4K/30fpsでプレイ可能。PC版で60fpsでプレイしているユーザーからすれば少し滑らかさが足りないと感じることもあるかもしれないが、基本的にプレイに支障が出ることはなく、PC版にかなり近いプレイ体験ができているように感じた。

動作もかなりサクサクで、起動時やフライト開始時のローディングもわずか数分で終了した。高スペックのPCでプレイしたときと変わらないくらい快適だ。

PC版『Microsoft Flight Simulator』は、非常に高いPCスペックを要求するタイトルとして知られていたが、エンジンのソースコードの多くの部分を書き直した結果、パフォーマンスを大幅に改善できたとしている。

この改善により、基本的には同じソースコードを使用しているXbox Series X|S版も快適に動作しているものと思われる。ちなみに、PC版のパフォーマンス改善アップデートはXbox Series X|S版のリリースと同時に配信予定だ。

羽田空港にてタキンシング中

今回のレビューでは、検証のため世界各地をフライトしてみたが、最後に締めの一本として羽田空港から大阪国際空港(伊丹空港)まで、ボーイング787-10型機(ドリームライナー)で通しでフライトしてみた。

以前にPC版『Microsoft Flight Simulator』のレビューをさせてもらった際、うまく操縦できなかった点があったため(筆者が個人的に)悔しい思いをしていたのだが、あのレビューを書いたあと、自身の腕前を上げるため密かに時間を見つけては特訓を重ね、最近ではひとりでフライトできるようになってきた。

神奈川県愛川町の上空を飛行中。相模川が見える

コントローラーひとつでフライト完了までいけるかというと、やはりマウスなどのポインティングデバイスが欲しくなったものの、概ねほぼコントローラーのみで着陸まで完了できた。コックピット内の視点移動の際はややカクつく場面もあったが、プレイに支障が出るレベルではなく、東京から大阪までの約1時間の飛行は、PC版と同じくらいの満足感で終えることができた。

このフライトでは同時にマルチプレイも試してみた。本作はPC版とのクロスプレイに対応しており、PC版とXbox Series X|S版のユーザーで同時にマルチプレイをすることが可能。今回はレビューのため、他プレイヤーと一緒にフライトしてみたが、PC版と遜色なく快適にプレイすることができた。

また、大都市の主要空港では偶然にも他プレイヤーとのすれ違いなども体験できた。マルチプレイに関してはPC版と全く変わらない体験でプレイできることがわかった。

ちなみにXbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』のマルチプレイに関しては、Xbox Game Pass UltimateまたはXbox Live Goldの契約(別売り)が必要となる点には注意が必要。PC版はこれらの加入は不要だ。

Xbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』は日本時間7月28日(水)午前0時にリリース予定

Xbox Series X|S版『Microsoft Flight Simulator』は、日本時間7月28日(水)午前0時にリリース予定。同時にPC版にもパフォーマンスの大幅改善などが含まれる最新アップデートが配信予定だ。

本作はXbox Play Anywhereに対応しているため、Microsoft Storeで購入した場合はPCとXbox Series X|Sの両方でプレイできる。ただし、Steamで購入した場合はPC版のみとなるので注意していただきたい。

価格は7,450円(税込)から。定額サービス 「Xbox Game Pass」 加入者は追加費用なしでプレイ可能だ。また、Xbox Series X|Sでオンラインマルチプレイをするには、「Xbox Game Pass Ultimate」 または 「Xbox Live Gold」 への加入が必要。

離れた場所に住んでいる家族や友人、もしくはオンライン上の見知らぬ誰かと一緒にフライトを楽しみたい場合はぜひこの機会に加入を検討してみてはどうだろうか。

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