昨年11月、Appleはシザー構造キーボードを採用した新しい 「MacBook Pro (16-inch)」 を発売したが、今後このシザー構造キーボードはiPad用の 「Smart Keyboard」 にも採用されることになるかもしれない。台湾の業界紙DigiTimesが報じた。
Smart Keyboardのキーは新シザー構造を採用か
22日のDigiTimesの報道によると、Appleは新しいシザー構造キーボードを採用したSmart Keyboardを開発している可能性があるとのこと。
このシザー構造キーボードは前述の通り2019年11月に発売したMacBook Pro (16-inch) ではじめて採用されたキーボードで、従来のバタフライ構造キーボードから打鍵の正確性の向上や故障率の低下などを目標に開発された (実際の使用感についてはMacBook Pro (16-inch)のレビュー記事をご覧いただきたい)。
現時点の噂では、Appleはこのシザー構造キーボードを次期MacBook Pro (13or14-inch) やMacBook Airにも搭載することが予想されている。これらの発売時期は2020年春が濃厚とされる。
これらの流れに付随するのが今回のDigiTimesの報道。MacBook ProやMacBook Airと同じように、iPad向けのSmart Keyboardにも新しいシザー構造キーボードを採用する可能性があるということだ。
Smart Keyboardはキー全体がポリウレタン素材で覆われているため、ホコリなどのゴミがキースイッチに入り込み故障する危険性は少ないため現在のキー機構でも問題はないとみられるが、Appleとしては全製品のキーボード機構をシザー式に置き換えることで使用感の差異をなくす、あるいは部品の共通化によるコスト削減を目的としている可能性がある。
このシザー構造キーボードを採用したSmart Keyboardが登場するのはおそらく次期iPad Proの登場と同時だろう。次期iPad Proは2020年春に発売することが予想されているため、まもなくであると考えられる。
ただし信ぴょう性は定かではない
とはいえ、最近のDigiTimesの報道は精度を欠いた情報が多いため、今回の報道がどれほど信憑性があるのかは不明。
参考情報として、Appleの未発表製品に関して高い予測精度を誇る著名アナリストMing-Chi Kuo氏の予測では、次期iPad Pro向けのSmart Keyboardにはラバードームデザインのキーボードが継続採用され、シザー構造のものにはならないという。
これは昨年夏の情報なのでKuo氏の予測もいまは変わっている可能性があるものの、現時点では両者の主張は相反するものになっているということをこの記事の最後に伝えておきたい。
追記:台湾DigiTimesは同レポートの詳細を公開し、次期Smart Keyboardは2020年後半に発売予定であることを伝えた。シザー構造キーボードを新たに採用するほか、バックライトを内蔵予定であることも加えて伝えている。
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