
日向夏氏による人気小説『薬屋のひとりごと』の実写ドラマ化が決定した。主人公の猫猫(マオマオ)を芦田愛菜さんが演じる。Amazon MGMスタジオと東宝が共同製作し、2028年からPrime Videoで240以上の国や地域に向けて世界独占配信する。
9月3日に開催されたAmazonの戦略発表会「Prime Video Presents 東京」で発表された。あわせて芦田さん演じる猫猫のティザービジュアルも公開された。
ティザービジュアルでは、猫猫の目元をあえて見せず、ハンカチを手に凛とたたずむ姿を描いている。物語序盤の印象的な場面を思わせるビジュアルとなっている。
東宝とAmazon MGMスタジオが共同製作、後宮を大規模セットで再現

『薬屋のひとりごと』は、架空の帝国の後宮を舞台に、花街育ちの薬屋・猫猫が、薬学の知識と鋭い観察眼を使って宮中で起こる事件や陰謀の謎を解いていく物語だ。
ヒーロー文庫(イマジカインフォス)から刊行され、海外翻訳版を含む全世界シリーズ累計発行部数は5700万部を突破している。2023年にはテレビアニメ化され、国内だけでなく海外でも人気を集めた。12月11日には劇場版『薬屋のひとりごと 亡妃の秘宝』の公開も予定されている。
実写ドラマ版は、テレビアニメ版の制作にも携わってきた東宝とAmazon MGMスタジオが共同製作する。監督はYuki Saito氏、脚本は吉田恵里香氏、制作プロダクションはTOHOスタジオが担当する。美術、衣装、VFXなどにこだわり、後宮の世界を再現した大規模なセットを用意し、半年にわたって撮影を行ったという。
東宝の臼井央氏は発表会で、今回の実写化について「とにかく原作が面白かった」ことが大きかったと説明した。猫猫をはじめとするキャラクターの魅力に加え、フィクションでありながら、どこかにありそうな世界観など、実写化したいと思わせる要素が多く詰まった作品だったという。
東宝はテレビアニメ版の制作にも携わっており、アニメ化によって作品のファンが増えていく様子を間近で見てきた。臼井氏は、原作やアニメですでに多くのファンを抱える作品を実写化することは大きな挑戦だったとしながらも、吉田氏やYuki Saito氏、Amazon MGMスタジオなど、作品への思いを共有できるパートナーが集まったことを実写化につながる大きな要素として挙げた。
また、後宮の世界を実写で表現するには、美術、衣装、VFXを含めて世界観を作り込む必要があると説明。Amazon MGMスタジオとの共同製作によって、世界に向けて届けられる作品を目指すとした。
Amazon MGMスタジオ日本責任者のバディ・マリーニ氏も、後宮を舞台に薬学の知識で謎を解いていくミステリーと、人間ドラマが共存する作品として『薬屋のひとりごと』を紹介。原作ファンだけでなく、初めて作品を見る人にも実写ならではの映像体験を届けたいとコメントしている。
東宝側は今回の実写化にあたって、キャスティングにも妥協していないと説明しており、今後発表される追加キャストにも注目が集まりそうだ。
芦田愛菜「大好きな作品で、大好きなキャラクターを演じることができる」

戦略発表会には、猫猫役の芦田さんも登壇した。出演が決まったときの気持ちについて、芦田さんは「もともと原作小説からのファンだった」と明かした。
「すごくその思いが強い作品を演じることで、緊張もあったんですけど、大好きな作品で大好きなキャラクターを演じることができるっていうのは、この上ない幸せだなというふうに感じました」と語った。
芦田さんが感じる本作の魅力は、猫猫が一つひとつの違和感を解いていくミステリーとしての面白さと、個性豊かな登場人物たちが織りなす人間ドラマにあるという。「一人一人のキャラクターがすごく濃く描かれて、それがこの謎解きを通して、また何か仕掛けられるところが魅力」と話した。
原作ファンとして撮影にも強い思いを込めたという。「ファンとして、作品への愛をたくさん詰め込んで撮影させていただきました。ファンとしての胸の高鳴りが抑えられないような、そんな瞬間もたくさんある撮影期間だった」と振り返った。

原作者の日向夏氏も、芦田さんの起用を歓迎している。日向氏は実写化について「小説と実写は別物なので、お任せするのが一番」と考えていたという。その一方で、猫猫役が芦田さんに決まった際には「これは安心してお任せできる」と感じ、実際に会ったときには「猫猫や!」と思ったとコメントした。
撮影現場にも何度か足を運んだといい、豪華なセットや衣装を見て「いったいいくらかかってるんだ、などと下世話なことばかり考えておりました」と冗談を交えて現場の印象を明かしている。脚本や小道具、ヘアメイクのほか、礼法や歩き方の指導などにもこだわりがあったという。
さらに日向氏は、現時点で発表されていない壬氏(ジンシ)役についても意味深なコメントを寄せた。撮影現場を姪と訪れた際、壬氏役の俳優を見た姪がとても嬉しそうな表情をしていたそうで、「このままでは目が肥えてしまうと、私はそっと姪っ子の目を覆いました。リアル壬氏」と振り返っている。
壬氏役を含む追加キャストについては、現時点では発表されていない。芦田さんは最後に、原作ファンだけでなく、初めて『薬屋のひとりごと』を見る人にも楽しんでもらえる作品を目指したとコメント。「薬屋の魅力が伝わるような作品になっていたらいいなと思いますので、楽しみに待っていただけたら」とメッセージを送った。
Prime Originalドラマ『薬屋のひとりごと』は2028年よりPrime Videoで世界独占配信。キャストは芦田愛菜さんほか。原作は日向夏氏「薬屋のひとりごと」(ヒーロー文庫/イマジカインフォス)、監督はYuki Saito氏、脚本は吉田恵里香氏、製作はAmazon MGMスタジオと東宝、制作プロダクションはTOHOスタジオが担当する。
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Prime Originalドラマ『薬屋のひとりごと』ティザービジュアル(C)2028 Amazon Content Services LLC or its Affiliates and TOHO CO., LTD.


