昨年、「Google Home」や「Amazon Echo」といったスタンドアロン型ホームデバイスの登場とともに、噂され始めたAppleのホームデバイスの噂。
Appleは同件についてノーコメントを貫いていることから、秘密裏に独自のスタンドアロン型ホームデバイスを開発していると言われていたが、実現する可能性は低いのかもしれない。
TimeのTim Bajarin氏によると、Appleは今後「Amazon Echo」ライクなホームデバイスを発表する可能性は低く、そもそもApple自身がこのデバイスに関して興味すら持っていないと伝えている。
Appleはスタンドアロン型ホームデバイスに対してそもそも興味がない?
「Amazon Echo」に関してはデバイス内だけで完結できるようなシステムになっているわけだが、Appleが焦点を置いているのは同じホームデバイスでもAppleのエコシステム内で利用できる「Siri」を活用したもの。
つまり、iPhoneやiPad、Macなど多数のデバイスを横断的に使用できるアシスタントをより進化させることを優先することを考えているようだ。
今年1月に行われたAppleのワールドワイドマーケティング担当上級副社長フィル・シラー氏へのインタビューでは、Appleは「Amazon Echo」のようなデバイスを作ることはあまり検討していないことを明らかにしていた。
シラー氏的には、「Siri」のような音声アシスタントは「ユーザーと共にあるべき存在」で、「Amazon Echo」のように常にどこか固定された場所にしか存在しないものに対しては、そこまで魅力を感じないとしている。
このことから、Appleから「Amazon Echo」と似た製品が出る可能性はほとんどない。むしろ、Appleのホームデバイスの未来は「Apple TV」の進化形にあるのかもしれない。
これについてDigiTimesは、Appleが機械学習のスタートアップ企業「Turi」を昨年8月に買収したことを例に挙げ、同社は「Siri」の開発に真剣に取り組んでいると指摘。
日本語ではイマイチ認識が甘い「Siri」だが、英語に関しては徐々に聞き取りが進化している「Siri」が、「iOS 11」でより大きな進化を遂げるだろうDigiTimesと伝えている。ちなみに、「iOS 11」は「WWDC 2017」で発表されることが予想されている。
さらに、より認識能力の向上した「Siri」がiPhone以外のデバイスにも搭載されることで、ユーザーがどこにいても繋がることができるAppleのエコシステムは、より便利になるだろう。それが実現すれば、米国内で人気な「Amazon Echo」に対抗する存在になるのは、GoogleではなくAppleなのかも。
ちなみに、「Amazon Echo」に関してはまだ日本に上陸はしていないが、一部の噂によると2017年中にも日本で発売する可能性がある。これに関しては現在、情報を収集中だ。
[ via AppleInsider ]