
Microsoftは、Intelプロセッサ「Core Ultra」を搭載した新型ノートPC「Surface Laptop 5G」を海外市場向けに発表した。主に企業向けで、13.8インチのディスプレイを備え、価格は1,799.99ドルから。8月26日より出荷が始まり、米国などの法人向けストアで予約受付中だ。
このモデルは5G接続に対応し、物理Nano SIMとeSIMをサポート。6本のアンテナを内蔵し、持ち方や環境に応じて電波を自動で最適化する。Wi-Fiに頼らずモバイルネットワークで安定した通信ができるのが特長だ。
本体のアンテナ配置は従来の底面から上部に変更され、机の上でも電波が届きやすくなった。筐体には、Microsoftが開発した多層ラミネート素材を使用し、5G電波の通りやすさと質感を両立させている。重量は約1.36kgと軽量で、モバイル性も確保されている。
プロセッサには、Intel Core Ultra (シリーズ2) を採用。AI処理用のNPUを搭載し、最大40TOPSの処理性能をもつため、Microsoftが定義する 「Copilot+ PC」 に準拠する仕様。ノイズ除去や文字起こし、要約などをローカルで行えるため、クラウド接続が不安定な場所でも生産性を保てる。また、Microsoft 365 Copilotとの連携も可能で、ネットワークが不安定な環境でもAIアシスタントを活用できる。
IT部門向けの管理機能も充実しており、Windows AutopilotやIntuneによるゼロタッチ展開、eSIMのリモート構成、端末の状態監視に対応。Security Copilotを使った脅威検出や対応支援、PanzerGlass製のプライバシースクリーン(別売)も用意されている。
構成は以下の通り。
- エントリーモデル:Intel Core Ultra 5/16GB RAM/256GB SSD(1,799ドル)
- 最上位モデル:Intel Core Ultra 7/32GB RAM/1TB SSD(2,699ドル)
カラーは全モデル共通でプラチナシルバーのみ用意。販売は一般向けストア(AmazonやBest Buyなど)では行われず、Microsoftの法人チャネルやパートナー経由に限定される。現時点ではSnapdragon搭載の5Gモデルは予定されていない。なお、日本市場への展開は未定。
2025年10月のWindows 10サポート終了を前に、企業のPC更新需要が高まるなか、Microsoftは “常時接続・AI対応” の新たな業務用PCとして本機を提案。ビジネス用PCとして本機の導入が進むことを期待している。
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(画像:Microsoft)