「macOS Sequoia」 新機能まとめ|iPhoneミラーリングやビデオ会議での背景画像の適用など

現地時間6月10日、Appleは開発者向けイベント 「WWDC24」 の基調講演を開催。次期macOSとなる 「macOS Sequoia」 を発表した。本稿では、基調講演の発表をもとに 「macOS Sequoia」 の新機能をまとめた。

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「macOS 15 Sequoia」 新機能まとめ

ウィンドウのレイアウト配置を簡単に最適化

「macOS Sequoia」 はウィンドウの整理機能として、ウィンドウの 「タイル表示」 が提供される。この機能は文字どおりウィンドウをタイルのように敷き詰める機能。

画面端にウィンドウをドラッグすることで、自動でタイルの位置や大きさを調整してくれる。各ウィンドウを画面いっぱいに広げて、ディスプレイの隙間がほとんどない状態にできるので、最大効率で作業できる。

 

iPhoneミラーリング

「iPhone ミラーリング」 は、Macの画面にiPhoneの画面をワイヤレスでミラーリング (映し出す) する 「macOS Sequoia」 の新機能だ。しかし、ただ映し出すだけではなく、なんとMac側からiPhoneを操作できてしまうのだ。

Macに 「iPhone ミラーリング」 アプリが用意され、同アプリを介してiPhoneの画面をミラーリングする仕組み。iPhoneとMac間のデータ共有 (ドラッグ&ドロップ) も可能なほか、iPhoneに届いた通知はMacの画面右上に表示されるため、iPhoneを手元に置かなくともiPhoneとMacにおけるすべての操作をMacで一元的に操作できる。

iPhoneは、Macに繋いだトラックパッドやマウスで操作できる。また、キーボードも利用できるため、iPhoneにしか入っていないアプリをMac側から操作することも可能だ。ちなみに、iPhoneで再生される音声もMac側で再生される。

 

Apple Intelligence

「macOS Sequoia」 では、Appleの生成AI 「Apple Intelligence」 が利用できる。メールやメモアプリなどで 「書き直し」 「校正」 「要約」 を利用したり、メッセージアプリや 「Image Playground」 でオリジナル画像を生成できる。

写真アプリのメモリーでは、ユーザーが入力した説明をもとに 「Apple Intelligence」 が素材となる写真やビデオを選び、流れのあるムービーを作成してくれるほか、新しい 「クリーンアップツール」 により、被写体に影響を与えることなく、背景の不要な対象物を削除できる。

「Apple Intelligence」 によってSiriもより賢くなり、これまで以上に自然で状況に合ったパーソナルな対応をしてくれるように。また、これまでSiriとのやりとりには声を発する必要があったが、今後は文字入力でもやりとりができるようになる。

さらに、Siriや記述ツールにはChatGPTへのアクセスが統合されており、回答の幅が従来のSiriから大幅に向上する。写真・ドキュメント、PDFを用いた質問も可能だ。

 

ビデオ会議で背景画像が変更可能に、画面共有範囲をチェックする 「発表者プレビュー」 も追加

FaceTimeやZoomアプリでビデオ通話中に画面を共有する際、画面のどの部分が共有されるのかを事前にチェックできる 「発表者プレビュー」 機能が提供。これで画面の見せたくない部分を間違って共有してしまうことがなくなる。

また、ビデオ会議中に自分の背景を別の画像に置き換えることもできるように。Appleによると、様々な色のグラデーションやシステムの壁紙など、Macに含まれる画像を背景として使うことができるほか、自分で用意した画像を適用することもできる。

 

新しいパスワードアプリ

「macOS Sequoia」 では、キーチェーンを基盤にした 「パスワード」 アプリが新たに登場。これまで設定アプリに内包されていた 「パスワード」 の項目が単体アプリとして独立したかたち。

各サービスで利用しているパスワードやパスキー、Wi-Fiパスワード、確認コードに簡単にアクセスできる。また、容易に推測できるパスワードや複数回使用されたパスワード、既知のデータ漏洩に含まれているパスワードなどの脆弱性に関してユーザーに警告する機能も用意されている。

 

Safariに重要な情報を見つけやすくするハイライト機能が提供

ブラウザ機能である 「Safari」 もアップデートで強化される。機械学習を使って、Webページ内の重要な項目を浮かび上がらせる 「ハイライト」 機能が提供。

たとえば、記事の要旨を把握するために要約を確認する、レストランやホテル、ランドマークの場所をすばやく確認する、曲やアルバムに関する記事から直接アーティストの曲を聴くといったことができるという。さらに、リーダー機能には要約や目次表示が導入され、記事をさらに読みやすくなる。

ページ上に動画が検知された場合、ピクチャインピクチャを含む再生コントロールへのアクセスを与えつつ、ユーザーがその動画を全面中央に配置できるようにする。

 

メッセージ

メッセージアプリがちょっぴり便利に。まずは、メッセージに対して太字や下線、斜体、取り消し線などの書式を追加できるようになるほか、メッセージに対してリアクションを付与する際、新たに絵文字やステッカーを付与することが可能になる。

メッセージを送信する時間を設定できるようになるため、たとえば友人の誕生日になった瞬間にメッセージを送る、といったことも可能になる。

 

写真アプリでライブラリを自動的に整理するコレクションが表示

写真アプリでは、テーマによってユーザーのライブラリを自動で整理するコレクションが表示される。検索も大幅にアップデートし、すばやく検索結果をチェックできるようになる。

 

Appleマップでウォーキングコースを作成可能に

Appleマップでは、米国の63の国立公園の詳細なトレイルやハイキングルートを含む新しい地形図が加わる。ユーザーは自分だけのウォーキングコースを作成できるようになり、保存してオフラインでアクセスすることも可能だ。

 

計算機アプリがアップデート

計算機アプリで計算履歴や単位変換などの新機能が利用可能に。また、イコール (=) を入力する前に、括弧や三角法などを入力して計算することも可能。

 

メモアプリで自動計算が可能に

メモアプリで数式を入力するだけで、自動的に答えが表示される新機能が追加。変数を割り当てて計算することもできる。

 

カレンダーにリマインダーからのイベントやタスクが表示

カレンダーにイベントとリマインダーのタスクが表示。カレンダーから直接リマインダーを作成、編集、完了できる。また、「月」 の表示が再設計され、イベントやタスクの概要を一目で確認できるようになる。

「macOS Sequoia」 リリース時期はいつ?

Appleの発表によると、「macOS Sequoia」 は2024年秋にリリース予定。正式リリースに先駆けて、本日6月11日より開発者向けにベータビルドが提供されているほか、7月にはパブリックベータ版が提供される予定となっている。

「macOS Sequoia」 対応デバイスは?

「macOS Sequoia」 がサポートする端末は、ラップトップでは2018年以降に発売したMacBook Air/MacBook Pro。デスクトップでは、2017年以降に発売したiMac Pro、2018年以降に発売したMac mini、2019年以降に発売したiMacとMac Pro、2022年以降に発売したMac Studio。

  macOS Sequoia サポート端末
MacBook Air 2020年以降に発売したモデル
MacBook Pro 2018年以降に発売したモデル
Mac mini 2018年以降に発売したモデル
iMac 2019年以降に発売したモデル
iMac Pro 2017年に発売したモデル
Mac Studio 2022年以降に発売したモデル
Mac Pro 2019年以降に発売したモデル

「macOS Sequoia」 の正式リリースは今秋を予定している。正式リリースに向けて、本日より開発者向けデベロッパープレビュー版が、今年7月よりパブリックベータ版が公開される予定だ。

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(画像:Apple)

macOS 15 Sequoia
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