5月7日、Appleは新製品発表イベント 「Let loose.」 を開催。同イベントのなかで、「iPad Pro」 の新型モデルを発表した。
新型iPad Proは、11インチモデルと13インチモデルの2製品を用意する。価格はそれぞれ168,800円〜、218,800円(税込)〜。
発売は5月15日を予定し、発売に先駆けて本日よりApple公式サイトで予約受付を開始する。
新型iPad Proが正式発表。M4チップと有機ELディスプレイを搭載で性能向上
今回発表された新型iPad Proは、2022年10月に発売したM2チップ搭載の先代モデルを、性能面でさらに引き上げたモデルになっている。
デザインは、先代モデルから大きくは変わっていないものの、画面に有機ELディスプレイを搭載し、さらなる薄型と軽量化を実現した。
本体サイズは、11インチモデルが縦249.7mm x横177.5mm x 厚さ5.3mm。13インチモデルが縦281.6mm x横215.5mm x 厚さ5.1mmで、かつてのiPod nanoよりも薄くなっているとのことだ。重量も444g〜、579g〜と軽量だ。
前述のとおり画面には初の有機ELディスプレイを搭載した。2枚の有機発光層を重ねたタンデムOLEDになっていて、さらに発色が良くなっただけでなく、輝度も1,000ニト (ピーク輝度は1,600ニト) に明るさを増した。Appleはこのディスプレイのことを 「Ultra Retina XDR」 と表現している。
1TBモデルあるいは2TBモデルを選択した際には、Nano textureガラスを搭載することが可能。光を散乱させて、映り込みを最小限に抑える、反射防止の仕組みだ。
搭載するSoCは、第2世代の3nmテクノロジーによって設計されたAppleの新世代SoC 「Apple M4」 チップ。わずか半分の電力でM2と同じパフォーマンスを提供するという。
M4チップは2種類のラインナップがあり、iPad Proのストレージが256GB/512GBのモデルは9コアCPU、1TB/2TBのモデルは10コアCPU。
CPUコアの構成は、高性能コアが3つもしくは4つ、高効率コアが6つ。どちらも強化された次世代のMLアクセラレータを搭載する。CPUパフォーマンスは、先代iPad Proに搭載されていたM2チップの最大1.5倍高速になっているという。
GPUコアは10コア。M3シリーズのチップの次世代グラフィックスアーキテクチャをもとに設計しており、Dynamic Cachingにより、負荷の高いプロ向けアプリやゲームのパフォーマンスが大幅に向上する。
また、ハードウェアアクセラレーションレイトレーシングが初めてiPadに登場。ゲームなどでリアルな陰影と反射を表現する。
さらにM4チップは史上最速のNeural Engineを搭載。毎秒最大38兆回という驚異的な演算処理を可能にしている。これはA11 Bionicに搭載された初のNeural Engineよりも60倍高速であるとのことだ。
また、背面のAppleロゴには銅を使用することで、冷却性能を引き上げている。
カメラは、リアに1200万画素の広角カメラ、LiDARスキャナを備え、4KのProRes撮影をサポートする。従来は超広角カメラも搭載されていたが、今回の新型モデルでは廃止された。
フロントカメラは、端末を横向きにした際に中央に来るように配置。画素数は1200万画素。
搭載コネクタは、Thunderbolt / USB4ポート。充電と最大40Gb/sのデータ転送をサポートする。
スピーカーは、本体天面に2基、底面に2基の合計4基搭載する。マイクもスタジオ品質の4マイクアレイ。生体認証は、引き続きFace IDを採用する。
通信は、Wi-Fi 6Eをサポートするほか、Bluetoothはv5.3をサポート。セルラーモデルはsub-6帯の5Gをサポートする。
カラーラインナップは、シルバー/スペースブラックの2色展開。
新型iPad Proの価格はそれぞれ168,800円~、218,800円(税込)~。なお、本製品は新たに発売する 「Apple Pencil Pro」 や 「Magic Keyboard」 に対応する。セットで購入することで最安240,400円で購入することが可能だ。
(画像:Apple)