いよいよ来週「iPad Pro」が発売になる。米国の一部では予約受付が開始され、多くのユーザーが申し込みを開始しているようだ。先日、WEBやSNSを徘徊していた時に、「結局、iPad Proは買いか?」「どのiPadを買うか悩んでいる」という質問を目にした。
正直、この手の質問はユーザーによって「使う環境」や「使い方」が全く異なるため、一概にこの機種を買うのがベストだ、という答えを出すことはできない。だが実際に、購入するかどうか真剣に検討している人も多いようなので、AppleのiPadの比較をしてみたいと思う。
【追記】2016年3月22日に新型iPadとなる9.7インチ型「iPad Pro」が発表された。こちらで9.7インチ型の「iPad Pro」を含めた4機種で徹底比較しているので、購入を検討している人はこちらでスペックや仕様の確認を行おう!
まずは、スペック一覧表を見てほしい!
iPad Pro | iPad Air 2 | iPad mini 4 | |
---|---|---|---|
ディスプレイ | Retina ディスプレイ、 酸化物TFT液晶 |
Retina ディスプレイ | |
ディスプレイ サイズ |
12.9インチ | 9.7インチ | 7.9インチ |
解像度 | 2,732 × 2,048 | 2,048 × 1,536 | |
プロセッサー | A9X、 M9モーション コプロセッサ |
A8X、 M8モーション コプロセッサ |
A8、 M8モーション コプロセッサ |
RAM | 4GB | 2GB | |
カメラ (背面) |
8メガピクセル、スローモーション動画撮影、バーストモード、タイマーモード、パノラマ撮影など | ||
カメラ (前面) |
1.2メガピクセルのFaceTime HDカメラ、720p HDビデオ撮影、バーストモード、タイマーモード、自動HDR | ||
動画撮影 | 1080p HDビデオ撮影(30fps)、スローモーション(120fps)、ビデオの手ブレ補正、3倍ビデオズーム、タイムラプスなど | ||
搭載センサー | TOUCH ID、3軸ジャイロ、加速度、環境光センサー、デジタルコンパス、気圧計 | ||
スピーカー 搭載数 |
4 | 2 | |
BLUETOOTH | 4.2 | 4.0(4.2) ※ | 4.2 |
Wi-Fi | Wi-Fi 802.11a / b / g / n / ac (2.5GHz/5GHz、MIMO対応HT80) | ||
バッテリー | 38.5Wh リチウムポリマー(11,000mAh) |
27.62Wh リチウムポリマー(7,365mAh) |
27.3Wh リチウムポリマー(5,124mAh) |
Wi-Fiでのインターネット最大10時間 セルラー回線でのインターネット最大9時間 |
|||
重量 (Wi-Fi版) |
713g | 437g | 298.8g |
重量 (Cellular版) |
723g | 444g | 304g |
本体サイズ | 305.7 × 220.3 ×6.9mm | 240 × 169.5 ×6.1mm | 203.2 × 134.8 ×6.1mm |
カラー | スペースグレー、シルバー、ゴールド | ||
価格 (Wi-Fiモデル) (税抜) |
32GB:94,800円 128GB:112,800円 |
16GB:53,800円 64GB:64,800円 128GB:75,800円 |
16GB:42,800円 64GB:53,800円 128GB:64,800円 |
価格 (Wi-Fi+ Cellular モデル) (税抜) |
128GB:128,800円 | 16GB:67,800円 64GB:78,800円 128GB:89,800円 |
16GB:56,800円 64GB:67,800円 128GB:78,800円 |
iPad Pro | iPad Air 2 | iPad mini 4 |
※新規購入分は4.2に対応。過去に購入した人に関してはBLUETOOTH 4.0のみの対応の可能性あり。
こちらがスペック表だ。左から「iPad Pro」「iPad Air 2」「iPad mini 4」になっている。まずは、この表でそれぞれの主な仕様について確認して欲しい。
ディスプレイサイズの比較
表を見ての通り、「iPad Pro」のディスプレイサイズは12.9インチ、「iPad Air 2」は9.7インチ、「iPad mini 4」は7.9インチとなっている。当然画面が大きい方が画素数が多いため、写真などをより綺麗に表示できるのはiPad Proだ。また「iPad Pro」は「酸化物TFT液晶」という「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」にも搭載した新技術を導入しているため、液晶画面がより高精細化し、更に均一に明るさを保つことが可能になったこともあり、従来のiPadよりもかなり綺麗に画面描写を行うことができるようだ。
iPad Proの解像度とスケールは、ほかのiOSデバイスをはるかに超えています。だから私たちは、iMac Retina 5Kディスプレイモデルの画期的な酸化物薄膜トランジスタから得たアイデアを、iPad ProのRetinaディスプレイに取り入れました。その結果生まれたTFTによってピクセルの充電が速くなり、大きくなったキャンバス全体に渡って明るさの均一性が向上しました。
[ Apple HPより引用 ]
また「iPad Pro」の画面は、2,732×2,048ピクセルと非常に高い解像度が使われている。総ピクセル数も560万ピクセルと格段に上がっていて、「iPad Air 2」よりも78%大きいディスプレイ面積を誇る。
大画面でグラフィックアプリや写真・動画加工アプリを利用するなら、「iPad Pro」の右に出るものはない。
プロセッサーとRAM(メモリー)
「iPad Pro」は「A9X」チップと「M9モーションコプロセッサ」、RAMが4GBというかなりハイスペックなものを積んでいるため、処理能力に関してはiPadで最強であることは間違いない。ただ、「iPad Air 2」や「iPad mini 4」も「iPad Pro」にはやや劣るものの、超高負荷のかかる処理さえしなければ十分に使える性能だ。「iPad mini 4」に関してはCPU「A8」を搭載されているわけだが、これは「iPhone 6」に搭載されているものと同じで、決して低い性能ではない。
「iPad Pro」の搭載スピーカーは4つ!
機能面や搭載されているセンサーについて紹介していこうと思う。まずはカメラについてだが、iSightカメラ(背面カメラ)やFacetime(前面カメラ)はそれぞれの機種で、ほとんどスペック自体は変わらない。もしかしたら性能は「iPad Pro」の方が良いかもしれないが、実際に写真や動画を撮るには、軽くて持ちやすい方が便利だと思うので、もし写真撮影用に使う予定があるようだったら「iPad mini 4」の方を買うべきかもしれない。
次に、音楽や映画を見るために重要なスピーカーだ。「iPad Air 2」「iPad mini 4」がスピーカーを2つ搭載しているのに対して、「iPad Pro」は4つも搭載している。「iPad Air」の3倍の音声出力を誇る「iPad Pro」は、ユーザーの持ち方に応じて音の出し方を変える技術も搭載している。
あとBluetoothに関してだが、新規でiPadを購入する場合には全ての機種が「Bluetooth 4.2」をサポートしている。もともと「iPad Air 2」にはBluetooth 4.0しか対応していなかったのだが、先日Appleがこっそり仕様を変更したことによりバージョン4.2に対応した。過去に購入した端末が対応しているかは不明なので、もし自分の「iPad Air 2」がどのバージョンまでサポートされているのか気になる人は、自分の機種を確認してみよう。
マルチタスキングは全機種対応
Appleは「iOS 9」からiPadに対して「マルチタスキング」機能を導入した。「Slide Over」「Split View」「ピクチャインピクチャ」という3つのマルチタスキング機能については全機種対応なようなので安心してほしい。
あと「Hey Siri」に関してだが、現在「iOS 8」を導入する端末は「Hey Siri」を利用することが可能だ。ただ、電源に接続せずに「Hey Siri」を利用できる機種は「M9」コプロセッサが搭載されている「iPad Pro」のみの対応とのこと。残念ながら他の2機種では利用できない。
バッテリーはほぼ同じ駆動時間なので気にする必要はなし
iPadは、しばらく充電せずとも長時間駆動ができるという点において非常に有能なタブレットだ。しかし「iPad Pro」に関しては画面サイズも大きくなっていることもあり、非常に多くのバッテリーを食うはずだ。
だが、心配ご無用。搭載されているバッテリーの容量が大きいため「iPad Air 2」「iPad mini 4」と駆動時間はあまり変わらないようだ。Appleによると、全ての機種において、Wi-Fi環境下での連続使用は10時間、セルラー通信環境下での使用は9時間であるとのこと。
選ぶべきは高スペックな「iPad Pro」か、ライト使用の「iPad mini 4」か
ここまで機能やスペックについて触れてきたが、どうだろうか。当然、大きさや価格などの違いから「iPad Pro」の方がスペックも高い。ただ、本体の大きさの割には軽い方かもしれないが、それでも700g超えとなると結構ヘビーだ。正直、片手で操作し続けるには無理がある。(700gというと「週刊少年ジャンプ」ほどの重さ)
なので、片手での操作やポータブル性を重要視する人には「iPad mini 4」、もしくは「iPad Air 2」をお勧めしたい。
それとも、もしあなたが高負荷のかかる作業をしたり、大画面のiPadでの操作に魅力を感じているのなら、「iPad Pro」を購入することをお勧めする。「iPad Pro」の性能は、おそらくあなたの生活を一変させるだろう。
一応、紹介としては以上になる。さらに細かい情報についてはAppleのHPから確認してほしい。
Apple – iPadを比較
・iPad Pro (11インチ/13インチ)
・iPad Air (11インチ/13インチ)
・iPad mini
・iPad (10.2インチ)
▶︎ Apple公式サイトで「iPadアクセサリ」をチェック
・Apple Pencil
・ケース&プロテクター / イヤホン / その他
▶︎ 「iPad」をAppleの学生・教職員向けストアで購入