
Beatsが「音」ではなく「静寂」をテーマにした体験型ポップアップイベント「RECHARGE at NO SOUND SPACE Presented by Beats」を、2025年8月8日(金)に東京・表参道のZeroBase Omotesandoで開催する。
普段から「音を楽しむ」体験を提供してきたBeatsが、あえて「音を休む」ことにフォーカスした今回の試み。イベントの開催に先立ち、前日の8月7日にはメディア向けの体験会が行われ、筆者も足を運んできたので、どのようなイベントになっているのか詳しくご紹介したい。



「情報」と「ノイズ」から一時的に距離を置く設計

会場は1階と2階に分かれており、まず案内されるのは1階の「RECHARGEスペース」。来場者は「たまには静かに休みたい」「私にも充電が必要です」などと書かれた4種類のステッカーの中から好きなものを選び、「これから15分間、休憩に入ります」という宣言をステッカーの写真とともにSNSに投稿する。
明日開催予定の #Beats ポップアップスペース「RECHARGE at NO SOUND SPACE Presented by Beats」にひと足先に来てみたよ✨
— NANA (@NANA_CoRRiENTE) August 7, 2025
賑やかな表参道エリアでスマートフォンを充電しながら、静かな世界を楽しむというコンセプト🤫
私もこれから充電してきますね🪫❤️🔥 pic.twitter.com/5J7tVOxC2V



宣言したら、スマートフォンなどのデバイスを専用の鍵付きスペースに預ける。ここで意図的にスマートフォンと距離を取ることで、来場者自身が音や通知のない状態を体験するためだ。

ちなみに、鍵付きスペースの中には、昨年発売した「Beats Pill」とBeatsの充電ケーブル「Beats Cable」が設置されており、15分の休憩中にBeats Pillから自分のスマートフォンに給電することができる。自分とスマートフォンの両方とも「充電」できる粋な計らいだ。

1階での準備を終えたら、2階の空間に案内される。赤を基調とした1階とは対照的に、2階はほのかに光るテーブルランプとBeatsの最上位ノイズキャンセリングヘッドホン「Beats Studio Pro」だけが置かれたほぼ完全な暗闇となっていて、周囲の音も極力抑えられたこの空間で、来場者はソファに腰掛けてヘッドホンを装着し、ただ静けさの中に身を置く時間を過ごす。

音も光もほとんどない環境は、現代の都市生活者にとっては異質とも言える体験だが、同時にそれが心地よさにもつながっていることに気づく。筆者自身も、短時間ながら思考が整理されていく感覚があった。


2階で15分の休息をした後には、1階に設置されている限定の「特注カプセルトイ」を回すことができる。中には4種類のステッカーのうち1枚が入っているほか、何らかのBeats製品が当たる可能性もあるとのことだ。
イベント全体としては短時間の体験に過ぎないが、日頃から情報過多と音による疲労に晒されがちな日常の中で、意図的に「無音」を選ぶという選択肢を提案するユニークな試みだった。

Beatsといえば、音楽再生や音質にこだわったオーディオブランドという印象が強い。だが今回のイベントは、それとは逆方向のアプローチとなる「音のない空間」を通じて、いかに音が日常を支配しているか、そしてその「音を休める」時間がいかに重要かを再認識させてくれる内容だった。
「RECHARGE at NO SOUND SPACE Presented by Beats」は、2025年8月8日(金)の11:00〜19:00に開催。当日は最大96名のユーザーがイベントに参加可能としており、会場前では11:00より整理券が先着順で配布される予定だ (1人1枚まで)。空き状況次第では整理券なしでも入場可能とのことだ。
スマートフォンと距離を置き、音のないひと時を体験してみたい人にとって、このイベントは貴重なリセットの場になってくれるはずだ。

