16インチでも軽ッ!ASUS「Zenbook SORA 16」実機レビュー、1日持ち歩いて見えた使い心地

ASUS Zenbook SORA 16(グローバル名:ASUS Zenbook A16)」は、16インチの大画面と軽さをハイレベルで両立した、2026年のノートPC市場の新星だ。

「CES 2026」で発表された本製品は、16インチという広いディスプレイを備えながら、重さは約1.2kgに抑えられているのが大きな特徴。Copilot+ PCとして、優れたAI処理性能を持つ次世代ノートに位置付けられている。

もともとは日本の通勤・通学シーンをヒントに開発されたモデルで、日本向けには「空(そら)」のような軽やかさをイメージした「SORA」という名前が付けられている。昨年好評だった14インチモデルに続く、大画面タイプの追加モデルだ。

ASUSがこの「SORA」を強く打ち出している背景には、AI PCの普及がある。QualcommのSnapdragon Xシリーズが進化し、オンデバイスでのAI処理性能と省電力性が注目されるなかで、Zenbookシリーズの “軽さ” という強みをさらに磨き上げた。先行する「Zenbook SORA」の評価を受け、「大画面でも軽さは譲れない」というニーズに応えるかたちで生まれた。

特に日本では、クリエイターやビジネスユーザーを中心に、「画面の見やすさ」と「持ち運びやすさ」の両立を求める声が根強くある。本製品は、そうした要望にしっかり応えた一台といえる。

発売に先立ち、「ASUS Zenbook SORA 16」の実機を試す機会を得た。本稿では、性能や使い勝手を検証しながら、この「空のように軽い」ノートPCが日々の作業をどう変えるのかを見ていきたい。

▶︎ ASUS公式オンラインストアで「Zenbook SORA 16」を購入する

スポンサーリンク

持った瞬間にわかる “軽さ” 。ASUSお得意の「セラルミナム」による完成度の高いデザインと質感

▼ レビュー機のスペック

  • モデル名:ASUS Zenbook SORA 16 (UX3607OA)
  • SoC:Snapdragon X2 Elite Extreme (X2E94100) / 18コア@3.08GHz
  • 実装RAM:48GB
  • ストレージ容量:1TB SSD
  • OS:Windows 11 Home

Zenbook SORA 16の筐体デザインは、シリーズの「軽やかで上質」な哲学をさらに進化させている。16インチの大画面を搭載しながら、わずか約1.2kgという驚異的な軽さを実現した。

筆者はすでに発表会で実機を触っていたのだが、初めて持ち上げたときには初代「Zenbook SORA」を持ち上げたときと同様に、思わず「軽っ!」と声が出てしまった。従来の「大画面ノートは重い」という常識を覆し、日常の持ち運びを根本から変えてくれる。

最大のポイントは、ASUS独自の新素材「Ceraluminum(セラルミナム)」を天板、フレーム、ベースのフルボディに採用していること。

この素材は、セラミックの軽さと硬さ、アルミニウムの柔軟性と耐久性を融合させたハイテクセラミックで、従来素材比で約30%軽く、3倍の強度を誇る。航空宇宙産業や高級腕時計でも用いられる技術を基に、4年以上の開発期間をかけて完成させたという。

手触りはサラサラと滑らかで上質。マットな質感ながら冷たすぎず、陶器のような温かみと硬さを感じさせる。指紋や皮脂が付きにくく、傷や摩耗にも強いため、カバンにそのまま放り込んで持ち運べるのも安心できるポイントだ。

カラーバリエーションは、現時点では「ザブリスキーベージュ」のみ。クラフト紙のような深みと複雑な表情を持ち、シンプルながら個性的。ASUSの担当者によると、後に別カラーの「アイスランドグレー」も登場予定とのことだ。

筐体フォルムは薄型で洗練されており、開閉時の剛性感も高い。ヒンジの動きもスムーズで、片手だけでもガタつくことなく開閉できる。こういった細かい部分にもこだわっているところが個人的に評価したい部分だ。

ディスプレイは16インチで、解像度は2,880×1,800ドットのOLED(有機EL)。グレアタイプで、画面比率は16:10。14インチモデルより一回り大きく、複数のウィンドウを並べて作業しやすい。

リフレッシュレートも最大120Hzに対応するため、ブラウジングやドキュメント作業時に滑らかなスクロールで目への負担を軽減することができ、長時間の作業時にも疲れにくい。

キーボードはJIS配列のものが搭載。しっかりとしたストロークがあり、軽すぎず重すぎないバランスの取れた打鍵感を実現している。実際にZenbook SORA 16のキーボードで記事原稿を作成してみたところ、長文を入力するのも快適だった。

インターフェースは、左側にHDMI、USB Type-C×2、3.5mmオーディオジャックが、右側にUSB Type-AとSDカードスロットが搭載されている。周辺機器との接続性は十分だ。

▶︎ ASUS公式オンラインストアで「Zenbook SORA 16」を購入する

スポンサーリンク

新世代チップ「Snapdragon X2 Elite」による高いパフォーマンス

Zenbook SORA 16は、QualcommのARMアーキテクチャを採用した最新プロセッサー「Snapdragon X2 Elite Extreme (X2E94100)」を搭載する。

最大18コアのCPUとAdreno GPUに加えて、NPU性能は最大80TOPSに達しており、AI関連タスクやローカルでの生成AI処理を効率的にこなすことができる。

詳しい性能をチェックするため、各種ツールでベンチマークスコアを計測してみた。

▼ CPUベンチマーク (Cinebench 2026.1.0)

マルチプルスレット5919pts
シングルスレッド630pts

▼ GPUベンチマーク (3DMark)

Steel Nomad Light5195

▼ AI性能ベンチマーク (Geekbench AI)

CPUSingle Precision Score1844
Half Precision Score3611
Quantized Score7366
QNNSingle Precision Score1942
Half Precision Score32126
Quantized Score85581

※QNNはNPUそのものではないが、QualcommのNPU(Hexagon NPU)を最大限に活用するためのソフトウェアフレームワーク/SDKのこと

Cinebench 2026では、マルチスレッド5919pts、シングルスレッド630ptsを記録。モバイル向けSoCとしてはかなり高い水準で、特にマルチスレッド性能の伸びが目立つ。

実際に複数のアプリを立ち上げながら作業してみても動作は安定しており、ブラウザでタブを多く開いた状態でも引っかかりはほとんど感じない。動画の書き出しや軽めのコードビルドといった処理も試したが、待たされる感覚は少なく、日常的な作業でストレスを感じる場面はほぼなかった。

3DMark「Steel Nomad Light」のスコアは5195で、内蔵GPUとしては堅実な性能。カジュアルなゲームであれば問題なくプレイできる。

有機ELの綺麗な画面で優雅に釣りを楽しめる

参考として、筆者がよく遊んでいる釣り癒しゲーム『Cast n Chill』を、解像度2,880×1,800、フレームレート120fpsに設定してプレイしたところ、スムーズに動作することが確認できた。

Geekbench AIでは、CPU実行時と比べてQNN利用時のスコアが大きく伸びている。実際にCocreatorやWindows Studio Effectsといった、NPUに最適化された機能を使ってみると、バッテリーをほとんど消費することなく、快適に動作していた。

数日使って見えた「日常の持ち運び」

Zenbook SORA 16の実機を数日間使ってみて、やはり一番のメリットだと感じたのは16インチでわずか1.2kgという軽さだ。

従来までは16インチのノートPCというと、重くて持ち運びが大変で、「大きな画面で快適に作業するために我慢して持ち運んでいる」と言われることが多かったが、Zenbook SORA 16であれば、従来の14インチノートPCの感覚で16インチの大画面を持ち運びできる。

バッテリー駆動時間も公称値で約22時間と長めで、ブラウジングやドキュメント作業中心であれば充電器を持ち歩かずとも1日使えることから、あとは16インチの本体が収まる大きめのカバン・リュックさえあれば、普段から持ち運んでの利用も十分に実用的だ。

付属の130W充電器による充電もスピーディで、短時間の充電である程度バッテリー残量を回復できる。もし充電を忘れて外出してしまったとしても、カフェでひと休みするだけで十分に充電できるはずだ。

また、ディスプレイのリフレッシュレートが最大120Hzに対応していて、スクロールなどの動作がスムーズで目に負担がかかりにくいのも嬉しいポイント。同時に発売する14インチの「Zenbook SORA 14 (UX3407NA)」は60Hzにとどまるため、16インチモデルならではの魅力と言えるだろう。

気になる点としては、本体充電用のType-Cポートがすべて左側に搭載されていることだろうか。純正の充電器+ケーブルで充電するのであれば問題ないのだが、サードパーティのType-C充電器+ケーブルを使う場合、本体右側からケーブルを接続すると、長さが足りないことがあるかもしれない。

どんな状況でも充電できるようにするには、できるだけ純正の充電器+ケーブルを持ち歩くか、もしくはサードパーティのケーブルの場合は長めのものを持ち歩くようにしたい。

また、16インチモデルではあるが、キーボードはテンキー非搭載となっている。表計算ソフトを多用する人、テンキーでの数字入力が多い人は、外付けのテンキーキーボードを用意するか、別のモデルを検討する必要がありそうだ。

ちなみに、Arm版Windowsの課題として挙げられるのがアプリの互換性。現在はブラウザやOffice系アプリをはじめ、多くの主要ソフトでネイティブArm版が提供されている。

実際に使っていても、「Armだから困る」という場面はほとんどなく、プラットフォームの違いを意識すること自体がだいぶ少なくなってきている印象だ。

「Zenbook SORA 16」を選ぶべきユーザー像を考えてみた

Zenbook SORA 16は、16インチという大画面と約1.2kgの軽さを両立し、さらに120Hzの有機ELディスプレイやSnapdragon X2 Elite Extremeによる高効率なパフォーマンス、AI機能まで備えた完成度の高い一台だ。

実際に使ってみると、「大画面ノートを持ち歩く」というこれまで難しかった使い方を現実的なものにしている点が、本モデルの大きな魅力といえる。

日常的な作業は軽快にこなせるうえに、NPUを活用したAI機能や長時間駆動のバッテリーも加わり、モバイルノートとしての総合力はかなり高い。スペック面で見ても、現行の薄型軽量ノートの中では一級品といっていい仕上がりだ。

一方で、どうしても言及せざるを得ないのが価格帯だ。同時に発売する14インチモデルの約26万円に対して、本モデルは約34万円。インターフェースやディスプレイの違いを考えれば妥当な部分はあるものの、30万円を超える価格帯になると、学生やライトユーザーにとってはすこし手を出しにくい水準であることも事実だ。

こうして見ると、Zenbook SORA 16は従来モデルの延長線上にある性品というよりかは、「大画面とモバイル性、そしてAI性能を重視するユーザー」に向けた上位モデルとして位置づけるのが自然だろう。従来の学生やライトユーザーというより、移動が多いビジネスマンやクリエイティブ作業をすることが多い人に向いた一台といえる。

ちなみに14インチモデルは、昨年発売したSnapdragon X搭載モデルも引き続き販売され、こちらは約18万円で購入できる。購入費用をできるだけ抑えたい学生やライトユーザーは、同モデルのスペックで満足できないかどうか、一度チェックしてみてはどうだろうか。

▶︎ ASUS公式オンラインストアで「Zenbook SORA 16」を購入する

ASUSレビュー
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました