Appleは時として誰もが予想してもいない技術や機能をデバイスに搭載することがあるが、それらは社内の特殊なチーム 「Exploratory Design Group」 が開発している可能性がありそうだ。
米メディアBloombergの著名記者Mark Gurman氏は、Apple社内の実験的技術に取り組むチームに関する情報を自身のニュースレター 「Power On」 の最新号のなかで伝えている。
Appleには将来のデバイスの新技術・機能を開発する特殊チームが存在?
Mark Gurman氏曰く、「Exploratory Design Group」 はAppleが将来発売するデバイスに搭載する新技術・機能を開発するための特殊なチームであるとのこと。社内ではXDGとも呼ばれ、外部に情報が漏れないよう秘密主義的なチームであると伝えている。
XDGは、エンジニアや学術関係者など数百人程度で構成されており、数々の次世代技術の獲得のため研究・開発を行っているとみられる。
次世代のデバイス開発を行うチームに比べると人数の規模は小さいものの、一方で、次世代技術の獲得のため、XDGには多額の資金が投入されているとのこと。チームは、そのアイデアを実際に製品に搭載するかどうかではなく、あくまでアイデアが実現可能かどうかを判断するまでの研究・開発行程が求められる部門であるようだ。
たとえば、穿刺せずに血液中のグルコース (ブドウ糖) を測定できる非侵襲型の血糖値測定機能を開発中とされているが、同機能の開発の裏にはこのXDGがあるとのこと。また、Appleが開発していると噂のXRヘッドセットに搭載される技術や、各デバイスのバッテリー技術などもXDGが研究しているという。
チーム内の情報横断についても厳しく、たとえばとある次世代技術プロジェクトに参加している従業員は、他のプロジェクトに参加する従業員に対して、自身のプロジェクトに関する情報を伝えることは一切許可されていないとのこと。
Appleは時としてガジェットのトレンドを生み出すなど、テック業界を牽引するメーカーのひとつとして知られるが、そのウィンチの牽引力はXDGによって支えられているのかもしれない。
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