2018年1月3日、過去10~15年以内に製造されたIntel製プロセッサに、設計上の欠陥や重大なセキュリティ脆弱性があることが明らかになった。
同脆弱性は、パスワードやログインキーなどを格納したカーネルメモリーに外部からアクセスすることができるため、最悪の場合、ユーザーのIDやパスワードなど重要な情報が読み取られる可能性がある重要な問題だ。
同問題はWindowsやLinuxやMacに影響することが判明しており、LinuxやWindowsはすでに対応を行なっていることから、近いうちにmacOSにも修正アップデートが配布されることが予想されていたが、複数の情報源によると、すでにAppleは同問題に対応していることが判明した。AppleInsiderが伝えている。
AppleもIntel製チップの欠陥は対応済み、性能低下は報告されず
Appleは、昨年12月7日にリリースした「macOS High Sierra 10.13.2」で、アプリケーションのアクセスからカーネルメモリーデータを守るためのルーチンをすでに実装しているとのこと。つまり、最新版のmacOSをインストールしていれば、重要な情報を読み取られてしまう危険性はかなり少なくなっているということだ。
また、現在開発者のみに公開されている「macOS High Sierra 10.13.3 beta」では追加の調整が行われているという。つまり、次回のアップデートで修正を完了するとみられている。さらに、開発者のAlex Ionescuは、プログラムから同問題を修正するためのコードを特定し、そのコードがApple内部で「Double Map」と呼ばれていることも発見しているという。
The question on everyone’s minds: Does MacOS fix the Intel #KPTI Issue? Why yes, yes it does. Say hello to the “Double Map” since 10.13.2 — and with some surprises in 10.13.3 (under Developer NDA so can’t talk/show you). cc @i0n1c @s1guza @patrickwardle pic.twitter.com/S1YJ9tMS63
— Alex Ionescu (@aionescu) 2018年1月3日
すでに、Appleが問題の修正に着手していたことが判明し、ひとまずは安心しても良いかもしれないが、気になるのはプロセッサの処理速度がどの程度低下したのか。
昨日の情報によると、WindowsやLinuxでは5〜30%程度プロセッサの性能低下が確認されていたが、Macの場合は問題を修正する前の「macOS High Sierra 10.13.1」と修正後の「macOS High Sierra 10.13.2」で処理速度を比較したところ、劇的な処理速度の低下は確認されていないことがわかった。
Appleから正式な発表は行われておらず、あくまで非公式なテスト結果だが、性能の低下がないことがわかったことはとても大きい。要は、プロセッサの性能低下を危惧する必要もなくアップデートができるため、自分の利用しているMacが最新バージョンになっているか確認し、「macOS High Sierra 10.13.2」へのアップデートを完了していない場合は本日中に済ませておくと良いのではないだろうか。
macOSのバージョンは、画面上のメニューバーのリンゴマークから「このMacについて」を開き、「概要」タブに移動するとことで確認することが可能だ。
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