来年発売予定とされる次期iPad Airは、有機ELディスプレイを搭載すると噂されてきた。しかし、Appleは同デバイスに対して有機ELディスプレイを搭載することを諦め、従来の液晶ディスプレイを搭載する計画であることがわかった。
TF International Securitiesの著名アナリストMing-Chi Kuo氏が最新の投資家向けレポートの中で伝えている。
次期iPad Airへの有機ELディスプレイ搭載計画がキャンセルか
この情報を伝えているのは、Appleの未発表製品に関して高い予測精度を持つ人物のひとりとして知られるMing-Chi Kuo氏。
そのKuo氏によると、Appleは当初、次期iPad Airに対して有機ELディスプレイを搭載することを計画していたものの、最近になって品質とコスト上昇の懸念から有機ELディスプレイの搭載を諦めて、代わりに従来の液晶ディスプレイを搭載する計画に変更したとのこと。
Kuo氏は3月時点で、iPad Airに有機ELディスプレイが搭載されるとの情報を伝えていたが、今回のレポートの中で自らの予測を修正したかたちとなる。
また、Kuo氏は、AppleがiPad Airに有機ELディスプレイを搭載しない理由について、iPad Pro 11インチモデルの販売が鈍る可能性を指摘している。
iPad Proには11インチモデルと12.9インチモデルの2種類が用意されており、このうち12.9インチモデルにはミニLEDディスプレイ、11インチモデルには液晶ディスプレイが搭載されている。
11インチモデルについては、次期モデルで12.9インチモデルと同じくミニLEDディスプレイを搭載する計画であるものの、下位モデルであるiPad Airにも画面の質が高い有機ELディスプレイを搭載することで、ミニLEDディスプレイを搭載する11インチiPad Proの魅力が減ってしまうことを懸念しているのではないだろうか、という指摘だ。
液晶ディスプレイ搭載の11インチiPad Pro(第3世代)
ミニLEDディスプレイも有機ELディスプレイも変わらないくらい画面の質が高いことから、差別化の観点から、下位モデルであるiPad Airに有機ELディスプレイを搭載しないという選択肢をAppleが取る可能性は十分にありうる話。そもそもこれをAppleが当初から懸念していなかったとは思えないが、今回の情報が正しければ、少なくともiPad Air(第5世代)は、現行の第4世代モデルからのマイナーアップデートモデルとなる可能性が高そうだ。
(via MacRumors)
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