いよいよ今年、次世代通信規格「5G」 をサポートしたiPhoneを発売すると噂のApple。同時に5GをサポートしたiPadを開発中であるかもしれないことがわかった。台湾の業界紙DigiTimesが伝えている。
AppleはiPad Proの5G対応モデルも開発中?
DigiTimesは1月14日、台湾のASE GroupがAppleに対してiPad Pro向けの5Gアンテナインパッケージを提供することを伝えている。参考情報として、同社はiPhoneに対しても同様の技術を提供予定であることがわかっている。
iPadにはセルラーモデルとWi-Fiモデルの2種類が用意されるのが通例だが、5Gに対応するのは当然ながらセルラーモデル。しかも最新技術はハイエンドモデルに先行して搭載される傾向にあるため、iPad Proに5G対応モデルが投入される可能性が高い。
DigiTimesは次期iPad Proがいつ登場するのか明らかにしておらず、しかも次期iPad Proで5Gをサポートするのかについても言及されていないため、5G対応のiPad Proは次期モデルではなく2021年以降に発売するモデルである可能性もある。
また、5Gの電波はミリ波と6GHz帯以下(サブ6GHz)の2種類が存在するが、iPad Proは先にミリ波のみをサポートする可能性があるようだ。
とはいえ、この情報にはやや疑問もある。サブ6GHz帯は広範囲に電波が届きやすいという特徴がある反面、周辺の電波の干渉を受けやすい。
対するミリ波帯の電波は直進性が高く5G通信の中では最も高速な通信スピードを提供できる。ただし広範囲を網羅するにはやや不向きで、多数の基地局を整備する必要があるため広いエリアをカバーするには相応の時間を要するとされている。
5Gの電波の種類 | 特徴 |
---|---|
ミリ波 | 直進性が高いため人口集中地域で提供するのに適する。ただし、広範囲を網羅するにはやや不向きで、多数の基地局を整備するには時間も費用もかかる見込み。通信速度は最も高速。 |
サブ6GHz | ミリ波に比べて通信は低速ではあるものの、4G LTE通信よりは高速。カバー範囲はミリ波よりも広いため、人口が集中していないエリアや山間部などで有用。 |
つまり5Gのサービス初期は、サブ6GHzの方が繋がりやすく恩恵を受けやすいはず。それにもかかわらず、iPad Proがミリ波のみをサポートするというのは情報としてはやや信憑性に欠けるのではないだろうか。
また、一部のアナリストの情報ではあるものの、5GをサポートするiPhoneはミリ波ではなくサブ6GHzのみをサポートするモデルが先行発売し、その後にミリ波もサポートするフル5Gサポートモデルが発売するという情報があった。5Gへの対応の順番が、今回DigiTimesの伝えた次期iPad Proと異なることもやや気になるところ。
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[ via MacRumors ]