Amazon、「Alexa Smart Properties」 国内提供。Alexaのビジネス・地方自治体向けサービス

アマゾンジャパンは12月4日、報道関係者向けに 「Amazon Alexaの法人向け新ソリューションに関する記者説明会」 を開催。

国内におけるAlexaの法人向けの新たなソリューションとして、「Alexa Smart Properties」 の国内提供を開始すると発表した。

スポンサーリンク

「Alexa Smart Properties」 の国内提供が開始

「Alexa Smart Properties」 は、音声アシスタント 「Alexa」 のビジネス・地方自治体向けサービス。これまで、アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、イタリア、フランス、スペインで提供されており、新たに日本での提供開始が発表されたかたちだ。

同サービスは、企業や地方自治体がAmazonと契約するソリューションプロバイダを通じて、ホテルやマンション、高齢者施設などの施設にAlexaのテクノロジーを一括で導入し、集中管理できるというもの。本サービスが導入されている施設では、Echoデバイスなどを通じて、各施設向けにカスタマイズされたAlexaのサービスを利用することができる。一般のAlexaとの違いは以下。

本サービスは利用者のプライバシーに配慮して設計されており、Amazonに個人情報を提供することなくAlexaのサービスを利用できるほか、一般ユーザー向けに販売されているEchoデバイスと同様に、デバイス上部にあるマイクオフボタンを押すことで、音声聞き取り用のマイクをいつでもオフにすることができる。

アマゾンジャパンは、本サービスによってスマートホームの普及やインバウンド需要への対応、さらには労働者人口の減少による働き手の不足、超高齢化社会における見守り需要の高まりといった社会課題の解決の一助となるよう取り組んでいくとしている。

今回の記者説明会では、高齢者施設やホテル、マンション、地方自治体での本サービスの実際の活用例として、5つの取り組みが紹介された。

高齢者施設:ニチイケアパレス 「ニチイホーム南大井」

株式会社ニチイケアパレスが運営する介護付有料老人ホーム 「ニチイホーム南大井」 では、居住者はEcho Show 8で家族とのビデオ通話や体操運動といったコンテンツを楽しめるほか、音声によってスマートホーム家電も操作できる。

また、同施設では、Echo Show 8を通じて居住者に1日のスケジュールやレクリエーションのお知らせをしたり、居住者の家族向けに生活状況を記録してLINEでお知らせするなどのサービスも行っており、施設スタッフの業務の効率化の促進にも繋がっているとしている。

ホテル・リゾート:東急ホテルズ&リゾーツ 「SAPPORO STREAM HOTEL」

2024年1月16日にグランドオープンを迎える東急ホテルズ&リゾーツ株式会社の 「SAPPORO STREAM HOTEL」 では、プレミアムカテゴリの客室にマルチリンガルモードで利用できるEcho Show 8を導入。

外国から来たゲストが英語でAlexaに話しかけることで、館内情報のほか、スタッフやコンシェルジュによる地域のおすすめ情報などを簡単に入手できる。

マンション:インヴァランス 「CREVISTA 品川西大井III」

大東建託グループにて投資用マンション事業を手掛ける株式会社インヴァランスの管理賃貸マンション 「CREVISTA 品川西大井III」 では、Echo Show 15が各部屋に設置されており、入居者は入居と同時にAlexaの機能を利用できる。Alexa経由で賃貸管理会社とのコミュニケーションを取ることもできる。

賃貸管理会社側は、契約や施設などに関する情報を各居住者に随時お知らせでき、将来は内見などの際にもAlexaを通して施設やスマートホームなどの紹介ができるようになり、スタッフの業務を軽減し効率化を促進できるようになる予定であるとのこと。

マンション (実験集合住宅):大阪ガス 「NEXT21」

大阪ガス株式会社は、同社が管理し、主にその社員と家族が居住する実験集合住宅 「NEXT21」 の一部住戸にEcho Show 8を設置。各部屋のEcho Show 8ではAlexaの機能を利用できるだけでなく、「エネルギーダッシュボード」 を利用して電力の使用状況等の情報を得ることができる。

真夏や真冬などに電力需給がひっ迫した際には、エネルギーダッシュボードを通じて同社から居住者に通知を送り、節電を促すこともできるという。

地方自治体:熊本市

熊本市は、Alexa Smart Propertiesの高齢者世帯宅や地域包括支援センターへの導入及びその有効性の検証に協力。高齢者宅や地域包括支援センター 「ささえりあ」 、民生委員の自宅にEcho Show 8を設置し、Alexaによる対面でのビデオ通話や地域路線バスの運行情報の提供、イベントやレクリエーションなどのお知らせ配信などの各種機能が、高齢者のQOL向上に有効であるかを検証する。

地域包括支援センターや民生委員は、悪天候時や人手不足などにより困難だった高齢者宅への訪問をAlexa経由でビデオ通話で行うことができるようになり、業務の負担を軽減できる。熊本市は本検証結果に基づき、将来的には子育て世帯など、多くの住民の暮らしを支える技術の可能性を検討していく予定だ。

Amazon
FOLLOW US
タイトルとURLをコピーしました