昨年2月、Googleは同社のWEBブラウザ 「Google Chrome」 に自動広告ブロック機能を追加したが、同機能を全世界で提供開始することを現地時間1月9日に明らかにした。
この機能は、ウェブ上に存在する悪質な広告を自動的にブロックしてくれる仕組み。ブロックされるのはユーザーにとって目障りなものだけで、業界団体 「Coalition for Better Ads」 の基準を満たしているものに関しては引き続き広告が表示される。
Google Chromeの広告ブロック機能が2019年7月9日から全世界で提供開始
ブロック対象となる広告は、具体的にはポップアップ広告や音声とともに動画を自動再生する広告、カウントダウン式の全面広告、画面下部の大部分を覆うもの。
モバイル版においては上記広告に加えて、画面全体に表示される広告や、目立つように色がチカチカと切り替わるフラッシュアニメーション広告などのユーザーエクスペリエンスを著しく損なう広告が抑制されることになっている。
また、画面の30%を広告が占める場合も違反として認められる。もちろん、他社コンテンツだけでなく、Googleが自ら提供している広告プラットフォーム 「AdSense」 なども対象となる。
これらに該当した場合、Googleはメディア運営者に対し 「Search Console」 内のツール 「Ad Experience Report」 を通じて違反報告を行う。メディア運営者は、この警告が届いてから30日以内に修正を行い、再審査を行う必要があるが、もし期限内に修正しない場合に関してはサイト上のすべての広告がブロックされる。
ちなみに広告基準違反をしているサイトを閲覧するユーザー側には、Chrome上で広告がブロックされていることを通知するポップアップが表示される。ポップアップから、広告ブロックを解除して、意図的に広告を見ることもできるが、広告を自ら好き好んで見る方も少ないだろう。
Googleの広告ブロッカーは、これまで米国とカナダ、欧州で提供されてきたが、Googleの発表によると7月9日から、日本を含む全世界で提供が開始される予定だ。