今秋リリース予定の「iOS 12」で、Appleは一部地域の地図情報をアップグレードする。さらに、その後の数年間で他地域も新しい地図に更新していくことを発表している。
これは、Appleの純正マップの使い勝手を向上させるために行われることだが、当然ながらライバルの「Googleマップ」への対抗を視野に入れたものだろう。現在、地図情報の置き換えのために、Appleは各地域で情報を取得するための専用車を走らせている。
しかし、地図情報を置き換えるだけではGoogleマップからユーザーを奪うことは難しいかもしれない。すでに多くのユーザーはGoogleマップの便利さに気づいてしまっており、スマホで地図アプリといったら「Googleマップ」と答えるユーザーが67%もいることが、The Manifestの調査で明らかになってしまったからだ。
ナビゲーションアプリの使用率トップはGoogleマップ
The Manifestは合計500人のスマートフォンユーザーに好きなナビゲーションアプリについて質問した。その結果、全体の70%近くのユーザーがナビゲーションアプリを使用していることが分かったが、さらにそのうちの67%がGoogleの提供する「Googleマップ」アプリを使っていることが明らかに。
次点は「Waze」の12% 、Appleの純正マップは11%で3位という結果。どのサービスもGoogleマップに大差をつけられている。
どのナビゲーションアプリを使用するかを決めた要因として挙げられているのは、明確な方向性(正しいルートの提供)が25%で1位。次に、優れた機能やユーザーフレンドリーなデザイン・インターフェイスが続く。
つまり、まずは地図として正確な地図情報の提供が最も重要であるということ。次に使いやすさなどの利便性が重要視されているようだ。
この調査からは、Googleマップが他の地図アプリに比べていかに優れているかの証明となるだろう。購入した時点で端末にプリインストールされているにもかかわらず使用率が低いAppleの純正地図アプリに関しては、反省する必要がありそうだ。
Appleは「iOS 12」のリリースに向けて地図情報の更新を進めているが、残念ながらGoogleマップを超えるほど便利なものにはならないことが分かっている。Appleが地図アプリにもっと情報を詰め込まない限り、今後もGoogleマップの独壇場は続きそうだ。