今秋発売する次期iPhoneのモデムチップに関する新しい情報が登場だ。
Nikkei Asian Reviewによると、米Intelが次期iPhone向けの次世代モデムチップ「XMM 7560」の生産を開始したとのこと。
Intelが次期iPhone用モデムチップの生産を開始
生産が開始されたのは、CDMAとGSMの両方の通信方式をサポートするモデムチップで、このような特徴を持つチップをIntelが自社で製造するのは初めてであるという。
これまで、iPhoneのモデムチップはIntelとQualcommの2社が供給しており、IntelのチップはTSMCに外部発注していた関係でCDMAをサポートできなかったため、CDMAをサポートしたモデル(米通信業者のVerizonとSprintで取り扱うモデル)はQualcommのチップを採用する必要があった。
AppleはQualcommと特許侵害訴訟で係争中であるため、2018年発売の次期iPhoneにはQualcommのモデムチップを採用せず、Intelのモデムチップだけを採用する予定だったという。
ただし、Intelのチップは歩留まり率が低く、全てのiPhoneのチップを供給することができないため、一部のモデルにはQualcommのチップを使わざるを得ない状況であると報じられている。
ちなみに、「iPhone 7」シリーズではIntelとQualcommの2種類のモデムチップが採用されていたが、Intelのチップの性能が劣るため、性能を均一にするべく、あえてQualcommのチップの性能を引き下げていたことが話題になった。
今回も2社での生産体制になり、さらにIntelは歩留まり率の問題に直面していると伝えられていることから、同じような問題が起こるかもしれない。Appleが同じ過ちを2度繰り返す可能性は低そうだが、モデムチップの今後の情報は注視しておきたいところだ。
[ via 9to5Mac ]