非営利団体Consumers Unionが発行する月刊誌「Consumer Report」で、今年発売した新型iPhoneの「iPhone X」と「iPhone 8 / 8 Plus」の耐久テストやバッテリーテストが実施された。
その上でConsumer Reportは、「iPhone X」を「iPhone 8 / 8 Plus」よりも下のランクに格付けしていることがわかった。9to5Macが伝えている。
Consumer Reportは複数の検証を行っているが、中でも注目したいのは「iPhone X」のドロップテスト。3つの「iPhone X」を用意し、これらを地面に落とすテストで耐久性を検証した。
検証によると、1台目の「iPhone X」は50回目の落下は耐えることはできたものの、100回目には背面のガラスが割れてしまったとのこと。他の2台に関しては50回の落下でディスプレイに緑色のバーが表示されるなど、誤作動を起こすようになったという。
しかし残念ながら、この検証はあまり参考にはならなさそうだ。というのも、高価なiPhoneを50回~100回近く地面に叩きつけることは現実的にほとんどないだろうし、そもそも保護ケースや保護フィルムを装着している場合が多いと思われる。むしろ、50回~100回近く地面に落ちてやっと壊れたのなら、それはそれで耐久性はかなり高いと言えそうだ。
Consumer Reportの検証の中で最も実用的なのはバッテリーテスト。検証では、iPhoneのバッテリーがどれ程長く持つかを正確に計測するため、ユーザーの平均的な使い方や時間をシミュレートするために設計されたロボットを使用してバッテリーの持ちを測ったとのこと。ロボットはインターネットを閲覧したり電話をかけたり、写真を撮影したり。時にはGPSナビゲーションを使うなど。
検証結果は、「iPhone X」の連続駆動時間は19.5時間で、「iPhone 8」が19時間。そして、「iPhone 8 Plus」は21時間となっている。ディスプレイの明るさは100%にして検証されているので、実際の駆動時間はもう少し長いだろう。
これらのテストはすでに多くのメディアやYouTuberの元で実施されており、新型モデルは耐久性やバッテリー性能どちらも優れた結果が出ているが、権威のあるConsumer Reportに検証されたことで、改めて新型iPhoneが優れた端末であるかが証明された形だ。今回の検証では、「iPhone 8 / 8 Plus」の方が、「iPhone X」よりも高い耐久性やバッテリー性能を持っているとランク付けされているが、筆者としては次世代モデルの「iPhone X」がオススメ。ただし、そこまで最新の機能を必要としないなら、「iPhone 8 / 8 Plus」を購入するのもありだろう。