Intel、最大200GbE対応の新型ネットワーク製品「Ethernet E835」発表。AI時代のデータセンター通信ボトルネック解消へ

米Intelは、台北で開催する「COMPUTEX Taipei 2026」にあわせるかたちで、データセンターやAIインフラ向けの新型イーサネット・コントローラーおよびネットワーク・アダプター「Intel Ethernet E835」シリーズを発表した。

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AI時代の通信需要増加を見据えた、新世代200GbE対応NIC「800」シリーズ最新モデル

「Intel Ethernet E835」シリーズは、同社ネットワーク製品群「800シリーズ」の最新モデルに位置付けられ、AIやクラウドサービスの拡大によって急増するデータ通信需要への対応を目的として開発された。

近年はエージェンティックAI(自律型AI)や大規模言語モデルの普及、クラウドサービスの利用拡大に伴い、データセンター内部で処理される通信量が急速に増加している。GPUやCPUの性能向上が進む一方で、サーバー間を結ぶネットワーク性能がシステム全体の処理能力を左右する場面も増えている。

こうした状況を受けて投入されたのがこの「E835」シリーズだ。AIトレーニング環境やクラウド基盤、仮想化環境、ストレージネットワークなど、高速かつ低遅延な通信が求められる用途を想定して設計されている。

「E835」シリーズは最大200GbEの通信帯域に対応する。PCI Express 5.0 x8およびPCI Express 4.0 x16インターフェースをサポートし、最新のマルチコアプロセッサー環境で高い通信性能を発揮する。

RDMA(Remote Direct Memory Access)では、RoCEv2とiWARPの2つの主要プロトコルを同時にサポートする。既存環境に合わせて柔軟に導入できるほか、CPUを介さずにデータ転送を行うことでCPU負荷を軽減し、低遅延かつ高スループットな通信を実現する。

さらに、RoCEv2 Link Aggregation Group(LAG)にも対応しており、アクティブ/アクティブまたはアクティブ/バックアップ構成による冗長化や負荷分散が可能だ。AIインフラや大規模ストレージ環境で安定した通信性能を維持できるという。

パケット処理機能では、Dynamic Device Personalization(DDP)を採用した。プログラム可能なパイプラインを利用してパケット分類処理をNIC側で実行し、CPU負荷を削減する仕組みとなる。Flow Director機能とも連携し、最大32Kエントリーの高度なトラフィック制御を実現する。

実運用においては「Intel Ethernet Port Configuration Tool(EPCT)」を利用することで、用途に応じたポート構成の変更が行える。200GbEコントローラーでは、以下の構成に対応する。

  • 1×200GbE
  • 2×100GbE
  • 4×50GbE
  • 8×25GbE

また、100GbEコントローラーでは以下を選択可能だ。

  • 1×100GbE
  • 2×50GbE
  • 4×25GbE
  • 8×10GbE

デュアルポートモデル「E835-CQDA2」では、2×100GbEや4×50GbE、4×25GbE+4×25GbEなど複数の構成を選択可能で、ワークロードに応じて柔軟に運用でき、設定変更は新たな構成を選択し再起動するだけで反映される。

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最大200GbE対応、RoCEv2/iWARP両対応で柔軟性向上

データセンターにおいては、消費電力の削減も重要な課題となっている。「E835」シリーズでは高い電力効率も訴求ポイントのひとつだ。

ネットワークアダプター「E835-CQDA2」の場合、ワット当たり性能は「NVIDIA ConnectX-6 DX」と比較して約1.9倍、「Broadcom BCM957508」と比較して約1.4倍高いとしている。大規模な仮想化環境やAIインフラにおいて、運用コスト削減にも貢献するとしている。

セキュリティ面においては、FIPS 140-3 Level 1やCNSA 1.0といった最新規格への準拠に加え、ハードウェア・ルート・オブ・トラスト(RoT)、セキュアブート、署名付きファームウェアアップデート、署名付きSPDMなどを搭載する。不正アクセスやファームウェア改ざんへの対策を強化した。

製品は標準的なPCIeカードに加え、データセンター向けサーバーで普及が進むOCP 3.0フォームファクターも用意される。

OCP 3.0モデルは標準化された設計によって導入や保守を簡素化できるほか、高いポート密度を実現できる点が特徴だ。例えば「E835-XXVDA4 for OCP 3.0」は1スロットで25GbEを4ポート搭載する。また、低消費電力設計や長期サポートにも対応する。

Intelによると、Cisco、Dell、HPE、Lenovo、Supermicroなど主要サーバーベンダーのプラットフォームとの互換性も確保されているという。また、E835シリーズは10年以上の長期製品ライフサイクルを提供する。AIトレーニング環境からクラウドサービス基盤まで、長期間にわたり安定運用できるネットワーク基盤として展開していく格好だ。

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(画像提供:Intel)

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