
Appleとイッセイ ミヤケが、iPhoneをよりパーソナルな存在へと昇華させる新しいアクセサリ「iPhone Pocket」を発表した。発売は11月14日(金)で、日本を含む世界10地域の一部Apple Storeと公式サイトで限定販売される。
「iPhone Pocket」は、イッセイ ミヤケが長年探求してきた「一枚の布」の思想をもとに、Apple Design Studioと共同開発されたプロダクトだ。
立体的に編み上げられたオリジナルの3Dニット構造が最大の特徴で、縫い目のない一体構造により、iPhoneを包み込みながらも伸縮して形を変える。内部には仕切りや硬い素材を一切使っておらず、iPhoneを入れると自然に形がなじみ、使う人の動きやスタイルに寄り添うようにフィットする。

素材は、イッセイ ミヤケの代表的なプリーツ素材にインスピレーションを得たリブ編み構造。伸縮性と通気性を両立し、手触りは柔らかく、布のような自然な温もりを持つ。ニットの編み目からは中のiPhoneがわずかに透けて見えるため、デジタルデバイスでありながら“ファッションの一部”として存在感を放つ。
iPhone Pocketは、「ポケットを身につける」という発想から生まれた。手で持つのはもちろん、バッグのハンドルに結ぶ、首や肩にかける、ウエストに巻くなど、装着方法は自由。デバイスアクセサリというより、スタイルを完成させるファッションアイテムとしての側面が強い。

短いストラップモデルは8色(レモン、マンダリン、パープル、ピンク、ピーコック、サファイア、シナモン、ブラック)、長いストラップモデルは3色(サファイア、シナモン、ブラック)を展開。カラーはiPhoneの本体色と調和するよう精密に設計されており、組み合わせ次第で印象が大きく変わることだろう。
価格は短いストラップが25,800円、長いストラップが39,800円 (どちらも税込)。すべて日本製で、イッセイ ミヤケの工房によって生産される。

MIYAKE DESIGN STUDIOのデザインディレクター・宮前義之氏は、「iPhone Pocketは、持つ人の解釈や使い方に“余白”を残すデザイン」と説明する。Apple側のデザイン責任者モリー・アンダーソン氏も、「Apple製品が持つ普遍的な美学と、イッセイ ミヤケの素材哲学が自然に融合した」とコメント。職人技とミニマリズムの交差点にある製品といえる。
ホリデーシーズンを控えるこの時期、Apple Storeでは、ユーザーのiPhoneカラーやファッションに合わせたコーディネート提案も行われるという。かつてのiPod Socksを彷彿とさせるこのiPhone Pocketは、iPhoneを “身につける” というユニークな文化を提示している。
(画像提供:Apple)

