4月13日、アドビはビデオコラボレーションプラットフォーム 「Frame.io」 の対応メディアを写真画像やPDFドキュメントにも拡大することを発表した。
また、新たに富士フイルムX-H2SおよびX-H2カメラがCamera to Cloudにネイティブ対応したほか、人間の目には見えない透かしを入れる 「電子透かし機能」 に対応したことも併せて発表されている。
Frame.ioの対応メディアが写真画像やPDFにも拡大
「Frame.io」 は、複数人のユーザーによる編集時に、アセットをシームレスかつセキュアなクラウド上に保存して編集チームの誰もが簡単にアクセスできるようにするほか、リアルタイムでのレビューや承認を可能にする共有機能などを備えたプラットフォーム。
今回のアップデートでは、新たにCamera to Cloud機能が写真画像に対応。メモリーカードやハードディスクを経由することなく、写真をカメラからFrame.ioのクラウドプラットフォームに直接転送し、編集者とアセットを即時共有できる。
レビュー時においては、動画と違ってタイムラインがないため、写真に直接注釈を書き込んでいくことになる。書き込まれた注釈はひとつひとつハイライトさせることができ、対応→フィードバックを繰り返して作品を完成させていくことになる。異なる写真の比較も利用可能だ。
Camera to Cloudに関しては、新たに富士フイルムX-H2SおよびX-H2カメラがネイティブ対応。撮影現場から編集者にRAW画像を即時共有できるようになった。
また、Frame.ioは 「レビュー用に共有」 を含む、Adobe Acrobatの既存のコラボレーションツールを拡張し、PDFドキュメントを完全サポート。ユーザーはiPhoneやiPadでもPDFファイルをネイティブに開いてマークアップできるようになり、PDFや写真の注釈もデバイスやWeb上で確認できるようになった。
さらに、アドビは電子透かし機能 「フォレンジック ウォーターマーク」 を発表。人間の目には見えない透かしを入れることで、画面録画やファイルコピー、外部録画に耐えうるピクセルレベルの詳細な情報を共有する。
電子透かしを入れるには通常数分以上のアセットが必要となるが、本機能は30秒という短い動画にも適用可能。
同機能により、情報漏洩の調査が簡単になり、アセットIDコードやプロジェクト、チーム、アカウント、ユーザーの位置情報、再生日時などを数時間以内に明らかにすることが可能に。最高レベルの機密度を持つコンテンツに対して、現時点で最も高いレベルのセキュリティを保証できるとしている。
Frame.ioの最新機能は、4月15日〜19日にラスベガスで開催される 「2023 NAB Show」 のブース#N2438で展示される。
また、富士フイルムX-H2SおよびX-H2カメラのCamera to Cloudへのネイティブ対応は本日から利用可能になる。
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(画像提供:アドビ)