Sonos Ray レビュー | エントリーモデルながらコンパクト、日本の家にもピッタリサイズなサウンドバー

Sonos Japanは、新型サウンドバー 「Sonos Ray」 を9月14日に発売した。

「Sonos Ray」 は、Sonosが販売するサウンドバー製品のなかでエントリーモデルにあたる製品。本体サイズがコンパクトなので限られたスペースにも置くことができ、高音質なサウンドを楽しめるのが特長だ。

今回、Sonos JapanよりSonos Rayの実機を提供いただいたので、製品の詳細や音質などについてご紹介する。

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デザイン

上記写真がSonos Rayの本体。シンプルかつ丸みを帯びたSonosらしいデザインが採用されていて、どんな部屋でも違和感なく溶け込んでくれる。

今回提供いただいたのはブラックモデルで、このほかにホワイトモデルも用意されている。配置する部屋の雰囲気に合わせてカラーを選ぼう。

Sonos Rayの最大の特長とも言えるのが、本体サイズがとてもコンパクトなこと。本体サイズは559×95×71mm、重量は1.95kgと、高品質サウンドバーのなかではかなりコンパクトな部類に入る。

サウンドバーといえばテレビの前・下に置くのがやや一般的だろう。ただし、本製品はサウンドバー製品としてはコンパクトなサイズ感であることから、40インチ用テレビボードのキャビネット部に収納することもできる。

そんな場所に収納すると音がこもるのでは?と思われるかもしれないが、本製品の音響コンポーネントはすべて前面に向けて搭載されているため、キャビネット内部の壁が音に干渉することはほとんどない。ただし、あまりにも奥に入れすぎるとさすがに干渉してしまうことがあるため、キャビネットに収納するならできるだけ手前側に置くようにしよう。

Sonos Rayの背面には、光デジタル端子のほか、有線LAN接続するためのイーサネットポートや電源ケーブルを接続するためのコネクタが用意されている。

テレビとの接続は光デジタル端子を使う。上位モデルはHDMIでの入力に対応するが、本機は光デジタル入力のみをサポートする。

いまどきのテレビであれば大抵のモデルで光デジタル端子を搭載していると思うが、光デジタルは地上波の音声を再生するためのAAC音声に対応していない。

出力設定をオートにできる場合はおそらく音声は自動でAAC音声からリニアPCMに変換されると思うが、もしオート設定に対応していない場合はテレビ側の音声設定をリニアPCMに手動設定する必要があることに注意が必要だ。

ちなみに、リニアPCMに固定化すると、Dolby Digital 5.1サラウンドに対応したコンテンツの音声再生が不可になる。コンテンツごとに音声設定を切り替えるのは面倒なので、できればオート設定があるテレビで利用するのがスマートだろう。

本体天面には操作用のタッチセンサー式ボタンが搭載されている。センサーは、再生/停止ボタンと、ボリュームアップ/ダウン。指で触るだけで簡単に操作できる。

本製品には操作用リモコンが付属してこないのと、光デジタルはテレビ経由での音量調整ができないため、手動で操作する機会は自ずと多くなるだろう。

Sonosの推奨する使い方としては、テレビの音声をゼロにした状態で、Sonos Rayの音量を調整するというもの。Sonos Ray自体の音量調節は前述のタッチセンサーのほか、Sonosアプリを使うという方法がある。

一応Sonosアプリにはテレビ用リモコンの信号を学習する機能が用意されていて、テレビ用リモコンから音量の調節が可能とされているが、筆者の環境ではうまく動作させることができなかったため、スマホを使った音量調節あるいは手動調節が基本になっていて、不便がないといえば嘘になるだろう。

この手の連携で便利なのはやはりHDMI ARCに対応していること。HDMI ARCは上位モデルであるSonos Beam (第2世代)やSonos Arcが対応しているため、必要な方はそちらをお買い求めいただきたい。

ちなみに、Sonos RayはAirPlay 2に対応しているため、Apple製品の音声をワイヤレスで出力できる。マルチルームオーディオで複数のスピーカーを同期しながらオーディオ再生ができる。この際の音量調節はiPhoneなど各デバイスから可能だ。

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NFCで簡単セットアップ可能

セットアップはとても簡単。Sonos Rayを電源に繋いで、ネットワークやテレビと接続。セットアップの手順は基本的にアプリのガイダンスに従うことで完了する。筆者の場合はおおよそ5分程度で完了したが、環境によって多少前後するかもしれない。

Sonos製品を最大限に楽しむには、「Trueplay」 の設定が一番重要。「Trueplay」 は、部屋の壁や家具などの音の反射を測定し、スピーカーの音の出し方が適切になるように微調整してくれるというもの。アプリから簡単にできるので、開封したらまず設定しておこう。

Sonos Rayの音質

Sonos Rayには、2つのツイーターと2つのミッドウーファーが搭載されていて、これらがコンパクトな本体から想像できない本格的な音を実現している。

実際にテレビにSonos Rayをつないで、さまざまな映画を視聴してみた。小型のエントリーモデルとはいえ、音圧はかなりしっかりしていて、音がしっかりと前面に出ていることが感じられた。

音は全体的にクリアで、登場人物のセリフがはっきりと聞き取れる。俳優の息づかいなどもかなりリアルに再現できていて、緊張感漂うシーンではググッと映画の世界に引き込まれる。登場人物のセリフもかなり聞き取りやすく、難しい内容の映画も集中して観ることができた。

AirPlay経由で音楽を聴くのもオススメで、音量を上げ下げしても音のバランスが崩れてしまうことがない。作業用のBGMが欲しいとき、リラックスして音楽鑑賞をしたいときなど、どんな場面でも楽しく、高品質な音でお気に入りの楽曲を楽しめるはずだ。

ただし、Sonos Rayを単体で使用したときのサラウンド感は、上位モデルの 「Sonos Beam (Gen 2)」 や 「Sonos Arc」 にはどうしても劣る。もしサラウンド感をプラスしたい場合はSonos Oneなどの他のスピーカーを組み合わせて使うことをオススメする。

まとめ

今回はSonos Rayをレビューした。本製品は日本でよくある小型の部屋でも充実した音楽・映像体験を可能にするサウンドバーだった。

コネクティビティの部分ではやや不便を強いられる部分もあるものの、対応できる環境であればおそらく最適な部類のオーディオ製品となるはずだ。

筆者は幸いなことに接続にはなんら問題はなかったことから、自宅の寝室に第2のホームシアター環境を構築することができた。もともとあったSonos Oneと組み合わせて、没入感のある映像体験ができるように。映画やドラマをベッドに横になりながらゆっくりと視聴でき、お家時間がさらに捗るようになった。

これから冬に向けて自宅でゆっくり映画環境ーー、という方も増えるのではないだろうか。今年の冬はSonos Rayでワングレードアップしたオーディオ環境で映画やドラマを楽しんでみてはどうだろうか。

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